レムコ・エヴェネプールは、チームが計画していた通りのステップでツール・ド・フランスにようやく出場する。
24歳でのツール・ド・フランスデビュー。ここ最近の低年齢化を考えると少し遅いような気もする。だが、これから数年間は毎年ツールを目標に走ることになる。ベルギー期待の星だ。
まずは、デビュー戦。最終ステージの個人タイムトライヤルまでにタイム差が少なければ。まずは、第1週だ。
Soudal – Quick Stepのメンバー
Eight little boys’ dreams have come true!
Introducing the Soudal Quick-Step riders for the 2024 @LeTour, where they hope to race the way they dreamt of and to inspire future generations of cyclists 🤩 pic.twitter.com/RBEthbRBSW
— Soudal Quick-Step Pro Cycling Team (@soudalquickstep) June 25, 2024
71.レムコ・エヴェネプール
72.ヤン・ヒルト
73.イヴ・ランパールト
74. ミケル・ランダ
75.ジャンニ・モスコン
76.カスパー・ピーダスン
77.イラン・ファンワイルダー
78.ルイス・フェルファーク
キャリアハイの12勝をあげているティム・メルリエはいない。ジャスパー・フィリップセンとの戦いを期待したけれど、レムコ・エヴェネプールの総合をアシストするメンバーとなっている。
レムコ・エヴェネプール
Unfortunately no Belgian Championships for me on Sunday.. 🥲🇧🇪
Winning the race last year and wearing this beautiful jersey has been very special and I’m very disappointed that I will not be able to defend my title due to a minor illness.
(1/2) pic.twitter.com/zcwe4uFZWf
— Remco Evenepoel (@EvenepoelRemco) June 21, 2024
2022世界ロード王者。2022ブエルタ・ア・エスパーニャ覇者。グランツール出場は5回目となるが、ツールは初めてだ。
レムコは、シーズン開幕のフィゲイラ・チャンピオンズ・クラシックでいきなりの独走勝利。
ヴォルタ・アン・アルガルヴェ第4ステージの個人タイムトライヤルで勝利して、総合優勝も勝ち取る。
パリ~ニースでは、第8ステージでマッテオ・ヨルゲルソンを破って勝利。だけど、チームタイムトライヤルの23秒。第6ステージでのマッテオ・ヨルゲルソンの逃げがきいて総合では2位。
そして、迎えたイツリア・バスクカントリー。レムコも第4ステージの大落車に巻き込まれた。うまく切り抜けたかと思われたけれど、落車。鎖骨と肩甲骨を骨折してしまう。
復帰したクリテリウム・デュ・ドーフィネ第4ステージの個人タイムトライヤルで圧巻の走りを披露。プリモッシュ・ログリッチに39秒差をつけてリーダーに。
だが、第5ステージの雨の下りで大落車に巻き込まれる。打撲に膝から出血。頭も打ってしまった。
その後の山岳では、ミケル・ランダを待たせることなく自分のペースで走り、山岳での爆発力がまだ戻っていないことが確認された。ハードに追い込み限界を超えるには、乗り込みが足りていない。
レムコのツール・ド・フランスの前に、ベルギー選手権ロードに出場予定だったけれど、風邪を引いてしまい欠場。これは本人も取りたかったタイトルだ。
ツールのあとには、オリンピックのTTとロードでもタイトルを狙うが、まずは大目標のツール・ド・フランスだ。タデイ・ポガチャルもレムコとの対決を熱望している。
レムコがベストならば、ツール第1週でも十分に戦えるはずだ。レムコには世界最高のタイムトライヤルのスピードがある。二つのタイムトライヤルではタイム差を取り戻せる。
最終ステージの山岳タイムトライヤルまでに、タイム差が少なければツール最終日に大逆転の可能性だってある。是非とも、最高のレムコの走りを期待したい。
レムコ・エヴェネプールのコメント
ツール・ド・フランスに出場することは、サイクリングに夢中になる子供たちの夢だ。私も自転車に乗った瞬間から夢見てきたことであり、この素晴らしいチームでキャリア初のスタートに立てることに信じられないほど興奮している。
強力なチームなので、ベストを尽くす準備はできている。もちろん、いいツールにしたいし、いい結果を出したい。でも、このハードで美しいイベントでのデビュー戦であることを忘れてはいけない。
ミケル・ランダ
🎙 Mikel Landa, antes de viajar al Tour de Francia y con la vista puesta, también, en La Vuelta #EsenciaCiclista pic.twitter.com/56WlGTA3Uy
— Esencia Ciclista (@EsenciaCiclista) June 25, 2024
ミケル・ランダは、2011年Euskaltel – Euskadiでプロデビュー。プロ初勝利は、2011ブエルタ・ア・ブルゴス第5ステージ。
ジロ・デ・イタリアではステージ3勝。2017年Team SKY在籍の時には、クリス・フルームのアシストとして貢献。2017年には自らもツール・ド・フランス総合4位に入る好走を見せている。
2021ジロ・デ・イタリア総合3位。キャリア16勝をあげている。
2023年シーズンの勝利はないけれど、Bahrain Victoriousでは堅実な走りをしている。
- ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ 総合7位
- ブエルタ・ア・アンダルシア 総合2位
- ティレーノ〜アドリアティコ 総合7位
- ボルタ・ア・カタルーニャ 総合5位
- イツリア・バスクカントリー 総合2位
- フレッシュ・ワロンヌ 3位
- クリテリウム・ドーフィネ 総合22位
ただ、ツール・ド・フランスでは総合19位と期待外れの結果に。Bahrain Victoriousのエースだったミケル・ランダがSoudal – Quick Stepに移籍するのは、全て2024年ツール・ド・フランスのレムコのアシストのためだ。
2024 ヴォルタ・アン・アルガルヴェではレムコをアシストして総合16位。続く、ボルタ・ア・カタルーニャでは、タデイ・ポガチャルについで総合2位に。
イツリア・バスクカントリーでは、大落車の影響でリタイア。クリテリウム・デュ・ドーフィネでは、レムコのアシストを最後の山岳では外れて自分の走りに徹した。
ツール・ド・フランスでは、どこまでレムコを山岳でアシストできるだろうか。ゴール手前まで、残るのは難しいのでは。ブエルタ・ア・エスパーニャでは、エースとして走りそうだけど、まずはツールだ。
イラン・ファンワイルダー
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2023 ジロ・デ・イタリアでは、レムコがリーダーのままコロナでリタイヤしたあとに、エースとしての働きをみせ総合12位まで順位をあげる。
2023 ツール・ド・ポローニュ総合4位。そして、ドイツツアー第1ステージでプロ初勝利。総合優勝もきめた。
2023 トレ・ヴァリ・ヴァレジーヌを独走で勝利。リチャル・カラパス、タデイ・ポガチャル、プリモッシュ・ログリッチに追い付かせなかった。
今シーズンも堅実な走りを見せている。
- UAEツアー 総合4位
- ツール・ド・ロマンディ 総合4位
山岳では、 ルイス・フェルファーク、ヤン・ヒルトと共にレムコをアシストする。
ヤン・ヒルト
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ヤン・ヒルトはCCC Sprandi Polkowiceというコンチネンタルプロチームで2015年から3年間走っていた。
このチームは2000年に設立されて、2018年にBMC Racing Teamと合併して解散している。結局、BMCも消滅してCCC Teamとなってしまった訳でヤン・ヒルトは元のチームに戻った。
2017年のジロ・デ・イタリアではプロコンチネンタルチームでありながら、総合12位に入っているのは凄いことだ。
ヤン・ヒルトは2022年にIntermarché – Wanty – Gobert Matériauxに移籍。2022 ジロ・デ・イタリア総合6位。2023年からウルフパックに加わった。
2024 ジロ・デ・イタリア前には、自費でコロンビアで合宿。総合8位となっている。ジロ以降、イゾラ2000で高地トレーニングをしている。頼れるクライマーだ。
イヴ・ランパールトとジャンニ・モスコン、カスパー・ピーダスンは、平地でのアシストとなる。レムコの負担を減らすためにも、チーム一丸とならなければいけない。
コメント
好調のティム・メルリールもツールで見てみたかったです〜(>ω<)
本人も言ってましたが、平地アシストできるしレムコの力になれたと思うんですけどね〜
本当に勿体ない。ツールを盛り上げるという点でも、是非出てほしかったですね。