フロントシングルでありながら、ダブルチェーリングと同じように変速することの出来るワイヤレスClassified Power Shift ハブがプロレースで使用された。
ツール・ド・ハンガリーでUno-X Pro Cycling Teamの選手が使用しているのが発見されている。
Classified Power Shiftは2020年7月に発表されており、ロードやグラベルバイクの市販車にも搭載されていた。
Classified Power Shift ハブ
使用したのは、Uno-X Pro Cycling Teamのアンソニー・チャーミグ。ツアー・オブ・オマーン第3ステージで優勝した将来有望なライダーだ。
使用したのはアンソニー・チャーミグのみ。
ツール・ド・ハンガリー第5ステージの登りゴールでは10位に入っておりClassified Power Shiftの性能は問題ないことが証明されている。
更に接近した写真では、Classifiedの名前が見える。
Classifiedのシステムは、ハブが違うのとスルーアクスルで無線信号を拾うので専用のものが使われている。
考えられるのは
- 空力的な改善
- チェーンの脱落防止
- シフト効率が高く、負荷がかかった状態でのシフトチェンジが可能
- フロントディレーラーが不要で重量は同じ
- メンテナンスフリー
今シーズン、プロレースでは12速コンポーネントと11速コンポの混在でチェーン落ちの問題が増えている。
フロントシングルならば、変速でチェーンが落ちる心配もない。しかも、ワイヤレスなのでペダルを踏みながら変速したりとか、力を抜いて変速なども考えなくて良い。
パワーロスがないということだ。フロントディレーラーが要らなければ、調整の必要もないし重量も軽減できる。
結構、いいことづくめだ。
本格的採用の問題点は?
ただ、問題がないかと言われとそうでもない。
問題は、パンクした時だ。チームサポートカーが近くにいれば、Classifiedのスルーアクスルを使用したホイールを交換すれば良い。
しかし、近くにいない場合には、Shimanoのサポートカーやサポートバイクからホイールを貰うことになる。
そうなると、フロントの切り替えがClassifiedで出来なくなるので平地はよくても、登りではフロントギアのまま走らないといけなくなる。
多くのチームが採用しないと、ShimanoサポートカーにClassifiedのホイールが積まれることはない。Shimanoが他のメーカーのシステムを使うのも考えづらいし。
今後、Uno-X Pro Cycling TeamがClassified Power Shift ハブを採用し続けるのかは不明。本格的にチームをサポートしてくれるようになると使うのでしょうけど。
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