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2025 ブエルタ・ア・エスパーニャ UAE Team Emirates – XRGにタデイ・ポガチャルの名前なし

海外情報
UnsplashCathryn Laveryが撮影した写真
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メンバーが、発表される前から海外サイトのasではタデイ・ポガチャルのブエルタ回避の情報が出ていた。

それを裏付けるようにUAE Team Emirates – XRGが早くもブエルタのメンバーを公表。

タデイ・ポガチャルは、やはりツール・ド・フランスでの疲労回復を優先する。目標は世界選手権だ。あとはカナダに遠征となる。

 

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UAE Team Emirates – XRGのメンバー

 

ジョアン・アルメイダ
フアン・アユソー
ミッケル・ビョーグ
フェリックス・グロスチャートナー
ジェイ・ヴァイン
ルイ・オリヴェイラ
マーク・ドノヴァン
マルク・ソレル

 

マルク・ソレルはツール・ド・フランスに続いてダブルツール。UAE Team Emirates – XRGはリーダーとなれるライダーが山ほどいる。

ジョアン・アルメイダ、フアン・アユソー、アイザック・デルトロ、ジェイ・ヴァイン、アダム・イェーツ。アシストされたら、誰もが総合上位には顔を出すはず。贅沢な悩みだ。

 

タデイ・ポガチャルのコメント

過酷なツール・ド・フランスを終えたので、休息を取るのが最善だと判断した。ブエルタは、もちろんまた出場したいレースだ。

2019年の素晴らしい思い出がたくさんあるが、今は体が休むように言っている。カナダに戻れるのが待ち遠しい。レースはタフですが美しく、私のスタイルにぴったりだ。シーズン後半、特に世界選手権に向けて、再び良いレースをできるよう頑張る。

 

フアン・アユソー

 

エディ・メルクスには、3週間のグランツールでは力不足だと言われているけど。

2024年シーズンは、イツリア・バスクカントリーで総合優勝。ツール・ド・ロマンディ総合5位。クリテリウム・デュ・ドーフィネは総合8位に位置していたけれど、大落車のために大事を取ってツールに備えていた。

しかし、総合4位をキープしていたツール・ド・フランスでは徐々に失速。最後は総合9位ながら第13ステージでリタイヤ。コロナだったと思われる。

 

2025年に入ってからのフアン・アユソーは絶好調だ。まず、第2戦のファン・ドローム・クラシックで40kmの独走勝利。Lidl – Trekのマティアス・スケルモースイェンセンを寄せ付けなかった。

 

続く、トロフェオ・ライグエーリアでも小集団からのスプリントで勝利。

 

ティレーノ〜アドリアティコ 第6ステージのクイーンステージを獲得。総合優勝も勝ち取った。

 

ボルタ・ア・カタルーニャでは、ジロで対決するプリモッシュ・ログリッチと真っ向勝負。まず第3ステージでプリモッシュ・ログリッチをスプリントで破ってみせた。

 

だが、翌日の第4ステージでは、プリモッシュ・ログリッチとの一騎打ちのゴールスプリントで負けてしまう。

 

第5ステージで中間スプリントのボーナスタイムでリーダージャージを奪還。1秒差で迎えた最終ステージでプリモッシュ・ログリッチの見事な独走により、28秒もの大差で総合2位に。

ジロ・デ・イタリアでもプリモッシュ・ログリッチとは真っ向から戦わないといけないと誰もが思っていた。

しかし、フアン・アユソーは第1ステージから落車。これが結構後々響いてくる。だが、第7ステージで優勝。総合2位となっていた。

 

しかし、第9ステージのグラベル区間で落車。膝から出血しながらゴールし痛みを訴えていた。

 

さらに、第17ステージのモンティローロでフアン・アユソーは、ヘルメットの中に入った蜂に目の上を刺されてしまった。

チームはフアン・アユソーに第18ステージをスタートしないように勧めた。しかし、フアン・アユソーはチームのアシストをするために、自身が進んでレース続行を決めたのだ。インタビューでサングラスをはずしたフアン・アユソーの顔は衝撃的だった。

片目が見えない状態で第18ステージもスタートしたけれど、結局リタイヤに。

 

フアン・アユソーがリタイヤしたのは5月29日。調整レースはこれからで、クラシカ・サンセバスティアン、ツール・ド・ポローニュを経てブエルタに臨む。

当然、ジョアン・アルメイダとの共同リーダーだが、どちからが調子が良いかで立ち位置は変わってくる。

今シーズンはすでに6勝でキャリアハイの成績。2022 ブエルタ総合3位、2023 ブエルタ総合4位を上回るのが目標となるのは当然だ。

3週間のグランツールで安定した走りが出来るのかがフアン・アユソーの課題ともいえる。

 

ジョアン・アルメイダ

 
 
 
 
 
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今シーズンのジョアン・アルメイダは非常に安定している。2025年シーズンの成績を見てみると

  • ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ 総合2位
  • ヴォルタ・アン・アルガルヴェ 総合2位
  • パリ~ニース 第4ステージ優勝・総合6位
  • イツリア・バスクカントリー 第4・6ステージ優勝・総合優勝
  • ツール・ド・ロマンディ 総合優勝
  • ツール・ド・スイス 第4・7・8ステージ優勝・総合優勝

 

9勝をあげており、ブラッドリー・ウィギンス(2012年)以来、自転車競技の「ビッグ7」ステージレースのうち3つを同一シーズンに制覇した初の選手となっている。

つまりイツリア・バスクカントリー、ツール・ド・ロマンディ、ツール・ド・スイスを同一年で制覇したライダーということだ。

さら、ツール・ド・ロマンディとツール・ド・スイスを同一年に制覇した初の外国人ライダー。特にツール・ド・スイスでは第1ステージの3分12秒差を最終個人タイムトライヤルで見事に逆転している。

 

アルメイダは、2022 ジロ・デ・イタリア 総合4位の時に、コロナでリタイヤしている。これと同じことが、昨年の2024 ブエルタでも起こってしまった。

そして、2025 ツール・ド・フランスでも不幸が襲う。第7ステージの大落車で合併症のない左側肋骨骨折と、身体に深い擦り傷があることが確認された。

 

それでも第9ステージまで2日間骨折したまま走った。不屈の闘志だったけれど、すでに集団についていけない状態ではレースを続行する意味もない。失意のリタイヤとなってしまった。2大会連続のグランツールリタイヤだ。

こんどこそブエルタでは完走したい。その時にはゴールで結果がついてきているはずだ。

 

ジョアン・アルメイダのコメント

チームリーダーとしてブエルタに出場できることは特別な気持ちだ。特に今シーズンの好調を考えるとなおさらだ。

ツール・ド・フランスでのクラッシュからの回復は順調で、トレーニング中の感覚も向上している。今後数週間で成長を続け、ブエルタ開幕時にはベストレベルに近づけるよう願っている。

チームには強力なメンバーが揃っているので、大きな目標に向かって戦えると信じている。

 

ジェイ・ヴァイン

 
 
 
 
 
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2024 イツリア・バスクカントリーの大落車でジェイ・ヴァインは、コンクリート側溝の下にあおむけで横たわっており、救急車が足りなくて最後までそのままだった。

脊髄損傷ではなく頸椎骨折だったので手術も必要がなかったのは幸いだった。

 

首を痛めたために、負担のかかる下りは走らず、登りばかりをトレーニング。

 

迎えたブエルタでは山岳賞を獲得するまで回復をみせた。

 

2025年シーズンはアシストに徹しているけれど、コッピ・エ・バルタリ第3ステージでは厳しい雨の中最後は独走で今シーズンの初優勝。

 

第5ステージでも15kmの独走でステージ2勝目。ポイント賞に山岳賞2位も獲得。

 

ツール・ド・ロマンディ第3ステージで牽制から抜け出し独走でステージ優勝。

 

最終ステージはジョアン・アルメイダをアシストして総合3位とポイント賞を獲得した。ジェイ・ヴァインは2024 ジロ・デ・イタリアに出場。だが、風邪のために第17ステージでリタイヤ。

スーパードメステックとしてチームに貢献しているが、元々はAlpecin-Deceuninckでは総合エース。

2020年のZwiftアカデミーのファイナリストでプロ契約を勝ち取ったライダーだ。ここまでの活躍は本人も予想してなかっただろう。このブエルタでも二人のエースをゴールに近づけるために献身的にアシストする。

 

平地はミッケル・ビョーグとルイ・オリヴェイラ、山岳はフェリックス・グロスチャートナー、マルク・ソレル、ドメン・ノヴァクがアシストする。

フアン・アユソーとジョアン・アルメイダの最大のライバルとして立ちはだかるのは、Team Visma | Lease a Bikeのヨナス・ヴィンゲゴーとなる。世界最高峰のクライマーに二人がどんな戦いを仕掛けるのか注目のブエルタとなる。

コメント

  1. よかあし より:

    残念ですね。
    今年はツールとベルタ制覇すると思ってました。
    UAEとしては、ポガチャルのベルタ不参加に慌てている感じでしょうか。

    ビスマのポガチャルを疲弊させる作戦はポガチャルのベルタ欠場という形で効いたのかもしれませんね、

    アユソもアルメイダも来年UAEにいるか分からない選手なので、彼らのモチベーションも気になりますね。

    • ちゃん より:

      本人の口から燃え尽き症候群の話がでてくるということは、すでに症状というかメンタルの面でなんらかの影響は出ているのでは。

      これまでは楽天的で、笑顔の絶えないタデイ・ポガチャルでしたが、終盤はあきらかに疲れてましたから。レースだけではなく、トレーニング、食事、筋トレと休む間がない。

      ここは笑顔が戻るまで、ゆっくりと自宅で静養するのがいいでしょうね。

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