Quick-Step Alpha Vinyl Teamのメンバーに、なんとジュリアン・アラフィリップの名前がない!
直前のフランス選手権ロードでは、優勝したフロリアン・セネシャルのために集団を追走させないようにアシスト。
13位でゴールしており、これならばツール出場もギリギリでOKかと思っていたけど。完璧でないのは、自分でもわかっていたので仕方なしなのか。
そして、英国選手権を最初から最後まで逃げ切り勝利したマーク・カヴェンディシュの名前もない。コンデションが悪い訳ではないのは、走りをみてもわかる。
ツール最多勝に並んでおり、昨年のポイント賞のタイトル防衛も出来ない。あと1勝ならば、スプリンターステージも多いので、勝てる可能性は高いと思うのだけど。
Quick-Step Alpha Vinyl Teamのツール出場メンバー
We give you our strong and motivated eight-man team for #TDF2022 (1-23 July), which for the first time in history will start from Denmark: https://t.co/Pa7C4a94q0
Photo: @BeelWout pic.twitter.com/FNiBdA2pN3
— Quick-Step Alpha Vinyl Team (@qst_alphavinyl) June 27, 2022
イヴ・ランパールト
カスパー・アスグーン
マティア・カッタネオ
ティム・デクレルク →フロリアン・セネシャルに変更
アンドレア・バジオーリ
ミッケルフレーリク・ホノレ
ファビオ・ヤコブセン
ミケル・モルコフ
【追記】
ティム・デクレルはコロナ感染。代わって、フロリアン・セネシャルがメンバーに。これでリザーブはマーク・カヴェンディシュのみ。
アンドレア・バジオーリ
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— Quick-Step Alpha Vinyl Team (@qst_alphavinyl) June 5, 2022
イヴ・ランパールトや、カスパー・アスグリーンといった主力選手の選出は順当だ。今回は、若いアンドレア・バジオーリに注目してみよう。
アンドレア・バジオーリは、2018年にUAE-Team Emiratesの研修生として走ったが採用されず。
2020年に、Team Colpackから、Deceuninck-Quick-Stepに移籍。
ネオプロの1年目から、ツール・ド・レン第1ステージでプリモッシュ・ログリッチをスプリントで破っており、一日だけどリーダージャージも着ている。
続く、コッピ・バルタリでステージ優勝に総合2位。2020ブエルタにも初出場しており、第10ステージでは3位に入る好走を見せる。
復帰してからは2021ツール・ド・レン総合2位。2021ブエルタでも何度も逃げに乗り、トップ10フニッシュを4回繰り返している。
更に、今年はボルタ・ア・カタルーニャ最終ステージでもスプリントで勝利している。ワールドツアー初勝利だ。
山岳にも強く、スプリントも強い。2021ブエルタ第1ステージのTTでは7位となっており、総合力の高い選手だ。山岳では、マティア・カッタネオと並んで上位に入る走りを見せるのでは。
将来的には、山岳でレムコ・エヴェネブールをアシストするクライマーとなるかも。
ファビオ・ヤコブセン
Jakobsen toont Tourvorm door slotrit Ronde van België te winnen https://t.co/98qd18XOoa
— NOS Wielrennen (@NOSwielrennen) June 19, 2022
昨年から、GMのパトリック・ルフェーブルより、ツール出場を言われていたファビオ・ヤコブセン。最後まで、その選択が覆ることはなかった。
まあ、パトリック・ルフェーブルとしては、昨年最終戦でマーク・カヴェンディシュが勝利して、記録更新と共に、そのまま引退というのを期待していたのかも。
今年のファビオ・ヤコブセンの勝利はすでに10勝。勝てるステージは全て取っているイメージだ。
- ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ第2・5ステージ優勝 ポイント賞獲得
- ヴォルタ・アン・アンガルヴェ第1・3ステージ優勝 ポイント賞獲得
- クールネ〜ブリュッセル〜クールネ優勝
- パリ~ニース第2ステージ優勝
- ツール・ド・ハンガリー第2・3ステージ優勝 ポイント賞獲得
- エルフステッドロンデ・ブルージュ優勝
- バロワーズ・ベルギーツアー第5ステージ優勝
ただ、問題はバロワーズベルギーツアーでも見られたのだけど、厳しいステージでは振るい落とされる可能性が高いことだ。
登れるスプリンターを抱えたチームは、間違いなくファビオ・ヤコブセン、ディラン・フルーネウェーヘン、マッズ・ピーダスンなどをゴールにたどり着かないようにするだろう。
Alpecin-Fenixは、ジャスパー・フィリップセンを勝たせるためにレースを厳しくするはずだ。他のスプリンターチームも協力すれば、ファビオ・ヤコブセンの勝利数は少なくなる。
平地のファンステージでは、残れるけど、ゴール前に登りがあると要注意だ。
チームに二人のエーススプリンターはいらない。だが、どちらが出ても勝利を狙えるのは間違いない。贅沢な話だけど、将来性をチームは買ったということか。歴史は作られることなく、葬り去られるかもしれない。
ジュリアン・アラフィリップのマイヨジョーヌチャレンジを今年は見ることもなく、マーク・カヴェンディシュの歴史的瞬間を見ることもない。
少し残念な、現実的なチームメンバー選出だ。
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