イギリスの遅咲きのプロサイクリスト、ゼブ・カイフィンは、2025 ツール・ド・ランカウェイ第7ステージで逃げ切りを決めてプロ初勝利。
これでUnibet Tietema Rocketsとの契約更新かと思っていたけれど、チームを去るという試練に見舞われた。
たが、土壇場で新たなチームとの契約を勝ち取り、キャリアの継続を決めている。
勝利にもかかわらず契約を得られず
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ゼブ・カイフィンは、勝利したので残留かと思っていたのだけど~。シーズン後半、チームの方向転換により、彼自身を含む多くの選手がチームを去ることを余儀なくされている。
12月が迫る中、ゼブ・カイフィンはマレーシアのTerengganu Cycling Teamと契約を結んだ。ただ、コンチネンタルチームだ。
昨年は元EF Education-EasyPostのステファン・デボッド、元Astana Qazaqstan Teamのワジム・プロンスキーも所属していたけれど。
ここアジアの地で再起をはかることになる。英国人がマレーシアで練習、生活していくのは並大抵のことではない。
Terengganu Cycling Team入りとなった経緯が面白い。ランカウェイは、「失うものは何もない」という危機感と覚悟を胸に走っていた。
目標はただ一つ、アタックを仕掛け、目立ち、夢見たサイクリングの世界の最後の瞬間を楽しむことだった。
最終第7ステージでは、残り15kmから地元の英雄Terengganu Cycling Teamのムハンマド・ヌル・アイマン・ビン・ロスリと逃げていた。
レース後、テレビや記者団に対し、2位となったムハンマド・ヌル・アイマン・ビン・ロスリは、
「カイフィン選手が終盤に驚異的な逃げを続けてくれたおかげで、集団が追いつくタイミングが遅れ、自分が2位に入ることができた。」と、カイフィンの仕事に対し公然と感謝を表明した。
ロスリの所属チームであるTerengganu Cycling Teamは、この感動的なレース展開とカイフィンのストーリーに深く感銘を受けた。
彼らはカイフィンに祝福と感謝を伝え、彼の物語に強く惹かれたのだ。 チーム内では、この日の午後からすぐにカイフィンに関心を寄せる議論が始まった。そして、チームの首脳陣は彼と接触し、2026年シーズンに向けた契約のオファーに至ったというのだ。
ゼブ・カイフィンは、2024年に椎間板ヘルニアでほとんど走れず。2025年はアシストとして走っていただけだったので引退も視野にいれていた。
だが、このアタックが次の所属チームを呼び寄せたとも言える。アジアのレースがメインとなるけれど、勝利をつかめば欧州に戻れるかもしれない。来年のランカウェイで期待しよう。



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