第3ステージでは、ゴール前の下りの狭い道路で多くのライダーが落車に巻き込まれてしまう。
これには、ライダーからも批判が出ておりコース設定に誤りがあったのではないかと言われている。
靴下の長さを測ったり、ポジションの禁止ルールを作ったりする前に、することがあるだろうと。
組織は特定の安全要件を順守する必要があり、コースを考え出す。そしてUCIの安全管理者によって承認されなければない。
もう少し考えて承認するべきだろう。
ライダーのストライキが予定されている。アイデアは、ゆっくりとしたペースでライドの最初の50 kmを完了する。その後、しばらく停止。短い停止の後、ライダーは最後の100キロで本当にレースを開始する。
だが、実際には、スタートしてすぐに一時停止。ここでアンドレ・グライペルらが話し合いをして、10kmのスロー走行で話がついたようだ。
実際の抗議は行われていない。
第4ステージ ルドン〜フジェール 150.4㎞
第4ステージは、ブルターニュ地方での最後のレース。山岳ポイントの全くないコースなので山岳賞はイーデ・シュリングがキープすることになる。
- スプリントポイント ビトレ 114km
ゴールは道幅も広く直線なので、昨日のようにカーブがあるために落車ということはないだろう。
昨日のスプリンターの結果は
- カレブ・ユアン(Lotto Soudal) 鎖骨骨折リタイヤ
- アルノー・デマール(Groupama-FDJ) 落車
- マーク・カヴェンディシュ(Deceuninck-Quick-Step) 落車 スボーク折れ
- アンドレ・グライペル(Israel Start-up Nation) 落車
- サガン(Bora-Hansgrohe) ゴール前落車
結局、ゴールスプリントにたどり着けたライダーのほうが少ないという結果に。今日は安全にレースが行われるように願いたい。
スタート
アルノー・デマール(Groupama-FDJ)も昨日のステージで落車。2020ジロのスプリント王はまだゴールで絡めていない。
今日こそ、ゴールでスプリントが見られるか。ただ、イグナタス・コノヴァロヴァスを第1ステージで失っており、トレインが一人足りないのがいけない。
プリモッシュ・ログリッチは、左腕の包帯が痛々しい。全身打撲しているので影響がないと良いのだけど。
インスタグラムでは、全身包帯だらけのミイラ姿を披露している。載せるとグーグルからすぐにお叱りがくるので流石に載せれない(^^;
ゲラント・トーマスは右肘に絆創膏と、膝の上に小さな絆創膏。脱臼した肩が痛いのか左手を上げてますね。すぐに医療ドクターが肩を治してくれたのが良かった。
ジュリアン・アラフィリップは、明日のTT次第でまたマイヨ・ジョーヌもあるかも。8秒差の2位ですからね。
マーク・カヴェンディシュは落車でスボークが折れてゴールに絡めず。今日こそスプリントに参加できるか?
落車の影響で、トップから26秒差でゴールしたタデイ・ポガチャル。39秒差の総合6位となっている。
昨日カレブ・ユアンと絡んで落車したサガン。すぐに立ち上がっていたのでケガはひどくないだろう。
第4ステージスタートでの4賞
- 総合 マチュー・ファンデルプール(Alpecin-Fenix)
- ポイント賞 ジュリアン・アラフィリップ(Deceuninck-Quick-Step)
- 山岳賞 イーデ・シュリング(BORA-hansgrohe)
- 新人賞 タデイ・ポガチャル(UAE Team Emirates)
ストライキ開始でスロー走行
リアルスタートとなったが、予定通りスロー走行。
アンドレ・グライペルが前に出てきて、完全にストップとなった。ただ、1分停止しただけで、ゆっくりと走行。ここで抗議をしないと実際には効果がないかもしれない。
少しして、ジュリアン・アラフィリップを先頭にゆっくりと走りだす。
UCIの会長は、プリモッシュ・ログリッチが1分21秒を失い、ジャック・ヘイグがリタイヤしたり、多くの総合ライダーがクラッシュしたのは、ルート計画と関係がないと言っている。
その代わりに、プロトン内の注意力の欠如と神経に責任を負わせる発言をしていた。これでは、走っているライダーはたまったものではない。
選手とCPA(組合)は、3kmルールの再考を要求している。
マチュー・ファンデルプールはサポートカーと打ち合わせ。
同じベルギー人同士の、ティム・メルリエとワウト・ファンアールトが喋りながら走っている。
一応、スロー走行は10kmあまりで終了。早速アタックしたのは、ロットのブレント・ファンムール。
ストライキ解除で2人の逃げ
これに、コフィディスのピエールリュック・ペリションが追いついて二人となる。皆乗りたかっただろうけど、見送った感じだ。
- 97. Pierre-Luc Périchon(ピエールリュック・ペリション)Cofidis, Solutions Crédits
- 158. Brent Van Moer(ブレント・ファンムール)Lotto Soudal
逃げているブレント・ファンムールはクリテリウム・デュ・ドーフィネ第1ステージでも逃げ切っている。ただ、今日もコントロールされているのでプレゼントはないだろう。
タデイ・ポガチャルがアップになった時にはサングラスに注目だ。
集団は、ティム・デクレルクにAlpecin-Fenixが3人だして引いている。タイム差は3分から2分に縮めてコントロールしている。
マーク・カヴェンディシュは、サドルが破損したようでバイク交換して走り出している。以前にもサドルが下がって先頭から遅れたことがあったが、そんなに走っていてサドルが壊れることがあるのかな。
スプリントポイント ビトレ 114km
スプリントポイントでは、ブレント・ファンムールがアタックして1位通過。20ポイントを獲得。
集団は、ダニエル・オスが74km/hという凄まじいスピードで引く。
だが、ミケル・モルコフがマーク・カヴェンディシュを引いて上がってきた。
ミケル・モルコフはマーク・カヴェンディシュをリリース。
マーク・カヴェンディシュが3位通過で15ポイントを獲得。4位はミケル・モルコフ。5位はナセル・ブアニ。マイケル・マシューズが4位で10ポイント獲得。
ゴールは50ポイントあるので、今日のステージ勝者がグリーンジャージを獲得できる可能性が高い。
残り22kmとなって、タイム差は1分を切ってくる。今日は、このままアタックもなしでゴールまで進むのだろう。
わずかな登りで、イネオスが集団前方を固める。
ブレント・ファンムールは、集団が迫ってきた所でアタック!
単独で走り始める。
ついに、マチュー・ファンデルプールが集団先頭に立ってチームを引き始める。マイヨ・ジョーヌは明日までなので、失ってもなんの問題もない。
10kmを切って、更にタイム差を1分以上に引き離した。集団は一人だと思ってなめていると追いつかない可能性もある。
8kmを切ってタイム差は縮まらない。これは逃げ切ったか?
ピエールリュック・ペリションは、集団に捕まる。だが、ブレント・ファンムールまでは54秒ある。これは追いつかないだろう。
さあ、スプリンターチームが全開で追いこんでいく。42秒となった。
3kmで33秒。これはいけたか~。
Team DSMが全開で引く。だが、20秒あるぞ。
後ろに見えてきた。1.5kmで17秒。
1kmを切った。後ろはジュリアン・アラフィリップが引いている。
あ~、追い込まれる。ゴールはどこだ~。
あ~、ブレント・ファンムールは、ギリギリで捕まってしまった~。後150mなのに~。
さあ、ジャスパー・フィリップが先行してスプリントだ。マーク・カヴェンディシュがまくっていく。
ジャスパー・フィリップセンをマーク・カヴェンディシュが抜いた~。
マーク・カヴェンディシュが勝利だ~!
ついにマーク・カヴェンディシュがツールの舞台で勝利数を再び伸ばす時がやってきた。これでエディ・メルクスの記録に一つ近づいてツール通算31勝となった。
キス病とうつ病により3年間不遇の時代を経て、ツールには2018年以来3年振りの出場で勝ってしまうなんて。こんなドラマはないだろう。
サム・ベネットの穴を埋めて余りある活躍だ。最後はチームメイトはいなくて、Alpecin-Fenixの列車を上手く使ってまくり上げていったのだから素晴らしい。
これでマーク・カヴェンディシュはグリーンジャージもジュリアン・アラフィリップから引き継ぐことになった。
リザルト
第4ステージリザルト
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 |
CAVENDISH Mark
|
Deceuninck – Quick Step | 120 | 100 | 3:20:17 |
2 |
BOUHANNI Nacer
|
Team Arkéa Samsic | 50 | 70 | ,, |
3 |
PHILIPSEN Jasper
|
Alpecin-Fenix | 25 | 50 | ,, |
4 |
MATTHEWS Michael
|
Team BikeExchange | 15 | 40 | ,, |
5 |
SAGAN Peter
|
BORA – hansgrohe | 5 | 32 | ,, |
6 |
BOL Cees
|
Team DSM | 26 | ,, | |
7 |
LAPORTE Christophe
|
Cofidis, Solutions Crédits | 22 | ,, | |
8 |
PEDERSEN Mads
|
Trek – Segafredo | 18 | ,, | |
9 |
VAN POPPEL Boy
|
Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux | 14 | ,, | |
10 |
GREIPEL André
|
Israel Start-Up Nation | 10 | ,, |
Alpecin-Fenixは、登りスプリントだったので、ティム・メルリエがリードアウトしてジャスパー・フィリップセンで勝負してきましたね。
ただ、ジャスパー・フィリップセンはツアー・オブ・ターキーでマーク・カヴェンディシュに対して2勝4敗でしたから、相性が悪い。歯が立たなかったですね。
総合
Rnk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | UCI | Time |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | – |
VAN DER POEL Mathieu
|
Alpecin-Fenix | 120 | 16:19:10 |
2 | 2 | – |
ALAPHILIPPE Julian
|
Deceuninck – Quick Step | 50 | 0:08 |
3 | 3 | – |
CARAPAZ Richard
|
INEOS Grenadiers | 25 | 0:31 |
4 | 4 | – |
VAN AERT Wout
|
Team Jumbo-Visma | 15 | ,, |
5 | 5 | – |
KELDERMAN Wilco
|
BORA – hansgrohe | 5 | 0:38 |
6 | 6 | – |
POGAČAR Tadej
|
UAE-Team Emirates | 0:39 | |
7 | 7 | – |
MAS Enric
|
Movistar Team | 0:40 | |
8 | 8 | – |
QUINTANA Nairo
|
Team Arkéa Samsic | ,, | |
9 | 9 | – |
LATOUR Pierre
|
Team TotalEnergies | 0:45 | |
10 | 12 | ▲2 |
GAUDU David
|
Groupama – FDJ | 0:52 |
ポイント賞
nk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | Points |
---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | ▲13 |
CAVENDISH Mark
|
Deceuninck – Quick Step | 89 |
2 | 1 | ▼1 |
ALAPHILIPPE Julian
|
Deceuninck – Quick Step | 82 |
3 | 4 | ▲1 |
MATTHEWS Michael
|
Team BikeExchange | 78 |
4 | 10 | ▲6 |
BOUHANNI Nacer
|
Team Arkéa Samsic | 74 |
5 | 2 | ▼3 |
VAN DER POEL Mathieu
|
Alpecin-Fenix | 67 |
6 | 6 | – |
PHILIPSEN Jasper
|
Alpecin-Fenix | 61 |
7 | 3 | ▼4 |
MERLIER Tim
|
Alpecin-Fenix | 50 |
8 | 13 | ▲5 |
SAGAN Peter
|
BORA – hansgrohe | 48 |
9 | 11 | ▲2 |
COLBRELLI Sonny
|
Bahrain – Victorious | 45 |
10 | 5 | ▼5 |
POGAČAR Tadej
|
UAE-Team Emirates | 44 |
マーク・カヴェンディシュが明日からグリーンジャージ着用。
山岳賞
Rnk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | Points |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | – |
SCHELLING Ide
|
BORA – hansgrohe | 5 |
2 | 2 | – |
VAN DER POEL Mathieu
|
Alpecin-Fenix | 4 |
3 | 3 | – |
PEREZ Anthony
|
Cofidis, Solutions Crédits | 3 |
4 | 4 | – |
ALAPHILIPPE Julian
|
Deceuninck – Quick Step | 2 |
5 | 5 | – |
THEUNS Edward
|
Trek – Segafredo | 2 |
6 | 6 | – |
POGAČAR Tadej
|
UAE-Team Emirates | 2 |
7 | 9 | ▲2 |
WALLAYS Jelle
|
Cofidis, Solutions Crédits | 1 |
8 | 7 | ▼1 |
CAMPENAERTS Victor
|
Team Qhubeka NextHash | 1 |
9 | 8 | ▼1 |
VAN POPPEL Danny
|
Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux | 1 |
10 | 10 | – |
MATTHEWS Michael
|
Team BikeExchange | 1 |
ヤングライダー賞
Rnk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | – |
POGAČAR Tadej
|
UAE-Team Emirates | 12:59:32 |
2 | 2 | – |
HIGUITA Sergio
|
EF Education – Nippo | 0:13 |
3 | 4 | ▲1 |
GAUDU David
|
Groupama – FDJ | ,, |
4 | 5 | ▲1 |
HAMILTON Lucas
|
Team BikeExchange | 1:03 |
5 | 3 | ▼2 |
VINGEGAARD Jonas
|
Team Jumbo-Visma | 1:08 |
6 | 6 | – |
PARET-PEINTRE Aurélien
|
AG2R Citroën Team | 2:36 |
7 | 7 | – |
DE BOD Stefan
|
Astana – Premier Tech | 4:54 |
8 | 8 | – |
POWLESS Neilson
|
EF Education – Nippo | 5:22 |
9 | 9 | – |
DONOVAN Mark
|
Team DSM | 5:34 |
10 | 10 | – |
NIEUWENHUIS Joris
|
Team DSM | 6:35 |
※ハイライト動画はのちほど追加予定
コメント
やっと我らが「おじさんの星」カヴェンディッシュが勝利してくれました、まさに感無量を味わいました。まだまだステージ優勝して我ら「おじさん」達を喜ばせてほしいものです。
さて、今年は本当に落車が多いツールになってしまいましたね、ある意味選手がこういう行動に出るのは当たり前てあり、寧ろ選手達がこのような行動を取る前に運営側が危険を最小限に減らす努力をするべきですよね…
観客や我々は確かにエキサイティングなレースを好みます、しかし、エキサイティングなレースの意味を取り違えてはいないでしょうか?故意にコーナーを設定したり下りスプリントでのゴールを設定したり。
「選手を見張る」よりも「選手を守る」ように企画する側、運営側には行動してもらいたいものです。
Akiさん、本当にカブの勝利は凄かった。まさか、リードアウトもなしで登りスプリントを制してしまうとは思いもよらなかったです。
カブの過去を考えると、映画でも作れないストーリーと言ってもよいかも。走れていない時期も期待を込めてずっと記事にしてましたけど、ほんとゴールは感動しました。最近涙腺がゆるくなっているので….
コースですが、改善はかなり難しくなっているのも現状のようです。道路の狭小化、ラウンドアバウトの増加。昔に比べると危険個所が増えているのでコース設定も難しくなっているみたいですね。
それならば、ルールで対処するしかないのが現状でしょう。第3ステージのように下りで狭いコースしか取れないならば、3kmといわず5kmルールにしてしまえば解決できる問題のはず。
UCIは変なルールを作ってないで、安全に関する根本的な部分の見直しをしてくれたら無用な落車も減るはずですね。