タデイ・ポガチャルは、ツール第1週から全開。第2ステージはマチュー・ファンデルプールに敗れたけれど、第4ステージでは逆にマチュー・ファンデルプールを破ってみせた。
第7ステージではヨナス・ヴィンゲゴーを破ってツール2勝目。第2週になって第12ステージのオタカムで大きくリードを奪う。


さらに第13ステージの個人タイムトライヤルでも優勝し、ヨナス・ヴィンゲゴーに対して4分7秒のタイム差をつけてしまった。
ただ、それから第3週にタデイ・ポガチャルがステージ優勝をすることはなかった。
特に第19ステージはマイヨジョーヌが先頭を引き続けるという展開でアタックを待っていたファンもがっかりのステージとなった。
第3週タデイも退屈した理由
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— Cycling on TNT Sports (@cyclingontnt) July 30, 2025
タデイ・ポガチャルは、第3週後半では疲れもあり、いつもの笑顔は消えていた。
これについて、UAE Team Emirates – XRGのチームマネージャーであるジョクセン・フェルナンデス・マトシンがインタビューに答えている。
タデイは、今半疲れていたのでしょうか?
彼は競争的であることが好きなんだ。僕たちはディフェンスしてアタックを待たなければならないが、彼にとっても、観客にとっても、全く楽しくなかった。
アタックは我々の持ち味だが、2位に4分もの差をつけているため、一貫性も考えなければならない。もう、マイヨジョーヌがアタックする必要はないからね。
それでサイクリングがつまらなくなるのか?
フィニッシュまで80キロ、50キロ……とアタックすることに慣れてしまった今、ゴールまで待たされることすべてが退屈に思える。
なぜか?同じ選手たちが、私たちにゼロキロからレースを見させ、それに慣れさせたからだ。オタカムは、心理的にも大きな影響を与えたし、もちろんタイムにも影響を与えた。
タデイのようなライダーのモチベーションを維持するには?
計画を何度か変更することだ。例えば、ボルタ・ア・カタルーニャで優勝した後は、クラシックをモチベーションにするために、努力をしたり、違う準備をしたりした。
それはまた、ポガカチャルがレースに出るとき、それが小さなレースであろうと、ロンド・ファン・フラーンデレンのような全く異なる特徴を持つレースであろうと、誰も私たちに勝てるとは思っていないということでもある。
こういったレースは、目に見えないトレーニングを長時間行い、何日も家を離れて行うもので、それもまた競争なのだ。
ポガチャルはツールよりクラシックが好きなのか?
ロンド・ファン・フラーンデレンの方がエキサイティングかもしれない。ツール最終日の山岳ステージのように、誰かがアタックしてくるのを待つのではなく、適切なタイミングで適切な場所にいなければならないからね。
ラ・プラーニュでは少し退屈なステージになったが、アタックしなければならないのは先頭の選手ではない。これは批判ではない。
タデイ・ポガチャルは、勝利を目指して攻撃するのが大好きだが、勝利を守り、ただゴールを目指すというレースは退屈で仕方ないのだ。
だから、スプリンターステージで、急に逃げだしたりすることもある。毎年同じレースを走って勝利するのもモチベーションがなくなる。今年パリ~ルーベに出たのもタデイ・ポガチャルの意欲を持続させる意味もあったのだろう。本人も出たがっていたし。
しかも、2位になったのだからやり遂げていないのだ。タデイ・ポガチャルにとって同じレースで何度も優勝するというのは楽しみや意欲という点で魅力的ではない。
ブエルタを制覇し、モニュメントを全て制覇すると彼のモチベーションはなくなってしまうかもしれない。
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