ロードバイクのトレーニングやペース配分に欠かせないパワーメーター。
しかし、クランク型やペダル型の製品は高価なものが多く、さらに「自転車1台につき1つ」固定されてしまうため、複数台のバイクを乗り分けているサイクリストにとっては導入のハードルが高いアイテムでもある。
そんなパワメ事情に、スイスのスタートアップ企業が一石を投じた。
現在クラウドファンディングサイトのKickstarterで大きな話題を呼んでいる「CycloWatt」は、なんと自転車側ではなくシューズのクリートに内蔵するという画期的なパワーメーター。
取り付け可能で、バイクを何台持っていてもシューズさえ履き替えればすべての自転車でパワー計測ができる。そんな夢のようなデバイスとなっている。
CycloWatt
CycloWattの最大の特徴は、その名の通り「クリートそのもの」にパワー計測のセンサーが組み込まれている点。
独自のペダルを用意する必要はなく、現在ロードバイクで広く普及しているShimano SPD-SLおよびLOOK Kéo規格のペダルとそのまま互換性がある。
使い方は非常にシンプルで、普段使っているビンディングシューズの裏にCycloWattを取り付けるだけ。
BluetoothやANT+に対応しており、Zwiftなどのインドアトレーニングから普段のライドまで、サイクルコンピューターやスマートフォンと連携してリアルタイムでパワーを計測できる。
CycloWattが注目を集めている理由は、その圧倒的な手軽さと価格にある。
自転車側にセンサーを取り付けないため、ロードバイクを複数台所有していても、このシューズを履くだけでどのバイクでもパワー計測が可能になる。
ペダル型パワメのように、その都度ペダルを付け替える手間すらない。また、Kickstarterでの価格は標準で179スイスフラン(約3万円前後)と、一般的なパワーメーターと比較して非常にリーズナブル。
片側(片足)計測のシステムで、精度は±3%とされていわれているので、ハイエンドモデルの±1%には及ばない。
バッテリーはマグネット式の充電で、最大40時間稼働。
消耗品への対策とスタックハイトは?
クリートと聞くと、歩いて削れたら、また高いパワーメーターごと買い替えになるのでは?と心配になるが、その点も考えられている。
センサーなどの電子部品はそのまま残し、すり減ったプラスチックのクリート部分だけを15スイスフラン(約2,500円)で交換できるモジュール設計になっている。
導入にあたって注意点があるとすれば、スタックハイト(ペダルから靴底までの高さ)だ。
センサーを挟む都合上、通常のクリートよりも厚みが約5mm増加するため、サドルの高さを少し上げるなどの調整が必要になるが、これも製品版までに改良するとのこと。
実際問題5mmも変わったら、通常のポジションでは乗れないのでシビアなレーサーには向きそうもない。改良されないとね。
あとは、本当に壊れないのかという点。
2016年に同様のコンセプトの製品が開発中止になった歴史(Brim Brothersなど)がある。大量の資金を集めたけど製品化されなかったのだ。
まあ、少し様子見したほうがいいかもしれませんね。


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