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ワウト・ファンアールトは2つの銀メダルで失望 協力の得られない追走

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Photo by Anthony Tran on Unsplash
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ワウト・ファンアールトは史上まれにみるTTとロードで銀メダルという結果に終わった。

TTでは前半の向かい風の強い時に走らなければならずタイムを失った。

 

そして、ロードではジュリアン・アラフィリップのアタックについていけず、追走グループに入ることに。

最終周回の登りのチーマ・ガッリステルナの頂上ではほんの数秒の差しかなかった。間違いなく追いつくと思ったのだけど。

 

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誰も回さない

 

上のツイートは最後のジュリアン・アラフィリップのアタックの場面。15%の急こう配で満を持したアタックをかけられては、誰も太刀打ちできない。

ワウト・ファンアールトがつけなかったのも仕方のないこと。だが、問題は頂上を越えてからの追走だ。

 

追走メンバーを再度見てみると

  1. ヤコブ・フルサン(デンマーク)Astana Pro Team
  2. ワウト・ファンアールト(ベルギー)Team Jumbo-Visma
  3. マルク・ヒルシ(スイス)Team Sunweb
  4. ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)INEOS Grenadiers
  5. プリモシュ・ログリッチ(スロベニア)Team Jumbo-Visma

各国のエースが残っている。よく見て欲しいのは、Team Jumbo-Vismaが二人いること。

国での戦いでは、敵同士だがチームとして考えた場合には、Team Jumbo-Vismaは二人いるのだ。数秒しかなかった差が開く一方だったのは、誰も回さないから。

5人が均等に引いていたら、間違いなくジュリアン・アラフィリップに追いついている。誰も回さないならば、プリモシュ・ログリッチが引くのがセオリーだっただろう。

 

ツール・ド・フランスでの献身的なワウト・ファンアールトの引きは何だったのか?

だが、これには理由がある。登り頂上手前で、プリモシュ・ログリッチはワウト・ファンアールトの腰を手で押して前に行くように合図していた。

つまり、プリモシュ・ログリッチは足がなかったのだ。だが、下りでは前を引けるはずなのだが。前を引くのはマルク・ヒルシやミハウ・クフィアトコフスキだった。

ログリッチとしては、ライト2周でアタックをかけたタデイ・ポガチャルの手前もあったのだろう。普通ならば、ポガチャルのアタックが捕まったら、ログリッチがカウンターをかけるべき。

だが、プリモシュ・ログリッチは全く動けなかった。この時点で前にはついていけるがアタックをかけるだけのパワーは残っていない。

タデイ・ポガチャルもトム・デュムランに追いつかれた時、そして最後の登りに入る前のアタック合戦で前を引いていた時も、後ろを振り返っていた。

何でログリッチがいないんだ、彼の顔はそう言っているようだった。

 

追いついていたら

 
 
 
 
 
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🥈Another silver medal for @woutvanaert!🔥 Very strong ride, Wout!💪🏻 • • • #samenwinnen #teamjumbovisma #Imola2020 #woutvanaert #wva #tjv #ridebianchi

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追走しているメンバーはわかっていただろう。前に追いつけばワウト・ファンアールトのスプリントにかなう相手はいない。

だが、2位争いをしても勝てる可能性などないのに。同一チームが2人いたことも逆に追走が上手く行かなった原因もあるだろう。

いつか、プリモシュ・ログリッチがワウト・ファンアールトのために引くと思っていたのかもしれない。または、ワウト・ファンアールトが捨て身で引くか。

 

ベルギーチームは最強に強かった。ティシュ・べノート、ティム・ウェレンス、グレッグ・ファンアーヴェルマートと最後までワウト・ファンアールトを守っていた。

だが、フランスチームも強かった。先頭集団の二人を捕まえてからはずっと前で引き続けた。ギヨーム・マルタンはアタックをかけて集団を絞る。

集団の足を削り続けたフランスチームのアシストも称賛されるべきだろう。

今年最強の足を持っていながら、世界選手権でロードもTTも2位だったワウト・ファンアールト。両方で表彰台に上ったのは、アブラアム・オラーノとツール5勝のミゲル・インドゥラインが記録した1995年以来のことだ。

残るクラシックで更に爆発させて欲しい。いつの日か、ワウト・ファンアールトならば、世界タイトルも取れるはずなのだから。

 

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