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Jumbo-Vismaは2022ツール・ド・フランスで10点満点中10点を獲得

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Jumbo-Vismaは、ツール・ド・フランスが始まる前に、総合とポイント賞を狙う作戦を立てた。

通常総合を狙うチームはスプリンターを連れていかない。スプリンターのためのリードアウトトレインのメンバーは山岳では役に立たないからだ。

そのためJumbo-Vismaに在籍していたディラン・フルーネウェーヘンはTeam BikeExchange – Jaycoに移籍している。

だが、Jumbo-Vismaは不可能と思えたミッションを無事に完了した。マイヨジョーヌの獲得に、グリーンジャージの獲得。さらに山岳賞まで取ってしまった。

リードアウトトレインが不要なワウト・ファンアールトだからとも言えるけど。Jumbo-Vismaのツールでの活躍を振り返ってみよう。

 

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ツール6勝

 

3賞の獲得に加えてJumbo-Vismaはステージ優勝も6回。

  • 第4ステージ ワウト・ファンアールト
  • 第8ステージ ワウト・ファンアールト
  • 第11ステージ ヨナス・ヴィンゲゴー
  • 第18ステージ ヨナス・ヴィンゲゴー
  • 第19ステージ クリストフ・ラポルト
  • 第20ステージ ワウト・ファンアールト

 

これほど、ツールを支配したチームがあっただろうか。

まず、第4ステージでは、マイヨジョーヌを着たワウト・ファンアールトの残り11kmからの攻撃で逃げ切りを果たす。マイヨジョーヌの攻撃。最高だ!

 

 

第6ステージでは登りゴールでワウト・ファンアールトがスプリント勝利。

 

ツールを決定づけた第11ステージと第18ステージではヨナス・ヴィンゲゴーがステージ勝利。プリモッシュ・ログリッチとワウト・ファンアールトの活躍は素晴らしかった。

 

第19ステージでは、疲れを見せていたワウト・ファンアールトはゴール前の牽引でスプリンターを追い落とす。だが、勝負をまかされたクリストフ・ラポルトは見事にチームの期待に応えた。

チーム力の高さと言わざるを得ない。

 

第20ステージでは、ワウト・ファンアールトとヨナス・ヴィンゲゴーのワンツー。ワウト・ファンアールトは疲れ知らずというほかない。規格外だ。

Cofidisのギヨーム・マルタンが言うようにタデイ・ポガチャルと並んで、地球外生物という表現がピッタリと合う。

 

しかも、プリモッシュ・ログリッチとステファン・クライスヴァイク、ネーサンファン・フーイドンクも最後には欠いてしまった。

それでも、チームはイエローとグリーンのジャージだけでなく、山岳賞の水玉ジャージも獲得したのだから驚きというほかない。

歴史を見てみると、同一チームでイエローとグリーンのジャージをパリに持ち帰ったのは、1997年のツール以来のことになる。

当時はヤン・ウルリッヒ(黄)(白)とエリック・ツァベル(緑)のチーム・テレムコが行っている。記録という点でもJumbo-Vismaは群を抜いている。

さらに、ワウト・ファンアールトはスーパーファイティングスピリットも獲得している。新人賞以外のジャージは全て獲得してしまった。

 

タディ・ボカチャルを寄せ付けない

 

ピレネー山脈の3つのステージで、タデイ・ポガチャルはグラノン峠での悔しさを晴らすために、できる限りのことをした。

彼の闘志と意志の強さにもかかわらず、2度のツール優勝者が戦いに敗れ、ヨナス・ヴィンゲゴーが今回のツール・ド・フランスのベストライダーであることを認めざるを得なくなったのである。

ポガチャルのように、最後の登りで攻めるのは弱さの表れだ。

成功する見込みのない試みをしていることがわかる。むしろ、自分の判断に反して攻撃しているかのようだった。3日連続で挑戦しているが、最後の登りで脚に力は残っていなかった。

ヨナス・ヴィンゲゴーの後ろには強力なチームがついていて、最後の登りではいつでも状況を立て直すことができる。

ポガチャルは、ヴィンゲコーを出し抜くことはできないとずっと思っていたと、明かしている。

オタカムに向かうスパンデル峠でのアタックは、前日よりも強く長くなっていたが、ヨナス・ヴィンゲゴーは決して5メートル以上譲らなかった。

上り坂では、両者はよくマッチしている。二人のパワーバランスは非常に小さい。グラノンでのポガチャルの失速は、ツールの結果を決定づけた。

その後、ポガチャルがどんなに頑張っても、ヨナス・ヴィンゲゴーとJumbo-Vismaに完全に挟み撃ちにされてしまった。

無敵のタデイ・ポガチャルを寄せ付けない強固なチーム力を持っている。

 

ワウト・ファン・アールトの記録

 

ワウト・ファンアールトは、数年前からグリーンジャージ獲得を公言していたが、ついに本格的にチャレンジ。

2015年のポイント制度の改革以来、サガンは2018年に477の記録的なポイントを獲得した。

だが、ワウト・ファン・アールトは480ポイントで記録を更新。逃げて中間スプリントも取れるワウト・ファンアールトに対抗できるスプリンターは現在いない。

2位のジャスパー・フィリップセンが286ポイントなのだから、ワウト・ファンアールトが望み、チームが許せばグリーンジャージの獲得記録も伸びていくかもしれない。

ワウト・ファンアールトは27歳。数年は連続して勝てる可能性は高い。3賞を取ったJumbo-Vismaは賞金でも圧倒。これは別記事で。

Jumbo-Vismaは、マイヨジョーヌとグリーンジャージを獲得するというミッションを見事に成功させた。水玉ジャージとファイティングスプリット賞獲得のオマケまでついて。

ツール6勝とあわせてJumbo-Vismaは、10点満点を獲得したと言って良い。攻撃も仕掛ける凄いチームだ。

 

 

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