パリ~ニースで、今シーズンの初対決をしているタデイ・ポガチャルとヨナス・ヴィンゲゴー。
当然、7月のツール・ド・フランスの勝利の行方とは直接は関係ないが、二人の最終ステージでの総合タイムの差は気になるところだ。
タデイ・ポガチャルは、第1ステージからボーナスタイムを目指してチームトレインを組んで貪欲に奪っている。
チームタイムトライヤルの特別なルール
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タデイ・ポガチャルは、第1ステージのスプリントポイントのボーナスタイム6秒を獲得。ここからゴールも目指した訳だけど。これは失敗。
さらに、第2ステージでもスプリントポイントでUAE Team Emiratesのトレインを組んでボーナスタイム6秒を獲得。
この時点でバーチャルリーダーになっている。ここまでスプリントポイントでのボーナスタイムにタデイ・ポガチャルがこだわるのは二つの理由がある。
まず、第3ステージのチームタイムトライヤルだ。ここでチームのメンバーをJumbo-Vismaと比べてみよう。
- タデイ・ポガチャル
- ルイ・オリヴィラ
- ミッケル・ビョーグ 2017・2018・2019世界U23王者
- フェリックス・グロスチャートナー 2022オーストリアTT王者
- ドメン・ノヴァク
- マッテオ・トレンティン
- ティム・ウェレンス
- ヨナス・ヴィンゲゴー
- エドアルド・アッフィニ 2018欧州選手権U23王者、2021イタリア選手権TT2位
- ローハン・デニス 2018・2019世界TT王者
- トビアス・ファス 2022世界TT王者
- オラフ・コーイ
- ヤン・トラトニク 2015・2018・2021・2022スロベニアTT王者
- ネイサン・ファンフーイドンク
現王者に元世界王者を二人揃えたJumbo-Vismaのチーム力は強力だ。更に、今回のパリ~ニースのチームタイムトライヤルでは特別なルールが設定されている。
通常はチームの4番目のライダーの記録が登録されるが、今回は各ライダーのゴールタイムがそのまま記録となる。
つまり、チームタイムトライヤルで上位に入ったメンバーが上位独占ということはない。チームのエースは、メンバーによって最後に発射されるのは間違いない。
これは通常のチームタイムトライヤルよりも、より多くのタイム差がつくことが予想されるということだ。
登りを恐れている?
🇫🇷 #ParisNice @TamauPogi comes home safe and sits second on GC now. #WeAreUAE pic.twitter.com/y5HUS1WaaY
— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) March 6, 2023
ヨナス・ヴィンゲゴーは、タデイ・ポガチャルを山岳で打ち破ることが出来る唯一のライダーだといっても良いだろう。
ヨナス・ヴィンゲゴー自身も、タデイ・ポガチャルに時々勝てることを確信している。
現在、ヨナス・ヴィンゲゴーとタデイ・ポガチャルのタイム差は14秒。
まず、チームタイムトライヤルで、この差がどうなるのか。TTTの距離は32.2kmもあり、ここでヨナス・ヴィンゲゴーが逆転する可能性は高いのでは。
パリ~ニースには、2回の登りフニッシュが待っているが、タデイ・ポガチャルが追う立場に立った時には、非常に苦しい展開が予想される。
ヨナス・ヴィンゲゴーは、タデイ・ポガチャルだけをマークすれば良いのだから。
タデイ・ポガチャルがボーナスタイムにこだわる理由は、チームタイムトライヤルの特別なルールを見越してのことだ。
さらに恐れているのは、登りでのヨナス・ヴィンゲゴーの強さだろう。まずは、第3ステージのチームタイムトライヤルの結果をじっくりと見てみたい。
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