クリス・フルームは、1ヵ月半ぶりに自身のYouTubeチャンネルに投稿。
ソーシャルメディアですぐに批判することを止めて欲しいと訴えている。
また、ツール・ド・フランスとフランスのテレビ番組への出演を振り返った後、プロスポーツ選手が直面するメンタルヘルスの問題についても考えを述べている。
メンタルヘルスの問題について
フルームは、ツール開幕ステージでのクラッシュが「本当に自分を後退させた」と説明し、その時に足に残った深刻なアザの写真も公開。
落車の影響は、太ももに見事にアザとなって残っている。
それでも「レースを乗り切り、ツール・ド・フランスを足に食い込ませることが重要だと思った」と述べている。
そして、いくつかの話題を取り上げ、プロスポーツのメンタルヘルスをテーマに話始めた。
ここ数週間、特にオリンピックで強調されていることだと思う。
しかし、すべてのアスリートが、感情や、ときに投げかけられる批判に対処するという点で、必ずしも超人的であるとは思わない。
オリンピックと言えば、体操の女王の不出場、また金メダルを期待されている選手が破れしてしまうなどの問題もあった。それに対する批判についても述べている。
フルームの場合には、2019クリテリウム・デュ・ドーフィネでコース調整中に転倒して重傷を負う前のレベルのフォームに戻るのに苦労している。
フルーム自身が長年にわたって多くの批判の対象となっている例は、ツイートを調べればすぐに見つけられる。
ソーシャルメディアや他のメディアを通じて直接アクセスできるため、本当に苦労しているアスリートを目にする機会が増えている。
スクリーンの後ろに座って、アスリートを侮辱するような言葉を投げかけることができる。人々は、ソーシャルメディアで言うようなことをアスリートに直接言うことはないでしょう。
しかし、特に今年のオリンピックでは、そのようなプレッシャーに苦しんでいる多くのアスリートがいることが浮き彫りになったと思う。
ある意味では、アスリートとは、運動能力やスポーツ能力の面で実際に何をするかということであるべきだ。
必ずしもこのような別の側面ではなく、自分にかけられる余計な批判や物事に対処する強さを持たなければならないのだと思う。
著名人に対しても、一般の人が簡単に意見することが出来るののがソーシャルメディアの良い点でもあるけれど。これが本人に与える影響は大きい。
最後にフルームは、観戦している人たちに、プロのアスリートに対する批判をやめるようにと呼びかけている。
もし私が何かメッセージを伝えられるとしたら、アスリートに侮辱的な言葉を浴びせる前に、よく考えてみてください、と言いたいですね。
私たちは、国やチームの代表として、常にベストを尽くしている。最高のパフォーマンスをしたいと思っているんだ。
アスリートがベストを尽くさないようにしているかというとそんなことはない。多くのアスリートはかなり激しく批判されていると思う。
期待に応えられなかったからといって、すぐに批判するべきではありません。
今年の始めには、アルケア・サムシックのナセル・ブアニが人種差別の被害を受けていることを告白。ソーシャルメディアで激しく批判されていた。
一方的に批判の対象とされることは耐えられないだろう。
批判するのは簡単だが、アスリートが肉体的だけでなく、精神的にも超人的だと考えるのは間違いだ。その点をフルームは良く考えてみてくれと言っている。
クリス・フルームはツール・ド・フランス以降レースをしていない。来週のドイツツアーでレースに復帰する。短いステージとワンデイレースに集中する。
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