UCIが4月1日から規制した、ロードレースにおけるTTポジション禁止ルール。すでに2人の違反者がおり、レースから退場となっている。
だが、その規制を破るハンドルが登場するかもしれない。UCIが承認すれば今年後半にも本格的デビューをするはずだ。
27cmのハンドルバー
Like for narrower ❤️
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27cmのハンドルバーでデンマークのレースに登場したのは、ダン・ビンガム(Daniel Bigham)。
Ribble Weldtite Pro Cyclingで走っており、ブリティッシュトラックワールドカップ優勝者で、Watt shopのチーフコンサルタントでもある。
Watt Shopはエアロを専門としたブランドで、様々なエアロパーツを開発している。以下のようなTTハンドルも発表している。
ダン・ビンガムによるとバーはまだ開発中のプロトタイプだという。
バーのフードは27cmで、フレアアウトプロップで33cmと驚くほど狭い。
開発中なので、画像はわからないように暗くしてあるが、物凄くフレアになっているのがわかる。最近、ロードレースでもブレーキレバーをフレアにして狭くして走っている選手は多い。
これにより、1kmで0.5秒速くなる計算になる。ハンドル幅が狭いので重量も軽くなるはず。
これならば、UCIの新しい規則に違反することなく、正面の面積を減らすことが出来る。
ライダーの空気力学を改善するために、デザイナーがハンドルバーの形状を工夫するのはこれが初めてではない。
昨年、オランダのSpeecoはABB(Aero Breakawy Bar)を発表している。短いステムとレバーまでの長いリーチを組み合わせている。こちらはUCIの承認待ちだ。
今回のダン・ビンガムのWatt Shopバーは反対のアプローチで、より長いステムを使ってリーチを長くしている。
ダン・ビンガム自身は140mmのEnveAeroステムを使用している。
これまでも、オランダのJan Willem Van Schipが日本のトラックハンドルを使ってレースをしている。これはハンドル上部が30cmだった。
Watt Shopのハンドルバーは27cmと、更に短くより工夫していると言われている。
ハンドル幅が狭いだけなので、UCIが反対するとは思えないけど、今年後半には生産される予定となっている。
安定性を考えるとTTバーと同じで、慣れれば使える。ただ、上級テクニックがないと難しいでしょうね。
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