今シーズン、アムステルゴールドレースを勝ち取った INEOS Grenadiersのトム・ピドコック。
パリオリンピックMTBでは2大会連続の金メダル獲得と、才能あふれるライダーであることを再度証明してみせた。
だが、世界選手権ロードを前に、トム・ピドコックはツアー・オブ・ブリテンを完走も出来なかった。ホームレースなのにチームはいいとこなしで終わっている。
チームへの不満
Following the crash in stage six of the Tour of Britain we can confirm that @tompidcock has sustained a concussion. He will return home for recovery and remain under the supervision of our medical team whilst he follows our concussion ‘return to training’ protocol.… pic.twitter.com/UrGLhWF507
— INEOS Grenadiers (@INEOSGrenadiers) September 9, 2024
トム・ピドコックは、ツアー・オブ・ブリテンで全くいいとこなし。特に第2ステージでは、レムコ・エヴェネプールが集団から抜け出し、先頭集団まで追い付いた。
その後ろで、トム・ピドコックはベン・スウィフトと共に追走。しかし、15秒のタイム差から縮まらず、前に追い付かないという事態に。トム・ピドコックは非常に恥ずかしかったと。
さらに、残念なのはツアー・オブ・ブリテン第6ステージで落車したトム・ピドコックは脳震盪の症状が出ていること。
これにより予定されていたカナダでのレースは欠場となってしまう。結局、ホームレースでありながら、 INEOS Grenadiersは全く目立つことなくレースを終えてしまった。
INEOS Grenadiersは、今シーズン14勝。ここまで勝てなくなるとは~。現在、チームの経営陣が次々と変わっている。
デイブ・ブレイルスフォードが退き、最近、パフォーマンスディレクターのダン・ビンガムはRed Bull-BORA-hansgroheに移籍した。
ダン・ビンガムは以下のように語る。
「私がパフォーマンスを発揮したい方法は、イネオスがそれを実現したい方法と特に一致していない。私はもっと自主性、自分のアイデアを実行できる能力が欲しかった。そしてイネオスではそれを実際に得られなかった。
もっと改善すべきなのに、出来ていない。そのギャップは小さくない。」
そして、スポーツディレクターのスティーヴン・カミングスもレースに帯同していない。
ゲラント・トーマスが言うには、デイブ・ブレイルスフォードがいた時には、チームは一貫していたと。今では、多数決となっており、方向性を見失っていると感じていると語っている。
ようは経営陣の方向性が一貫していないということだ。これにトム・ピドコックも声を上げている。
トム・ピドコックのコメント
確かに、現時点ではチーム内で対処しなければならないことがたくさんある。そして正直に言うと、それらは私が最高のパフォーマンスを発揮するのに役立ってはいない。
現時点では、パフォーマンスに関することだけでなく、もっと多くのことを考えなければならない。
つまり、本当に重要なこと、つまりレースに集中するのは理想的ではないということだ。
問題はチームの構造に関するものか?
これについてはこれ以上何も言わないほうがいいと思う。
チームを去るかもしれないのか?
2027年末まで契約がある。これ以上は言えない。 オリンピックの後、ガールフレンドに、これからはロードレースに集中したいと言った。
ロードレースこそが、私が本当にパフォーマンスを発揮したい場所だと。今シーズンの残り期間だけでなく、来年についても話しているんだ。
今年の多くのシーズンと同様に、今も良い面と悪い面がある。勝つのは本当に難しい。
レースの大半で優勝するライダーはほんの一握りで、私はその一人になりたいんだ。今はそうではない。それは変えなければならない。
チームの予算は潤沢にあるはず。それなのに、移籍での獲得も進まず、補強も出来ていない。レースは一人では勝てない。エース級のアシストがいればこそ、勝負所でレース出来るのだ。
常勝チームになるには、指導力のあるリーダーも必要なのかもしれない。
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