リアディレイラーは、長年にわたって数え切れないほどの革新的な技術が投入されてきた。
増え続けるスプロケットへの対応、インデックスシフターの導入、STIレバー、電子機器の追加、そして近年のワイヤレス化など、技術革新は止まらない。
しかし、基本的な形状は、1949年にCampagnoloが開発したオリジナルの平行四辺形のデザインからほとんど変わっていないのが現状だ。
しかし、Shiamanoが最近提出した特許によると、Shiamanoはデザインの改革を試みているようだ。
リアディレーラーのデザインが変わる?
Is Shimano about to reinvent the rear derailleur? https://t.co/Mqr3hT6VU7 pic.twitter.com/dzZ50J5rs8
— The Cycle Collective (@cyclecollective) December 6, 2022
上の特許申請された図を見てみると、3個目のプーリーが追加されていることがわかる。
特許申請書の中でシマノはこう述べている。
自転車を悪路で走らせていると、リアディレイラーのチェーンガイドが岩や地面などにぶつかる可能性がある。
したがって、チェーンガイドおよびリアディレイラーと路面との間の距離を長くすることが好ましい。
簡単に言えば、シマノが解決しようとしている最大の問題は、ディレイラーと地面の間のクリアランスだ。
ロードバイクがこのような「荒れた地形」に立つことは稀であり、当然ながらマウンテンバイクの場合などを想定しているのだろう。
申請書にあるフルバイクのグラフはその仮定を裏付けるものだが、もしこの技術が製品化され人気を博せば、グラベルバイクにも浸透することを期待するのは当然だろう。
ディレイラーは真下向きではなく、最初は前方に伸び、その後、2番目の回転可能なケージが次のプレーを吸収する。
この2番目のケージの可動車軸は、リアディレイラーで通常のように上部ではなく、デレイレーケージの中央に配置されているため、回転できる。これの仕組みがどのように機能するべきかは、まだ不明だ。
シマノはさらにこう述べている。
本発明の目的は、広いギアレンジを有するリアスプロケットアセンブリに適用できるリアディレイラーを提供することである。
シマノは、カセットの大面積化に対応できるディレイラーを作ろうとしていると思われる。現在、マウンテンバイクやグラベルバイクのカセットは、最大と最小のスプロケットで40歯以上のレンジが用意されている。
1歯は1チェーンリンクに相当するため、50歯のスプロケットを使うにはチェーンの長さが必要で、ライダーが最小のスプロケットに切り替えた場合、チェーンに十分な余裕があることになる。
そこで新デザインでは、平行四辺形の機能を維持しつつ、トッププーリーから下に伸びるケージではなく、ピボットと2つのプーリー(合計3つ)を収納するセカンドケージまで前方に伸びている。
この2つ目のケージは、平行四辺形の位置、つまりライダーが乗っているギアに応じて回転し、たるみを補うと思われる。
2つ目のケージがどのように回転するかについては、図だけではわからない。3つもプーリーがあったら、さらに摩擦が増えるのではないかと思うのだけど、どうなんだろうか?
カセットの大面積化に対応するということは、フロントシングルなども考えているのかも。
ロードバイクの場合には、通常舗装路面を走るので、ディレーラーが地面と当たることは考えられない。まずは、マウンテンバイクなどで搭載されるかもしれないですね。
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