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2023 ツール・ド・フランスで見られる技術トレンドとは?

機材情報
Photo credit: Glory Cycles on VisualHunt
この記事は約10分で読めます。

UCIは常に、競技で使用されるすべてのバイクとコンポーネントが一般に入手可能であることを保証する厳格な規則を設けてきた。

第 1.3.006 条には、「用具は、スポーツとして自転車を練習する人が使用するために販売されるタイプのものでなければならない」と記載されている。

通常ツール・ド・フランスでは最先端のバイクや機材がデビューすることが多いが、UCIは競技でのプロトタイプの使用に関する規則を厳格化している。

このルールは2023年のUCIカレンダーに記載されている他のロードイベントには適用されず、2023年のツール・ド・フランスとツール・ド・フランス・ファムにのみ適用される。

フレームセット、ホイール、ハンドルバー、タイムトライアルバーエクステンション、ウェアとヘルメットはすべて、各レースの開始前に登録されている必要がある。

また、レースで最初に使用してから 12か月以内に購入できるようにする必要がある。つまり、これまでのように未確認のロードバイクをプロライダーが乗っているということはない。

乗る場合には、プロトタイプとUCIのステッカーがシートチューブに貼られている。

ちょっと見ている側にとっては秘密がなくて面白くないのだけど、ルールなので仕方ない。では、このツール・ド・フランスで見られている技術トレンドには何があるのだろうか?

 

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フロントシングル

YouTube動画 スクリーンショット 以下同様

 

ツール・ド・フランスでは、Jumbo-Vismaのヨナス・ヴィンゲゴーとワウト・ファンアールトがSRAMの1ドライブで、特定のステージを走っているのが目撃されている。

これは、すでにワウト・ファンアールトがミラノ~サンレモでもやっており、クリテリウム・デュ・ドーフィネで、ヨナス・ヴィンゲゴーもフロントシングルで走るステージがあった。

 

メリットとしては

  • チェーンラインの改善
  • 空力抵抗のわずかな減少
  • シンプルなシフトセットアップ

このSRAMのシングル化は、以前かやられていたことであり、多くのライダーが試している。平地系ならば、全く問題ないだろう。

プリモッシュ・ログリッチも、2023ジロ・デ・イタリアのモンテルッサリではSRAMのワンドライブで勝利している。

Lidl-Trekも、かなり前からフロントシングルで走ることは多かった。少し気になるのは、SRAMではないけれども、ヴィクトール・カンペナールツが普通のShimano Dura-Aceに乗っていること。

全てのレースでフロントディレーラーのいらないClassified Power Shiftを使うと言っていたのに、使ってないことだ。

シングルで走ることで、何か不都合があるのだろうか。カセットがワイドレンジになるので、カセットのギア設定に問題があるのかもしれない。

フロントシングルが定着していくには、Jumbo-Vismaの勝利にかかっているかもしれない。

 

タイヤの選択の幅が広がる

カレブ・ユアンは、26c の Vittoria Corsa Pro TLR タイヤを使用

 

チューブレスが増えているのは事実だけど、一律に28Cチューブタイヤに落ち着いた訳ではない。

Lotto-Dstnyのカレブ・ユアンは、フロントに26CのVittoria Corsa Pro TLRを使用している。これはチューブレスレディのタイヤ。

 

ヨナス・ヴィンゲゴーは、Vittoria Corsa Proチューブラータイヤ

 

Jumbo-Vismaのヨナス・ヴィンゲゴーは、24.4mm幅のVittoria Corsa Proチューブラータイヤを使っている。

現在のトレンドに比べるとタイヤ幅は、かなり狭い。重量軽減のためもあるのかもしれない。これも、ステージによってはチューブレスレディを使用するかもしれない。

 

タデイ・ポガチャルはContinental GP5000 TT TRを使用

 

UAE Team Emiratesのタデイ・ポガチャルは、ENVE SES 4.5ホイールにContinental GP5000 TT TRチューブレス タイヤが取り付けられている。

 

リアタイヤは、ENVE SES 4.5 リムで幅 32.2 mm

 

これらのタイヤは公称サイズ 28cだが、非常に幅広の内部リム幅25mm を持つ ENVEリムでは、これらのタイヤは実際にはフロントで 31.3mm、リアで 32.2mm という途方もない大きさだった。

これで、全てのステージを走るとは思えない。重量にこだわりを見せるタデイ・ポガチャルは山岳ステージでは、より軽いホーイルとタイヤに切り替える可能性は高い。

 

各チーム共に、ホイールとの組み合わせ、ステージのコースによってタイヤを切り替えている。

 

1台で全てを

昨年は、Trekマドンに代表されるように重量級エアロロードが目立っていた。

だけど、今年のツールでは、全てを1台でこなす軽量エアロロードに舵を切っているようだ。

 

カレブ・ユアンが乗るRidley

 

例えば、Ridleyは、独自の風洞施設を持っているが、空力的にこのフレームが良いと結果は出ているのだろう。割とオーソドックスなスタイル。

重量は7.5kgで、昨年使用していたNosh Fasttよりも300g軽量化されている。Ridleyは、全てを実現するロードレーシングバイクとして開発しているのは間違いない。

 

サイモン・クラークが乗るFactor O2 VAM

 

Israel – Premier Techのサイモン・クラークは、Factor O2 VAMに乗っているが、重量は6.925kgと軽量なアエロロードバイク。

このバイクは、7月10日のツールの休息日にリリースされる。

UCIの重量制限が6.8kgが守られる限り、1台のバイクで全てを兼ねるバイクが増えてくるのは間違いないだろう。

 

ハンドルバーが狭く

ベン・オコナーは36cmのハンドルバー

 

UCIはハンドル幅も規制をかけている。ハンドルバーの幅は350mmまでと規定された。

 

ツールを走るライダーのハンドル幅も限界まで狭くなっている。例えば、AG2R Citroën Teamのベン・オコナーは188cmと長身だが36cmのハンドルバーを使用。

EF Education-EasyPostのリチャル・カラパス、Jumbo-Vismaのヨナス・ヴィンゲゴーは38cm。

最も広いのは、マチュー・ファンデルプールとマーク・カヴェンディシュで、40cmを使用している。ただ、マチューはブレーキフードを内側に向けているので、事実上のポジションは狭くなっている。

狭いハンドル幅とブレーキフードを内側に傾けるのもトレンドだ。

 

持てる者と持たざる者

タデイ・ポガチャルはCarbon Ti chainringsを使用

 

プロサイクリングチームに予算の上限はなく、ツール・ド・フランスのようなレースでは、たとえトップチームであってもチーム間の差が痛いほど露呈する。

例えば、UAE Team Emiratesは、性能を追及している。

  • タイムトライアル専用のGP5000 TT TRタイヤ
  • ENVEのホイールやコンポーネント
  • カーボンTiチェーンリング
  • ブレーキローターなどの軽量パーツ
  • 超軽量カスタムカーボンシートポスト

タデイ・ポガチャルは、ありとあらゆる装飾品を揃えている。

 

カーボン Ti ブレーキローターの公称重量は 98g

 

タデイ・ポガチャルが使用するカーボン Ti ブレーキローターの公称重量は98gで価格は220ユーロ(約3万4千円)もする。

 

Darimo carbon seatpostを使用

 

タデイ・ポガチャルは、名前が消されているがDarimo carbon seatpostを使用している。これも超軽量パーツだ。

Darimoは、超軽量パーツのブランド。

 

TotalEnergiesはDura-Ace Di2 R9100を使用

 

対照的に、TotalEnergiesは10年近く前に発売された、前世代のDura-Ace Di2 R9100を使用している。

サガンなんて機械式のShimano Dura-Ace R9100ブレーキモデルに乗ることだってある。

 

また、タイヤもSpecialized Turbo Cottonクリンチャータイヤを今も使用している。11速でも、性能には全く問題ない。Specialized Turbo Cottonクリンチャータイヤは、今でも史上最速のクリンチャーと呼ばれている。

プロの走力の差は小さい。ゴールでは200km走って、ミリ単位で勝敗が決することも多い。小さな軽量化の積み重ね、パーツの性能の差が積み重なる可能性も大きい。

 

すべて動画で詳しく解説されている

 

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