ティボー・ピノ(Groupama – FDJ)は、2021ツール・ド・フランスへの出場はなく、ジロ・デ・イタリアでの総合を目指すことを表明している。チームで唯一のリーダーとなることもしたくないと。
ティボー・ピノは2020ツールの落車による後遺症で、糖質コルチコイドを使用したことを認めている。だが、これはあくまでも腰の治療のためにオフの11月に行った。
ティボー・ピノは糖質コルチコイドとケトンの使用について、彼の考えをインタビューで語っている。
サイクリングは2つの方法で動作
ティボー・ピノの昨年の不運は、全て2020年ツール・ド・フランス第1ステージの落車から始まっている。
当然、ツールでは思うような走りは出来ず、続くブエルタでも後遺症のために第3ステージでリタイヤしてしまった。
この時に、注射で糖質コルチコイドを打っている。あくまで治療のためだ。
糖質コルチコイドとは
副腎皮質ホルモンの一つであり、タンパク質を糖化(糖に変換(脱アミノ基))して、血糖量を上昇させる。 また、グルカゴン、アドレナリンに対する許容作用がある。
引用 ウィッキペディア
腫れや痛みもとれるので軟膏などにも入っており、うっかりドーピングとなることもある。
痛みがずっと続いていた訳だから、もっと早く治療のために使っておけば良かったが、その点についてティボー・ピノは
倫理的な観点から、常にそれを使うことに反対してきた。しかし、冬の真っ只中、完全に競争から外れた時期にあった。それは本当に癒しと治療を目的として使われた。 2つのレースの間にコルチコイドを注射することは決してなかっただろう。
もちろん、それは私の頭を悩ませた。コルチコイドが2022年のレースで禁止されるのを見たばかりだし。
注射をしたり、コルチコイドを使用すると、少なくとも3週間の効果がある…一部のライダーはレースの直前にそれを行う。
私のしたことと正反対だが、プロトンはまだ2つの方法でサイクリングをしていると思う…TUEを持っている人は自転車に乗る場所がない。レースするのに適していない。
ピノは、これが2022年以降だったら、自転車を辞めていたかもしれないとも言っている。
しかし、一部のライダーはTUE(治療使用特例)を使ってレースで効果を得るために不正使用している選手もいると言うのだ。
WADA(世界アンチドーピング機構)は、2022年から糖質コルチコイドの使用を全面的に禁止している。
これがTUE(治療使用特例)を受ければ使用出来るのかは、わからない。禁止ならば、治療目的でも受けられないということだろう。
追記
TTNの申請(治療的必要性の許可(免除証明書を読む))を要求する必要がある。関係するアスリートは、コルチコイドが体から完全に消えるまで待つ必要があります。これには3〜4週間かかる。
治療で使えない訳ではないということだ。
ケトンについて
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現在、ケトンについてはMPCCに所属するチームは使用していない。
MPCCとは
Mouvement pour unCyclismeCrédibleの略で、自転車界における世界的な反ドーピング倫理運動のことを言う。
ケトンは、元々肝臓で生成されるもので、WADAでもドーピング禁止薬物とはなっていない。今後はUCIも議論することになっているけど。
この点についてティボー・ピノは
ケトンは、それが体重を減らすのを助けると言う。サイクリングで最も難しいのは、自転車で6時間走ることではなく、力と強さを保ちながら減量することだ。
いくつかの研究は、ケトンが体から水分を取り除くのを助けると言う。その場合、それは非常に役立つだろう。
そして、一部のライダーはケトンを購入するためにオンラインでアプローチされる。これにはプロになりたいジュニアやヤングライダーも含まれている。彼らはそれによって誘惑される可能性があり、それは私に衝撃を与える。
ピノ自身は、非論理的であると信じる物質を使うことは考えたくないと言う。あまりに考えすぎると怖くてストレスも感じ寝られなくなるとも。
ただ、使うチームと使わないチームで大きなギャップがあることも認めている。同じルールで使うべきだということだろう。
ケトンについては、自分自身ケトン体質になるために糖質の摂取も抑えていたこともある。
ケトンを人工的に摂取している10のチームは凄い効果を上げているみたいですね。
私自身は肯定的で、一度は飲んで血中濃度も測ってみたい感じですけどね。ただ、実際にはかなり高価なので買えないけど(^^;
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