ブエルタ・ア・エスパーニャが始まる前まで、ジェイ・ヴァインは最後に山岳賞を獲得できるとは思ってもいなかっただろう。
イツリア・バスクカントリーの落車でもっとも復帰が遅れたのがジェイ・ヴァイン。脊椎損傷の恐れもあったのだから深刻だった。
復帰にはとても時間がかかったけれど、ブエルタ・ア・ブルゴスでレース復帰。なんと第4ステージの個人タイムトライヤルで優勝してしまう快挙。
これにより、フアン・アユソーの穴を埋めるためにブエルタ出場となっていた。
やり残した仕事
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UAE Team Emiratesは、当初ジョアン・アルメイダとアダム・イェーツの総合優勝を目指していた。
しかし、アルメイダはコロナでリタイヤ。アダム・イェーツも不調で総合から脱落。UAE Team Emiratesは、ステージ優勝を目指すしか目標がなくなった。
これにより、マルク・ソレル、ジェイ・ヴァイン、パヴェル・シヴァコフが何度も逃げにのる。
そして、いつしか山岳ポイントを集めることになった。第19ステージの時点ではマルク・ソレルが山岳賞トップ。しかし、第20ステージでマルク・ソレルは逃げから脱落したために、ジェイ・ヴァインが残りの山岳ポイントを獲得した。
これにより、ジェイ・ヴァインは2022年ブエルタで取れなかった山岳賞をようやく獲得となった。
ジェイ・ヴァインにとっては、2024年シーズンは浮き沈みの激しい1年となった。春にはイツリア・バスクカントリーで、首と胸椎2本を骨折する大クラッシュを経験し、その5ヵ月後にはブエルタ・ア・エスパーニャで山岳総合優勝を果たし、マドリッドの表彰台に立った。
ジェイ・ヴァインのコメント
私のシーズンはまだ始まったばかりという感じだ。2年前、私は雲の上にいた。
2つのステージで優勝し、山岳賞でも大きくリードして、マドリードに行く準備をしていたんだ。だからこそ、今年の成績は特別なんだ。今、ここに立っていることは素晴らしいことだ。
信じられない気分だよ。リハビリもうまくいった。でもクラッシュの直後は、競争力はおろか、再び自転車に乗れるかどうかもわからなかった。
今、この山岳ジャージを手にし、完走できたことは夢のようだ。
Zwiftからプロ入りしたジェイ・ヴァインが、ついにグランドツアーの山岳賞まで獲得した。
ジェイ・ヴァインは、オーストラリアを代表して、世界選手権個人タイムトライヤルと世界選手権ロードの両方に出場する。
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