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クラシックの王様 ロンド・ファン・フラーンデレンを制した最強のライダーは誰か? まかさの結末!

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Photo credit: bram_souffreau on VisualHunt.com
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昨年のロンド・ファン・フラーンデレンでは、マチュー・ファンデルプール、ジュリアン・アラフィリップ、ワウト・ファンアールトの3人が抜け出した。

だが、ジュリアン・アラフィリップは、バイクに激突してしまいリタイヤ。今年ジュリアン・アラフィリップは復讐心なしでレースに望むという。

3強以外でも、最高の足の持ち、運を味方につけたライダーが勝つのがレースだ。さあ、誰がクラシックの王様を制覇するのだろう。

 

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アントワープ~オーデナールデ 263.7km

コースマップ photo procyclingstats.com

 

今年で105回目の開催となるロンド・ファン・フラーンデレン。英語表記ではRonde van Vlaanderen – Tour des Flandresとなっており、別名ツール・ド・フランドルとも呼ばれている。

昨年よりも少し距離は伸びて263.7kmで争われる。最後のアタックポイントとなるオウデクワレモントとパテルベルグの登りは今年も健在だ。

昨年よりも2つ石畳の急坂が追加され19か所の登りが登場。さらに平坦でも石畳の通りは6か所ある。最後のパテルベルグからゴールまで13kmあり、ここで追走グループが前を捕まえることも可能だ。

今年、これをトップでゴールに向かってくるライダーは誰になるだろうか?

 

19か所の登り

  1. Katteberg(800m・6%)
  2. Oude Kwaremont(2200m・4%)オウデクワレモント
  3. Kortekeer(1,000m・6.2%)
  4. Eikenberg(1,200m・5.2%)
  5. Wolvenberg(645m・7.9%)
  6. Molenberg(463m・7%)
  7. Marlboroughstraat(2,000m・3%)
  8. Berendries(940m・7%)
  9. Valkenberg(540m・8.1%)
  10. BergTen Houte(1,100m・6%)
  11. Kanarieberg(1,000m・7.7%)
  12. Oude Kwaremont(2,200m・4%)オウデクワレモント
  13. Paterberg(360m・12.9%)
  14. Koppenberg(600m・11.6%)コッペンベルグ 最大22%勾配
  15. Steenbeekdries(700m・5.3%)
  16. Taaienberg(530m・6.6%)
  17. Kruisberg-Hotond(2,500m・5%)クルイスベルグ
  18. Oude Kwaremont(2,200m・4%)オウデクワレモント
  19. Paterberg(360m・12.9%)パテルベルグ

石畳の通り

  1. リッペンホーフェ通り(1,300m)
  2. パッデ通り(1,500m)
  3. ホレウェグ(1,500m)
  4. カレルマルテル通り(2,400m)
  5. ジャゲライ(800m)
  6. マリアボレス通り(2,400m)

 

スタート前

photo Tiz-cyclingストリーミング 以下同様

ディフェンディングチャンピオンのマチュー・ファンデルプール。

昨年、ワウト・ファンアールトとの一騎打ちを制したマチュー・ファンデルプールは、このレースを最後に一時的にロードから撤退する。

 

ジュリアン・アラフィリップは、チームメイトのゼネク・スティバルがいない。代わりにベルト・ファンレルベルフがメンバーに追加されている。

 

ワウト・ファンアールトには、ヘント~ウェヴェルヘムで最後までアシストしてくれたネイサン・ファンフーイドンクと一緒に走る。今回も最後まで残ってくれると、とても心強いだろう。

 

第100回大会で優勝しているサガン。サガンはまさかチームを去ってしまうのだろうか?

 

   

スタートとなるが、まずはパレード走行。

 

カスパー・アスグリーンが何故か止まっている。恰好を見てもわかるが、多くのライダーが長袖にタイツも履いている。相当寒いのだろう。

暑かったドワルス・ドール・フラーンデレンとは大違いのようだ。

E3 Saxo Bank Classicでは、逃げを成功させたが、今回も逃げるかな。ウルフパックは誰もがソロアタックをかけることが出来る。そうなれば、後ろでチームメイトが邪魔すればOKだ。

あとは波状攻撃も可能となる。今日もウルフパックが活躍する可能性は高い。

 

リアルスタート

EF Education-NIPPOのシュテファン・ビッセガーがファーストアタックを成功させる。

ヘルメットに注目だ。Muc-Offと提携してコロナと戦う医療従事者にたいする敬意をこめたデザインで「ありがとう」で埋め尽くされている。

 

マチュー・ファンデルプールは、最後尾の当たりをグレッグ・ファンアーヴェルマートと一緒にヒラヒラしている。

 

5人が抜け出しに成功するが、後ろも活発に動いているので決まらないかもしれない。

 

  1. BISSEGGER Stefan(EF Education-NIPPO)
  2. Jelle Wallays(Cofidis, Solutions Crédits)
  3. Mathias Norsgaard»Movistar Team 
  4.  Mathijs Paasschens(Bingoal Pauwels Sauces WB])
  5. Fabio Van Den Bossche(Sport Vlaanderen – Baloise)

 

と、思ったらBORAのライダーは、もう追うのを辞めろと指示している。これで決まるのかな。と、思っていたらこれは、二人に対するジェスチャーだった。

 

エフゲニー・フェドロフ(Astana)とオット・フェルハード(Alpecin-Fenix)が小競り合い。これは、すでに逃げが決まっているのにエフゲニー・フェドロフが行こうとしたためだ。

オット・フェルハード(Alpecin-Fenix)は、行かせないために後ろについて先頭交代をしない。

前にいたエフゲニー・フェドロフ(Astana)は、ブレーキをかけたようだ。オット・フェルハードはあわや転倒しそうになり怒った。二人は、残り210km地点で降ろされて失格となっている。

 

後方から追っていた二人が先頭の5人に追いつく。これで先頭は7人だ。集団は追っていないので、すでに5分40秒開いている。

街中は、さすがに観客がパラパラといる。石畳の急坂にはいないだろうけど。

  1. Nico Denz(Team DSM)
  2.  Hugo Houle(Astana – Premier Tech)

 

グレッグ・ファンアーヴェルマートは、集団から抜け出て家族と共に少し談笑。ツール・ド・フランスなどでは良くみる光景だけど、フランドルでもあるとは~。

 

マチュー・ファンデルプールは、ジョナス・リカールトにひかれて集団に戻っている。何があったのかはよくわからない。今日のマチューのバイクはカラーがブラックだ。

 

ラスト166km地点で、なんとサドルが取れてしまう事態がおこった。被害にあったのはヴェガールステイク・カエンゲン(UAE-Team Emirates)。観客にサドルを拾って貰っていた。

 

Molenberg手前から、クイックステップが集団前方を占めてペースアップ。カスパー・アスグリーンが先頭に出て、ジュリアン・アラフィリップを引いていく。

後ろには、ワウト・ファンアールト、マチュー・ファンデルプールと続いている。レースは残り98kmとなって動き出してきた。

 

Berendriesの登りでGENIETS Kevin (Groupama – FDJ)がアタック。

 

このアタックで、登りで抜け出した第2グループが出来たが、ちょっと人数が多いかな。ダディテ・バッレリーニなど11名が入っている。

これは逃がして貰えないだろう。

 

第2集団が、9番目の登りValkenbergを上がる。先頭はエドワード・トゥースが引いている。メイン集団はすぐ後ろなのでつかまりそうだ。

 

と、思っていたら捕まってしまう。

先頭は、アルケア・サムシックのコナー・スウィフトだ。アルケアのエースはワレン・バルギル。バルギルは先ほど、集団後方にいたけどいいのかな。

 

集団先頭付近にいた、ニルス・エークホフ(Team DSM)が落車。かなり痛そうだ。ラスト78kmでタイム差は3分を切っており、次の展開が待っているので集団のペースは上がっている。

 

10番目の登りBergTen Houteでマチュー・ファンデルプールが先頭付近で登りだす。ここではアタックはかからず。

 

11番目の登りKanariebergに入る。先頭とは2分30秒まで縮まってきた。

 

セーアン・クラーウアナスン (Team DSM)がここでアタックだ。パリ~ニース第3ステージの個人タイムトライヤルで勝利したライダーだ。

 

だが、セーアン・クラーウアナスン (Team DSM)は、コナー・スウィフトらの引きによって吸収されてしまう。

ラスト67kmの落車ではジュリアン・アラフィリップが落車してしまっている。Alpecin-Fenixも2人落車しており大きな痛手だ。

  • ALAPHILIPPE Julian (Deceuninck – Quick Step)
  • COQUARD Bryan (B&B Hotels p/b KTM)
  • DILLIER Silvan (Alpecin-Fenix)
  • GAUDIN Damien (Team Total Direct Energie)
  • ASGREEN Kasper (Deceuninck – Quick Step)
  • DE BONDT Dries (Alpecin-Fenix)

ジュリアン・アラフィリップは集団に戻っている。

 

ラスト52kmで2度目の大きな落車だ。3人が巻き込まれている。

  • NIEUWENHUIS Joris (Team DSM)
  • EDMONDSON Alex (Team BikeExchange)
  • DUPONT Timothy (Bingoal Pauwels Sauces WB)

 

2回目のオウデクワレモントでマチュー・ファンデルプールが先頭に立つ。後ろはカスパー・アスグリーンだ。

 

二人は、一気に後方を突き放すがカスバー・アスグリーンは交代しない。すぐに後方に捕まってしまう。

 

ラスト51kmで、またも先頭争いは二人となる。カスパー・アスグリーンは登りの調子が抜群にいい。

 

二人は直ぐに後方に飲み込まれてしまう。先頭集団は崩壊していて、EF Education-NIPPOのシュテファン・ビッセガーが一人で走っている。

 

こちらは第3集団。マチュー・ファンデルプールとワウト・ファンアールト、カスパー・アスグリーンは同じグループで走っている。7名がいる。

 

ジュリアン・アラフィリップは第2グループに入っている。こちらは11人となる。

 

コッベンベルグを先頭でEF Education-NIPPOのシュテファン・ビッセガーが上がっていく。後ろにもう追走が見えている。

 

ジュリアン・アラフィリップがアタックだ。一人で前を目指す。

 

ジュリアン・アラフィリップはシュテファン・ビッセガーと二人となる。先頭交代はもう出来ない状態だ。

 

ジュリアン・アラフィリップは後続に追いつかれる。先頭集団は9人となる。

 

ワウト・ファンアールトが石畳区間の先頭を引く。後続7名とは8秒の差しかない。だが、後続にはクイックステップが3人いるので、引かないだろう。

 

マルコ・ハーラー(Bahrain – Victorious)が先頭集団からアタックをかけている。なぜ、ここからかけるのだろう。もう少し待っても良いのではないかな。

 

16番目の登りTaaienbergで、マチュー・ファンデルプールが先頭に立つ。後ろはカスパー・アスグリーン、ワウト・ファンアールト、ジュリアン・アラフィリップと続いている。

 

マルコ・ハーラーがアタックをかけたのは、登りで遅れないためだった。うまく先頭集団にはいっている。現在先頭は6人だ。

 

ラスト34kmで先頭に残った6人は

  1. ジュリアン・アラフィリップ(Deceuninck – Quick Step)
  2. カスパー・アスグリーン(Deceuninck – Quick Step)
  3. ワウト・ファンアールト(Team Jumbo-Visma)
  4. マチュー・ファンデルプール(Alpecin-Fenix)
  5. マルコ・ハーラー(Bahrain – Victorious)
  6. ディラン・トゥーンス(Bahrain – Victorious)

2チームが二人ずつ入っている。

 

アントニー・テュルジス (Team Total Direct Energie) が一人で第2集団から追いついてきた。

 

先頭から3人が飛び出す。昨年とメンバーが違うのは、カスパー・アスグリーンが入っていることだ。ジュリアン・アラフィリップは後方にいる。

Bahrain – Victoriousの二人はおいていかれてしまった。

 

だが、これではカスパー・アスグリーンは引かない。後方は、ジュリアン・アラフィリップが足を溜めている状態だ。離れていてもウルフパックにとって有利な状態になっている。

今日のカスパー・アスグリーンが登りも調子が良いので、いくら二人でもちぎれないかもしれない。

 

一度、カスパー・アスグリーンが先頭交代した。クイックステップはカスパー・アスグリーンで勝負するのか?

後続とは25秒のタイム差となっている。

 

後続は17人の集団となる。登りは、オウデクワレモントとパテルベルグしかない。もう、これはおついかないかな。

 

オウデクワレモントの最後で、マチュー・ファンデルプールが仕掛けた!

 

マチュー・ファンデルプールは一人で越えたが、カスパー・アスグリーンが後ろだ。ワウト・ファンアールトは遅れてしまった。

 

ジュリアン・アラフィリップは第3グールプに落ちてしまっている。

 

カスパー・アスグリーンとマチュー・ファンデルプールは最後のパテルベルグに向かう。今日の二人の感じでは登りでは大きく差はつかないだろう。

 

さあ、最後の登り勝負だ。だが、二人はやはり互角だった。もう最後までランデブーだろう。

 

こちらは後続。フロリアン・セネシャル、イブ・ランバールト、グレッグ・ファンアーヴェルマート、ディラン・ファンバーレと10人が残っている。

 

さあ、二人は後続から逃げ切れるだろうか?

王への道と呼ばれる13kmの平坦を逃げ切れば、二人でのゴール勝負だ。スプリントではマチュー・ファンデルプールが強いので、間違いなくカスパー・アスグリーンはロングスプリントを仕掛けてくるのではないかな。

それも通用しないか(^^;

 

後続は上手く回らない。VERMEERSCH Gianni(Alpecin-Fenix)と、クイックステップのフロリアン・セネシャルが先頭交代を邪魔している。

 

残り3.1kmで36秒までタイム差が広がった。これならば牽制する時間もあるくらいだ。もう二人のうちのどちらかが優勝する。

 

ラスト1kmからカスパー・アスグリーンはもう、前に出ない。スプリント勝負だ。

 

ラスト300mでもスプリントを開始しない。これは昨年と一緒のバターンだ。最初にスプリントを開始したのはマチュー・ファンデルプール。

ゴール手前200mからのロングスプリント開始だ。

 

だが、マチュー・ファンデルプールはゴール手前で首を振ってダメだ~と諦めてしまった。カスパー・アスグリーンの勝利だ!

今回、3人となった時にカスパー・アスグリーンは後ろにジュリアン・アラフィリップがいたので、少し足を溜めることが出来た。

だが、それ以前にも登りでも調子が良かったし、最高のコンデションであったことは間違いないだろう。マチューは、スプリントの開始を、もっとゴール近くまで引っ張れば良かったかもしれない。

さすがのマチューでも最後は足がなくなっていた。

2年連続のマチュー・ファンデルプールの勝利はなかった。これでカスパー・アスグリーンはE3 Saxo Bank Classicにつづいて今シーズンのクラシック2勝目だ。

3位には、後続から抜け出したグレッグ・ファンアーヴェルマートがジャスパー・ストゥイヴェン(Trek – Segafredo)をスプリントで下している。

 

公式ハイライトが出来るまで、こちらでゴールシーンをどうぞ

 

こちらはハイライト動画

 

 

リザルト

Rnk Rider Team UCI Pnt Time
1  ASGREEN Kasper Deceuninck – Quick Step 500 275 6:02:12
2  VAN DER POEL Mathieu Alpecin-Fenix 400 200 ,,
3  VAN AVERMAET Greg AG2R Citroën Team 325 150 0:32
4  STUYVEN Jasper Trek – Segafredo 275 120 0:33
5  VANMARCKE Sep Israel Start-Up Nation 225 100 0:47
6  VAN AERT Wout Team Jumbo-Visma 175 90 ,,
7  VERMEERSCH Gianni Alpecin-Fenix 150 80 ,,
8  TURGIS Anthony Team Total Direct Energie 125 70 ,,
9  SÉNÉCHAL Florian Deceuninck – Quick Step 100 60 ,,
10  VAN BAARLE Dylan INEOS Grenadiers 85 50 ,,

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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