オーストラリアでは夏真っ盛りで、全国選手権ロードが開催。すでに、クリテリウム選手権は終わっており、Team Jayco AlUlaのケランド・オブライエンが勝利している。
ロードでは、Team Jayco AlUlaは、9人を揃えてマイケル・マシューズでオーストラリア王者を狙ってくるようだ。
2023オーストラリア選手権ロード 185.6km
11.6 kmのラップは、ブニンヨンの町でスタート。2.9kmのブニンヨン山への登りが待っている。
コースは起伏し、いくつかのひねりを経てブニンヨンに戻り、フェデレーション大学を通り抜ける。
過去5年間使用されていたコースと同じで、男子エリートはサーキットの16周を合計185.6km走る。
完全にクライムコースでもないし、スプリンターのためのコースでもない。3.5kmで5.1%の勾配をクリアーしていく。だが、何周もしていれば足がなくなるのは間違いない。
万能選手でないと勝てないコースとなっている。
#RoadNats23 🇦🇺
We’re rolling into the men’s Australian Road Race Championships with a stacked squad! ⤵️
🇦🇺 @luke_durbridge1
🇦🇺 @lucashamilton8
🇦🇺 @chrisharper94
🇦🇺 @michael_hepburn
🇦🇺 @blingmatthews
🇦🇺 @CallumScotson
🇦🇺 @kell_obrien
🇦🇺 @RudyPorter_
🇦🇺 @blake_quick_ pic.twitter.com/yINQfaDULW— Team Jayco AlUla (@GreenEDGEteam) January 7, 2023
鍵を握るチームは9人を揃えるTeam Jayco AlUla。ワールドチームのライダーは多い。
- ルーク・ダブリッジ(Team Jayco AlUla)
- ルーカス・ハミルトン(Team Jayco AlUla)
- クリス・ハーパー(Team Jayco AlUla)
- マイケル・ヘップバーン(Team Jayco AlUla)
- マイケル・マシューズ(Team Jayco AlUla)
- カラム・スコットソン(Team Jayco AlUla)
- ケランド・オブライエン(Team Jayco AlUla)
- ルディ・ポーター(Team Jayco AlUla)
- ブレイク・クイック(Team Jayco AlUla)
- サイモン・クラーク Israel – Premier Tech
- タジ・ジョーンズ Israel – Premier Tech
- ルーク・プラップ INEOS Grenadiers
- ジェイ・ヴァイン UAE Team Emirates
- ベン・オコナー AG2R Citroën Team
- ラクラン・モートン EF Education-EasyPost
- ジェンセン・プラウライト Alpecin-Deceuninck
- カレブ・ユアン Lotto-Dstny
- ハーリー・スウィニー Lotto-Dstny
- ジェラド・ドリズナー Lotto-Dstny
- クリス・ハミルトン Team DSM
- マシュー・ディンハム Team DSM
15人の逃げ
スタートラインには130人が集まった。
今年は、ワールドチームのライダーも多くレベルが高い。
すぐに登りで逃げが集団の前に出来る。
Team Jayco AlUlaからは、ルーク・ダーブリッジが乗っておりペースを上げろと指示を出す。
3周目
後続に30秒差をつけて、ゴールラインを通過。
集団は容認だ。
逃げの中で鍵を握るのはルーク・ダーブリッジ。
追走集団の中にINEOS Grenadiersのディフェンディグチャンピオン、ルーク・プラップが乗っている。
ルーク・プラップは、どこかで先頭集団に合流しないといけない。
先頭集団からラクラン・モートンがアタック!
先頭集団にはサイモン・クラークも乗っている。
ラクラン・モートンは完全にジャージをはだけて乗っている。オーストラリアは30℃を越えている。
これは新型Cannondalかな。
ラクラン・モートンは、残り116kmで捕まってしまう。
6周目
先頭は、メイン集団と1分24秒しか離れていない。
追走集団が、そのままメイン集団となった。
残り106kmで、またラクラン・モートンが仕掛ける。
先頭は3人に。
ラクラン・モートンが引く先頭は、あまり先頭集団からは離れていない。その後、捕まってしまう。
集団はTeam Jayco AlUlaが先頭を引く展開。後ろはジェイ・ヴァイン。サイモン・クラークは集団に戻っている。
今度は、先頭からルーク・ダーブリッジが飛び出した。
8周目
ルーク・ダーブリッジは、34秒差を先頭集団から奪っている。だが、残り92.9kmあるので追走を待ちたいところだ。
3人が追走に出ている。その後、おいついて5人に。
10周目
追走集団は、7人。ルーク・ダーブリッジのグループから1分36秒離された。
集団はTeam Jayco AlUlaが4人で牽引。その後ろは、カレブ・ユアン、ベン・オコナーと続く。
先頭5人は1分56秒のリード。集団まで2分40秒。
先頭には、EF Education – Nippoで走っていたジェームス・フェランも乗っている。すでにラクラン・モートンの追走集団はメイン集団に吸収されている。
- ジェームス・フェラン(HAWTHORN CYCLING CLUB)
- RICHARDS Kane(ARA SKIP CAPITAL)
- MOREY Drew(KINAN RACING TEAM)
- ルーク・ダーブリッジ Team Jayco AlUla
- JENNER Samuel(TEAM BRIDGELANE)
11周目
突然集団から、Alpecin-Deceuninckのジェンセン・プラウライトがアタック。先頭まで2分20秒もあるけど一人で追いつくつもりなのか。スプリントの得意な選手なのだけど。
Alpecin-Deceuninckのジェンセン・プラウライトは、先頭まで1分49秒まで迫る。それにしても遠い。あきらめたのか、ファンとタッチしながら登る。
ジェンセン・プラウライトは集団復帰。
集団から追走が出ている。サイモン・クラークのアタックに、後ろからベン・オコナーもジョイン。
12周目
集団は追走5人を許しそうにない。12秒差で追っている。
ルーカス・ハミルトンが追走から単独で先頭集団にブリッジ。
ルーカス・ハミルトンは、無事に先頭に入ったが集団は42秒まで迫っている。
後ろから、次々に先頭集団にライダーが入ってくる。ベン・オコナーも先頭に入った。
タイム差はあまりあてにならない。もう、先頭集団は捕まった。
Jumbo-Vismaから移籍した、クリス・ハーパーがアタックだ。
先頭のクリス・ハーパーに向かって動きが活発になる。
クリス・ハーパーは、決定的な逃げを作りだせず。
ベン・オコナーも前でペースを上げる。だが、得意の登りでないと集団が崩せない。
13周目
まだ、決定的にはならない。
ルーカス・ハミルトンがぐっと前に出てペースを上げる。
ベン・オコナーも先頭でペースを上げる。集団にはカレブ・ユアンもついている。
ベン・オコナーの引きでカレブ・ユアンが切れそう。
あっと、登りでルーカス・ハミルトンが落車。ルーク・プラップがギリギリでかわしたか。
すぐにチームメイトのカラム・スコットンのバイクを借りて走りだす。
だが、もう集団は見えないほどだ。
カレブ・ユアンは、集団になんとかついている。
ベン・オコナーは、クリス・ハーパーと先頭集団を追う。
ルーク・プラップは、サイモン・クラークと共に先頭集団8人に入っている。
14周目
先頭8人に、ベン・オコナーとカレブ・ユアンの集団が追いついた。
クリス・ハミルトンはバイク交換して前を追う。すぐ前に集団がおり、この後先頭に復帰。
先頭集団にベン・オコナーも入った。いないのは落車したと伝えられるUAE Team Emiratesのジェイ・ヴァインくらいか。
残り33km。カレブ・ユアンも集団後方にいる。スプリントを望むライダーは少ないのでカレブ・ユアンがゴール勝負できる可能性は少ない。
前半から逃げ続けたルーク・ダーブリッジは仕事終了だ。
マイケル・マシューズは、集団最後尾で足を溜めている感じか。
今度はベン・オコナーが最後尾に。
Team Jayco AlUlaのカラム・スコットンも仕事終了。バイクのサイズが違っては走れない。
二人が下りで仕掛けるが、集団先頭はカレブ・ユアンなので追わない。
- JOHNSTON Brendan(EUROBODALLA CC)
- SAUNDERS Tristan(TEAM BRIDGELANE)
15周目
集団は静観。一人が追走に出ている。
元EF Education – Nippoのジェームス・ウィランが追走に。前半から逃げているのに凄いパワーだ。
先頭はKINANのMOREY Drewが追いついて3人に。
- JOHNSTON Brendan(EUROBODALLA CC)
- SAUNDERS Tristan(TEAM BRIDGELANE)
- MOREY Drew(KINAN RACING TEAM)
後方からジェームス・ウィランも追いついて4人に。
ディフェンディグチャンピオンのルーク・プラップは最後尾で足を溜めている。
残り15.3kmで31秒差。
16周目
ついに最終周回に。先頭は27秒差で登りに向かう。
さあ、あとは誰がアタックをかけて逃げ切るかだ。
ベン・オコナーが集団先頭に上がってきた。
さあ、ルーク・プラップが右に振ってアタック!
ルーク・プラップが上げる!
だが、マイケル・マシューズが対抗。
ルーク・プラップは、昨年に続いての独走勝利は失敗。
いや、またもルーク・プラップがアタック!
マイケル・マシューズが遅れる。
だが、下りだ。
全開でルーク・プラップが走るが~。
ルーク・プラップが追いつかれてしまう。このパターンは?
今度は、サイモン・クラークが仕掛けるがマイケル・マシューズが捕まえる。
ルーク・プラップは、距離をあけて最後のアタックのチャンスを伺う。
先頭はマイケル・マシューズ。だが、集団も迫ってくるぞ。
ラスト2kmでサイモン・クラークがアタック!
だが、サイモン・クラークはマイケル・マシューズに捕まる。マイケル・マシューズは、ゴールに少人数で行けばスプリントで勝ちだ。
ルーク・プラップが最後のアタック!
マイケル・マシューズが追う!
だが、マイケル・マシューズが追えない。
なんと、最後の最後に後ろはお見合いだ。
ラスト1km。ルーク・プラップが全開でゴールに向かう!
決まった! 内側に向けたブラケットを持ってゴールに突き進む。
ルーク・プラップはゴールでお辞儀をする余裕のポーズでゴールだ~!
なんと、2年連続でオーストラリア選手権ロードを制する快挙を達成した。しかも、最後はスプリンターのマイケル・マシューズがおり勝ち目はないと思われた展開。その中で、見事な力業のアタックを見せてくれた。3度目のアタックが成功した。
INEOS Grenadiersは、ユニフォームをチェンジして最初の勝利がルーク・プラップの見事な独走勝利となった。
リザルト
ルーク・プラップのコメント(公式サイトより)
信じられない。去年とは全然違う。どうすれば勝てるのか、1年間ずっと頭を悩ませていた。正直なところ、言葉を失っている。
このようなレースができるなんて、本当に素晴らしい。こんな素晴らしいレースができるなんて、傍から見ているだけでよかったと思うくらいだ。今日はどうすればいいのかわからなくて、ただ時間をかけていこうとしただけ。最終ラップで何が起こったのかわからないが、それをやり遂げたことが信じられない。
レース中はずっといい感じだった。スタート直後の大きな動きで、僕とベノ、クラークがミスをしてしまい、とても危険な状態になってしまった。そのとき、僕とベン・オコナー、サイモン・クラークは互いに顔を見合わせ、「もっと頑張らないと」と言い合って、懸命に登った。
それでレースが続けられたんだ。その後、熱はどんどん冷めていった。本当に奇妙なレースで、ネガティブな感じもしたし、集団のなかではそれほど速くもなかったんだ。でも最終ラップでは、何が起こったのかまだわからない。
早くあそこに行きたいよ。このジャージ、このバイクをキープして、ツアー・ダウンアンダーをスタートさせるんだ。
Rnk | Rider | Team | UCI | Time |
---|---|---|---|---|
1 |
PLAPP Luke
|
INEOS Grenadiers | 100 | 4:40:42 |
2 |
CLARKE Simon
|
Israel – Premier Tech | 75 | 0:03 |
3 |
MATTHEWS Michael
|
Team Jayco AlUla | 60 | ,, |
4 |
MOREY Drew
|
Kinan Cycling Team | 50 | ,, |
5 |
RICHARDS Kane
|
ARA Skip Capital Sunshine Coast | 40 | 0:06 |
6 |
HAMILTON Chris
|
Team DSM | 30 | 0:08 |
7 |
O’CONNOR Ben
|
AG2R Citroën Team | 20 | ,, |
8 |
HAMILTON Lucas
|
Team Jayco AlUla | 10 | ,, |
9 |
WHELAN James
|
5 | ,, | |
10 |
SAUNDERS Tristan
|
Team BridgeLane | 3 | ,, |
11 |
ROBOTHAM Rhys
|
Team BridgeLane | 3 | ,, |
12 |
O’BRIEN Mark
|
1 | ,, | |
13 |
JENNER Samuel
|
Team BridgeLane | 1 | 0:10 |
14 |
METCALFE Ben
|
Team BridgeLane | 1 | 0:19 |
15 |
DINHAM Matthew
|
Team DSM | 1 | 0:54 |
16 |
SCHULTZ Elliot
|
Team BridgeLane | 2:13 | |
17 |
JOHNSTON Brendan
|
3:23 | ||
18 |
EWAN Caleb
|
Lotto Dstny | 5:02 | |
19 |
HARPER Chris
|
Team Jayco AlUla | ,, | |
20 |
FOX Sam
|
Team BridgeLane | 6:51 | |
21 |
COYLE Jesse
|
7:45 |
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