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ジロ・デ・イタリア第10ステージ スプリンターステージで勝利したのはあの人

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長かったジロの第1週も、ようやく最終ステージ。

第9ステージでは、エガン・ベルナルのダートでのアタックにより、総合勢は粉砕。ベルナルはステージ優勝とマリアローザまで手に入れた。

エガン・ベルナルは2週目の第14ステージ、ゾンコランの登りまではマリアローザをキープするはずだ。

今日はスプリンターステージなので、総合勢はお休み。カレブ・ユアンがジロを去ったので誰が勝つのか予測のつかない展開となるだろう。

 

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第10ステージ ラクイラ〜フォリーニョ 139㎞

第10ステージ photo giroditalia

 

アブルッツォ地方の首都ラクイラからスタート。

ラクイラはイタリア語で「イーグル」を意味し、この雄大な動物は街の紋章に見られる。標高700mのこの街は、イタリア中部の山脈であるアペニン山脈の中心部に位置している。

15 km登った後、ライダーは最初の丘の頂上に到達。しかし、ここには山岳ポイントは設定されていない。

その後は、降下をつづけるので逃げのスピードは速いだろう。コース唯一の4級山岳は登坂距離6kmで平均勾配は5%。

4級山岳頂上からゴールまでは39kmあるので、逃げグループを捕まえるには十分な距離だ。

 

スタート前

photo Tiz-cyclingストリーミングより 以下同様

 

天候は晴れ。気温20℃。第10ステージスタートでの4賞は

  • マリア・ローザ(総合) エガン・ベルナル(Groupama-FDJ)
  • マリア・チクラミーノ(ポイント賞)  ティム・メルリエ(Alpecin-Fenix)
  • マリア・アッズーラ(山岳賞) ジョフリー・ブシャール(AG2R Citroën Team)
  • マリア・ビアンカ(新人賞) レムコ・エヴェネプール(Deceuninck-Quick-Step)

総合と山岳賞が変わりましたね。

 

ベルナルとレムコが並んで走っている。とにかく今日は天気が良い。やっぱりレースは晴れているに限りますね。

 

今日は間違いなく逃げてくるだろう。世界一の逃げ屋トーマス・デヘント。距離も今大会最も短い139kmだし、明日は休めるのでチャレンジするのでは。

ただ、逃げ切れないでしょうけどね。

 

コミッセールの乗る車はTOYOTAですね。この車は電気自動車なのかな。ツール・ド・フランスは2020年第5ステージからSkoda Enyaq iV電気自動車を使っているので選手は排気ガスを吸わなくてもよくなっている。

まあ、多分この車も電気自動車ではないのか?   

ちなみにTOYOTAはトレックとパートナーシップを結んでいる。

フルハイブリッド電気エンジンを搭載したカローラツーリングスポーツの『カローラ トレック』を使っている。ジロのTOYOTA車もハイブリッドなのかな?

 

追記

Akiさんに、コメントを頂いてTOYOTAのオフィシャルカーのRAV4はハイブリット車だと教えて頂きました。これならば選手も安心して後ろについておけますね。

 

逃げは5人

0kmでファーストアタックをかけたのは、Intermarché-Wanty-Gobertのタコ・ファンデルホールン。

 

  

反応したのは、Lotto Soudalのコービー・ホーセンス

 

今日は割とすんなりと逃げが決まった。まあ、皆疲れてますからね。

 

Lotto Soudalのコービー・ホーセンスが追走に。

 

 

集団は、157.  Paul Martens(バウル・マルテンス)Team Jumbo-Vismaが引いている。

 

ロットの逃げ屋コービー・ホーセンスも追いついていた。

 

 

5人ならば適正人数かな。

  • 32.  Simon Pellaud(シモン・ペラウド)Androni Giocattoli-Sidermec
  • 66.  Umberto Marengo(ウンベルト・マレンゴ)Bardiani-CSF-Faizanè
  • 118.  RIVI Samuele(リヴィ・サムエレ)EOLO-Kometa
  • 138. Taco van der Hoorn(タコ・ファンデルホールン)Intermarché-Wanty-Gobert
  • 164.  Kobe Goossens(コービー・ホーセンス)Lotto Soudal

 

第3ステージで逃げ切り勝利したタコ・ファンデルホールン(Intermarché-Wanty-Gobert)も入っているけど、全くタイム差を貰えない。

集団はスプリンターチームが一人ずつメンバーを先頭に出しており、絶対に逃げ切らせないようにしている。

 

Team Qhubeka ASSOSのジャコモ・ニッツォーロは、今日の勝利があるだろうか。第2ステージ、第5ステージと2位になっているが勝利はない。

 

逃げ集団は珍しく踏切にかかってしまう。これはタイムロスだ。

 

スプリントポイント

1回目のスプリントポイントはプロチームの3人が狙う。

 

 

1位通過は、 RIVI Samuele(リヴィ・サムエレ)EOLO-Kometa。

 

集団は、6位争いのスプリントにIntermarché-Wanty-Gobertが3人で挑む。しかし、ポイント賞では誰も10位以内にも入っていないのだけど。

 

6位通過はエリア・ヴィヴィアーニ。サガンは8位通過。

 

新城幸也は集団最後尾当たりで走っている。

 

集団先頭はナトナエル・ベルハネ(Cofidis, Solutions Crédits)が引いている。2019エリトニアチャンピオンだ。

 

タコ・ファンデルホールン(Intermarché-Wanty-Gobert)のヘルメットは今日もエアロで前面の換気口もテープでふさいでいる。

 

4級山岳に入る前の登りでディラン・フルーネウェーヘンが早くも遅れている。

 

4級山岳

すでに一人減って4人で4級山岳に向かっている。タイム差は34秒しかないので頂上まで逃げ切れるかな。

 

集団はBORAが引いている。一気にタイム差が縮まっていく。

 

ペースがあがって集団後方からはライダーが次々と切れていく。207.  Maximilian Walscheid(マキシミリアン・ヴァルシャイド)Team Qhubeka ASSOSもあぶないか?

 

逃げ集団は、残り43kmで捕まってしまう。4級山岳で更にペースがあがりそうだ。

 

ポイント賞ジャージのティム・メルリエが遅れてしまう。BORAがペースを上げているのはスプリンターを追い落とすためだ。

 

4級山岳頂上まで1.1km。集団最後尾で新城幸也がギリギリついている。

 

ジャコモ・ニッツォーロ(Team Qhubeka ASSOS)も切れた。追いつくのに足を使うのでサガンには有利となる。

 

4級山岳手前でサガンが合図して後ろに下がる。ポイント獲得順は全員BORA

  1. Giovanni Aleotti(ジョン・アレオッティ)  3ポイント
  2. Daniel Oss(ダニエル・オス) 2ポイント
  3. Emanuel Buchmann(エマヌエル・ブッフマン) 1ポイント

 

ジャコモ・ニッツォーロは、ヴィクトール・カンペナールツに引いて貰ってなんとか復帰を試みている。二人で先頭交代しているが、距離的にはかなり離れていて厳しい。

 

先頭交代に、Israel Start-Up Nationも加わる。ダヴィデ・チモライのスプリント勝利のためだ。

ディラン・フルーネウェーヘンとティム・メルリエは追いつかないだろうから、勝利の確立は上がっている。

 

あっと、ジャコモ・ニッツォーロとヴィクトール・カンペナールツが追うのをあきらめてしまった。これはBORAの作戦勝ちだ。

 

2回目のスプリントポイント

クイックステップのレムコがスプリントポイントで前にいると、フィリッポ・ガンナに引かれてエガン・ベルナルがアタック。

 

 

だが、レムコ・エヴェネプールがイネオスの二人を抜いていく。ボーナスタイムの3秒狙いだ。

 

すると、ジョナタン・ナルバエスが前に出て1位をゲット。

レムコが2位で2秒のボーナスタイムを獲得。ベルナルは3位なので1秒縮まって14秒のタイム差となる。ベルナルはチームメイトのおかげで1秒のタイムロスで済んだ。

 

新城幸也はしっかりと、集団先頭付近にいる。ゴールまであと8.5kmだ。

 

幸也はチームの先頭を引く。あと7.5km。

 

サガンは4番手についている。UAEはフェルナンド・ガビリアが残っている。

 

残り4kmではクイックステップが先頭に。

 

残り2.1km。BORAとDSMがせっている。

 

ラスト1.4kmでBORA先頭。サガンは3番手だ。

 

BORA先頭でラスト1kmだ。たが、この時に後方では~。

 

マックス・カンター(Team DSM)が落車してしまう。これが後に大きな問題となろうとは~。

 

後方から、シモーネ・コンソンニ(Cofidis, Solutions Crédits)が一気に先頭にたって引く。だが、エリア・ヴィヴィアーニとの連携は取れていない。

 

 

ダニエル・オスが抜き返してサガンを発射しようとすると、フアン・モラノ(UAE Emirates)がスパート。

 

 

フアン・モラノ(UAE Emirates)の伸びは凄かったが、サガンが後ろにつく。フェルナンド・ガビリアは3番手だ。

 

フアン・モラノ(UAE Emirates)渾身の引きは、サガンの発射台になってしまった。

 

後ろからフェルナンド・ガビリアがまくろうとするが届かない。サガンの勝利だ~!

ついにサガンが、ジロの勝利を掴んだ。チームの献身的な引きにより、ティム・メルリエ、ディラン・フルーネウェーヘン、ジャコモ・ニッツォーロと有力ライダーを追い落とした。

まさに、チームの力あってのこと。UAE Emiratesも最終局面で3人いたが、フアン・モラノの番手をフェルナンド・ガビリアが取れなかったのが痛かった。

しかし、これも常に前に位置しているサガンならではの位置取りのうまさもある。登れるスプリンターサガンは、これで念願のポイント賞ジャージもゲットだ。

これは昨年のジロでの逃げ切り勝利に続いてサガンのジロ2勝目となる。

 

問題は、7秒遅れの集団の後ろには誰も見えないこと。そして、アレクサンドル・ウラソフは13位でゴールしている。後ろの大集団は先頭から28秒後に帰ってきた。

これにより、当初の発表では総合アレクサンドル・ウラソフが1秒差の総合2位になっていた。だが、後程訂正されて落車したマック・カンター(Team DSM)の103位までが同タイム扱いとなる。

 

こちらはハイライト動画

 

リザルト

第10ステージ リザルト

Rnk Rider Team UCI Pnt Time
1  SAGAN Peter BORA – hansgrohe 100 80 3:10:56
2  GAVIRIA Fernando UAE-Team Emirates 40 50 ,,
3  CIMOLAI Davide Israel Start-Up Nation 20 35 ,,
4  OLDANI Stefano Lotto Soudal 12 25 ,,
5  VERMEERSCH Gianni Alpecin-Fenix 4 18 ,,
6  DE BONDT Dries Alpecin-Fenix   15 ,,
7  VENDRAME Andrea AG2R Citroën Team   12 ,,
8  ALBANESE Vincenzo EOLO-Kometa   10 ,,
9  VIVIANI Elia Cofidis, Solutions Crédits   8 ,,
10  MOLANO Juan Sebastián UAE-Team Emirates   6 ,,

総合3位でスタートした、アレクサンドル・ウラソフが13位の7秒差でゴール。しかし、これもタイム差なしに。新城幸也は61位でゴール。

総合

Rnk Prev ▼▲ Rider Team UCI Time
1 1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 20 38:30:17
2 2  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step   0:14
3 3  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech   0:22
4 4  CICCONE Giulio Trek – Segafredo   0:37
5 5  VALTER Attila Groupama – FDJ   0:44
6 6  CARTHY Hugh EF Education – Nippo   0:45
7 7  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious   0:46
8 8  MARTIN Dan Israel Start-Up Nation   0:52
9 9  YATES Simon Team BikeExchange   0:56
10 10  FORMOLO Davide UAE-Team Emirates   1:02

落車による影響でゴールタイムは同タイム扱いとなり総合順位に変動はない。テレビ放送ではアレクサンドル・ウラソフが総合2位となっていた。

ポイント賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 5 ▲4  SAGAN Peter BORA – hansgrohe 108
2 6 ▲4  GAVIRIA Fernando UAE-Team Emirates 91
3 4 ▲1  CIMOLAI Davide Israel Start-Up Nation 91
4 1 ▼3  MERLIER Tim Alpecin-Fenix 83
5 3 ▼2  VIVIANI Elia Cofidis, Solutions Crédits 79
6 2 ▼4  NIZZOLO Giacomo Team Qhubeka ASSOS 76
7 7  MOSCHETTI Matteo Trek – Segafredo 42
8 8  TAGLIANI Filippo Androni Giocattoli – Sidermec 39
9 9  FIORELLI Filippo Bardiani-CSF-Faizanè 39
10 10  GROENEWEGEN Dylan Team Jumbo-Visma 36

サガンがステージ優勝50ポイントを足して1位に。

山岳賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  BOUCHARD Geoffrey AG2R Citroën Team 51
2 2  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 48
3 3  MÄDER Gino Bahrain – Victorious 44
4 4  MOLLEMA Bauke Trek – Segafredo 23
5 5  CICCONE Giulio Trek – Segafredo 20
6 6  GOOSSENS Kobe Lotto Soudal 18
7 7  GAVAZZI Francesco EOLO-Kometa 17
8 8  ALBANESE Vincenzo EOLO-Kometa 16
9 9  TAARAMÄE Rein Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux 13
10 10  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 13

ヤングライダー賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Time
1 1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 38:30:17
2 2  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 0:14
3 3  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech 0:22
4 4  VALTER Attila Groupama – FDJ 0:44
5 5  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers 1:13
6 6  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma 2:23
7 7  HINDLEY Jai Team DSM 4:28
8 8  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step 4:56
9 9  TEJADA Harold Astana – Premier Tech 7:35
10 10  FORTUNATO Lorenzo EOLO-Kometa 8:28

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント

  1. Aki より:

    こんにちは、今年はJスポーツでジロが見られる事に本当に喜びを感じて、感謝しつつ観戦しています。まだまだこれからのレースは何があるかわかりませんね、自分的にはやはりベルナルなのか…とも思いつつ、チッコーネには是非とも総合表彰台に登ってほしいところ(笑)
    最近復調しつつあったサガンのスプリントの優勝はやはり盛り上がりました、これぞグランツールを楽しんでいます。
    記事内にありました、オフィシャルカーのRAV4、カローラツーリングはやはりハイブリッドを使用しているようですね、ただRAV4がPHVなのか普通のハイブリッドなのかまではわかりませんでした。愛車はずーっとTOYOTA、ロードバイクバイクはTREKの自分としては嬉しい限り。
    そういえばTREKは日産とも関わりがあったなぁ等考えながらジロ観戦最後まで楽しもうと思います。

    • ちゃん より:

      AKIさん、こんにちは!
      チッコーネ結構いけるんじゃないですかね~。チッコーネの失うものは何もないという特攻精神大好きです。ブエルタのエースも約束されているけれども、ニバリがチッコーネアシストを言っているので心強いかも。
      問題は、ベルナル同様に最後のTTまでにレムコをリードしておかないといけませんね。
      私もTOYOTAです。前はカローラ乗ってました。ハイブリットじゃないですけど(^^; 第2週のゾラコランでのベルナルとチッコーネのアタックに期待ですね!、

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