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ジロ・デ・イタリア第9ステージ 登りダート区間を制したライダーは凄いスパート!

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Photo credit: Pietro Valocchi on VisualHunt
この記事は約18分で読めます。

第8ステージはヴィクトル・ラフェ(Cofidis, Solutions Crédits)の見事な逃げ切り勝利。最後の4級山岳で総合争いがあるかと思われたけど、それは起こらず。

ただ、ヴィンチェンツォ・ニバリはパンクにステージ序盤の落車で散々な目に。インタビューではリーダーはジュリオ・チッコーネに変わったことをコメントしている。

ジュリオ・チッコーネは総合7位の41秒遅れ。ニバリは、総合16位の1分43秒遅れ。これから山岳ではニバリがアシストにまわるかもしれない。ただステージ優勝は狙うでしょうね。

総合では、昨年2位のジェイ・ヒンドレーが最後の4級山岳の登りで落車。38位の4分59秒でゴール。総合勢から、11秒遅れている。

これにより、総合は3分40秒遅れの23位に。ほぼ圏外だ。逃げの決まったステージで時間を失うのは勿体ない。

今日のステージは最後にダート区間が待っており、タイム差が開くことが予想される。天候によっては、大きな変動が起こることもあるだろう。

 

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第9ステージ カステル・ディ・サングロ〜カンポ・フェリーチェ 158㎞

第9ステージ photo giroditalia

 

アペニン山脈の中心部にある村、カステル・ディ・サングロからスタート。獲得標高は3,400m。今回のステージがジロ最初の山岳ステージとなる。

山岳ポイントは4か所

  1. 2級山岳 パッソゴディ(4.1%で13.9 km)
  2. 3級山岳 フォルカカルーソ(4.5%で12.7 km)
  3. 2級山岳 オヴィンドリ(5.1%で12.4 km)
  4. 1級山岳 カンポ・フェリーチェ(5.8%で6.6 km)

ただ、分類されていない丘も2箇所ある。

2級山岳バッソゴディは距離は長いが、勾配は一定でここで総合の差がつくことはないだろう。問題は最後の1級山岳だ。

 

1級山岳 photo giroditalia

前半は、4.2%勾配であり厳しくはない。ただ、ラスト1.6km区間が未舗装だということ。

その前には、トンネルもある。

しかも、最大勾配14%で平均勾配が8.2%となるとタイム差がつくこは間違いない。もし、雨でも降ったら乗車したまま走れるのだろうか?

舗装で14%でも厳しいのに、泥だったら人の後ろについているだけでは登れない。どうなるのか楽しみなゴールだ。

 

スタート前

photo Tiz-cyclingストリーミングより 以下同様

 

マリアローザのアッティラ・ヴァルテル(Groupama-FDJ)は、昨日も危なげくリードを保っている。2位のレムコまで11秒、ベルナルまで16秒。今日も守れるかな?

 

天候は晴れ。第9ステージスタートでの4賞は

  • マリア・ローザ(総合) アッティラ・ヴァルテル(Groupama-FDJ)
  • マリア・チクラミーノ(ポイント賞)  ティム・メルリエ(Alpecin-Fenix)
  • マリア・アッズーラ(山岳賞) ジーノ・マーダー (Bahrain–Victorious)
  • マリア・ビアンカ(新人賞) レムコ・エヴェネプール(Deceuninck-Quick-Step)

ポイント賞は、カレブ・ユアンがリタイヤしたので、ティム・メルリエが繰り上がりとなった。

 

スタート前にLotto Soudalのトーマス・マルチンスキーがリタイヤしている。昨年コロナにかかり、ルクセンブルクツアーを欠場。

1か月後にブエルタ出場。だが、未だに頭痛、忘却、めまいに苦しんでいる。これ以上は安全上の理由から走らないほうが良いと判断したようだ。ロットはカレブ・ユアンに続いて2人がジロから去っている。

 

アタック合戦決まらず

スタート前から逃げたいメンバーは前に集結。

 

132.HERMANS Quinten(クインテン・ハーマンズ)Intermarché-Wanty-Gobertが今日もファーストアタック!

 

164.  Kobe Goossens(コービー・ホーセンス)Lotto Soudalがジョインするが、後ろから逃げたいメンバーが追っている。

 

沢山追いついてきた。まだまだ決まる感じはないかな。

 

サムエーレ・バティステッラ(Astana-Premier Tech)がアタック!

二人で飛び出したけど、すぐに追いつかれる。集団も簡単には逃がしてくれない。

 

42.  Samuele Battistella(サムエーレ・バティステッラ)Astana-Premier Techは、集団に一度追いつかれても再度一人で飛び出す。しかし、これも決まらない。

 

13.BOUCHARD Geoffrey(ジョフリー・ブシャール)AG2R Citroën Teamもアタック。だが、これも集団は一列棒状で追ってくる。

 

 

二人がアタック。昨日ステージ勝利したヴィトル・ラフェだ。

  • 85.  Victor Lafay(ヴィクトル・ラフェ)Cofidis, Solutions Crédits
  • 172.Dario Cataldo(ダニオ・カタルド)Movistar Team

 

これに山岳賞のジーノ・マーダーも加わり3人となる。メンバーが良すぎるか?

 

3人の逃げも決まらず、ジーノ・マーダー先頭で分類のない丘を越えていく。

 

2級山岳 パッソゴディ

 

ルーベン・ゲレイロ(EF Education-Nippo)も何度も先頭でアタックをかけるが決まらない。

 

13.BOUCHARD Geoffrey(ジョフリー・ブシャール)AG2R Citroën Teamが2度目のアタックだ。しかし、また後ろから追撃がかかる。

 

また、ダニオ・カタルドが来た。これは決まるかな~。

  • 13.BOUCHARD Geoffrey(ジョフリー・ブシャール)AG2R Citroën Team
  • 76.  Matteo Fabbro(マッティオ・ファブロ)BORA-hansgrohe
  • 172.Dario Cataldo(ダニオ・カタルド)Movistar Team

 

集団からは、山岳賞を守りたいジーノ・マーダーが飛び出す。逃げているジョフリー・ブシャール(AG2R Citroën Team)が山岳ポイント18で、8ポイント差だ。

このまま2級山岳を取らす訳にはいかない。

 

追ってきているジーノ・マーダーとは13秒のタイム差だ。

 

3人は後ろの集団に追いつかれる。

 

集団から危険な4人が飛び出してきた。イネオスのダニエル・マルティネスもいる。

 

4人の中から、ダミアーノ・カルーゾが前の集団に追いつく。その後、4人も前の集団に追いついた。

 

2級山岳はジーノ・マーダーが1位通過。これで18ポイントを追加した。2位はバウケ・モレマ。

 

下りで、マテイ・モホリッチ(Bahrain Victorious)が落車してしまう。これはなんという落車の仕方なんだろう。1回転してしまった。

 

後続はなんとか落車を回避。

 

マテイ・モホリッチは、なんとか立ち上がったのだけど担架で病院に直行となった。首は大丈夫なのかな。

 

下りで、ジョフリー・ブシャール(AG2R Citroën Team)がアタックをかけている。

 

下りで約15人が集団に追いつかれる。ここでルイスレオン・サンチェス(Astana – Premier Tech)がアタックをかけて前の4人の逃げにジョインする。

だが、下りなので集団に飲み込まれる。

 

残り95.8kmでジョフリー・ブシャール)AG2R Citroën Teamも捕まり、逃げは消滅。また振り出しに戻ってしまう。

 

12人が下りで逃げていたが、登りだしてすぐにつかまる。

 

17人の逃げ完成

集団から、103.  Simon Carr(サイモン・カー)EF Education-Nippoがアタック。1時間3分遅れているので集団もスルーだ。

 

すぐに7人の逃げメンバーとなる。集団はどうするかな。

 

後ろから追走がジョインして15人となる。

最もタイムが良いのはルーベン・ゲレイロの6分11秒。

 

ルイスレオン・サンチェス(Astana – Premier Tech)を含む15人のメンバー。なんと雨が降ってきた。これは最後のダート区間はドロドロになるかも。

 

集団は、1分57秒のタイム差でFDJが引く。

 

3級山岳 フォルカカルーソ

後続から追いついたメンバーを含めて17人。残り61.6kmでタイム差は3分5秒まで広がる。最後まで逃げ切るのは、このタイム差では難しい。

 

3級山岳頂上はジョフリー・ブシャール)AG2R Citroën Teamが、チームメイトのトニー・ガロパンのアシストを受けて1位通過。

2位はバウケ・モレマ。

 

フィリッポ・ガンナは、サポートカーで何かしゃべっている。

 

3級山岳を3位通過した、61.  Giovanni Visconti(ジョヴァンニ・ヴィスコンティ)Bardiani-CSF-Faizanèが下りで少し前に出ている。

しかし、一人で逃げるつもりはなく後続を待っている。

 

集団はGroupama-FDJが引き続ける。これだけアシストを使っていると最後にはいなくなるけどいいのかな。

 

2級山岳 オヴィンドリ

ジュリオ・チッコーネはニバリからエースを引き継いだ。今日の走りはどうだろう。

 

逃げ集団は、ディエゴ・ウリッシがペースを上げる。

 

 

残り33kmからイネオスが前方に移動して先頭を固める。ベルナルはアタックをかけるのか?

 

イネオスが引き始めてタイム差が2分18秒まで縮まる。

 

逃げ集団は4人となる。そろそろ絞られてきたか。

 

103.  Simon Carr(サイモン・カー)EF Education-Nippoがアタックだ。しかし、後続も黙ってないぞ。

 

集団は、イネオスのサルバトーレ・プッチョが引き続けている。

 

後ろから、ジョフリー・ブシャール)AG2R Citroën Teamが追いついてきた。本当に元気だ。

 

ブシャールの目的は2級山岳ポイントだ。見事に2級山岳の18ポイントを獲得。これで山岳賞逆転だ。

 

1級山岳 カンポ・フェリーチェ

レムコ・エヴェネプールが集団先頭にたって引きまくる。これはすぐに収まった。これは何だったのかな。

 

集団は再び一塊になって横一列で進んでいく。先頭とは2分14秒のタイム差だ。

 

バウケ・モレマが3人で前を追う。10秒のタイム差。残り9.9kmだ。

 

ジョフリー・ブシャール(AG2R Citroën Team)がアタックをかけて単独となる。これは勝利を目指しての走りだ。集団までは2分10秒のタイム差がある。

 

集団はモビスター先頭に変わる。

 

ジョフリー・ブシャール(AG2R Citroën Team)は、ラスト5kmのゲートをくぐる。後続の4人とは18秒のタイム差だ。ここからの登りでどこまで粘れるか?

 

イネオス先頭で引きまくる。

 

 

マアリローザが集団後方だ。これはやばいぞ。

 

2位争いは、Team Jumbo-Vismaの153.  Koen Bouwman(クーン・ボウマン)が単独となる。

 

ジョナタン・カストロビエホが先頭を引く。もうすぐトンネルだ。

 

マリアローザのアッティラ・ヴァルテル(Groupama-FDJ)は、最後尾でトンネル突入。最後のダート区間は雨で湿っているはずだ。

 

トンネルを抜けて、残り2km。後ろからクーン・ボウマンが追ってくる。

 

最後のダート区間。集団は53秒後ろだ。

 

クーン・ボウマンが追いついてきた。これは二人の勝負となるか?

 

クーン・ボウマンジョフリー・ブシャールの戦いだ。残り1kmでタイム差は24秒と縮まっている。

 

集団は、ジャンニ・モスコンが先頭でエガン・ベルナルを引く。

 

ジャンニ・モスコンの引きが終わると、アレクサンドル・ウラソフが前に。後ろは、エガン・ベルナルとアルメイダ。

 

  

ジャンニ・モスコンのアシストから、エガン・ベルナルがアタックだ!  後ろはジュリオ・チッコーネ。

 

エガン・ベルナルは、凄いスピードで前の二人を追い抜いていく。二人はあと400mでゴールだったのに。このアタックに、後ろにいたジュリオ・チッコーネもちぎれてしまう。

 

エガン・ベルナルが単独だ!

 

 

凄い差をつけた。物凄いバワーだ。ダートも関係ない。

 

エガン・ベルナルは単独でゴール!

 

精魂尽き果てたように手を上げる余裕もない。それにしても凄いアタックだった。グラベルロードを物ともしないパワーは素晴らしい。

2位のジュリオ・チッコーネに7秒のタイム差をつけた。総合2位につけていたレムコ・エヴェネプールは10秒遅れの4位。

エガン・ベルナルはステージ優勝のボーナスタイムを得て2位のレムコに15秒のタイム差をつけて総合首位に浮上。

ステージ優勝と総合トップというダブルの嬉しい勝利となった。だが、これで油断してはいけない。レムコに対して更にタイム差をつけていく必要がある。

 

アッティラ・ヴァルテル(Groupama-FDJ)は、25位の49秒差でゴール。良く頑張ったが最後は力尽きた感じだ。それでも総合5位に位置してるのだから、今後のステージで順位をキープしていきたい。

 

こちらはハイライト動画

 

リザルト

第9ステージ

Rnk Rider Team UCI Pnt Time
1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 100 80 4:08:23
2  CICCONE Giulio Trek – Segafredo 40 50 0:07
3  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech 20 35 ,,
4  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 12 25 0:10
5  MARTIN Dan Israel Start-Up Nation 4 18 ,,
6  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious   15 0:12
7  BARDET Romain Team DSM   12 ,,
8  SOLER Marc Movistar Team   10 ,,
9  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers   8 ,,
10  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step   6 ,,
11  FORMOLO Davide UAE-Team Emirates   5 ,,
12  CARTHY Hugh EF Education – Nippo   4 ,,
13  BUCHMANN Emanuel BORA – hansgrohe   3 ,,
14  YATES Simon Team BikeExchange   2 ,,
15  BOUWMAN Koen Team Jumbo-Visma   1 0:31
16  MOSCON Gianni INEOS Grenadiers     ,,
17  TAARAMÄE Rein Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux     ,,
18  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma     0:35
19  SCHULTZ Nick Team BikeExchange     ,,
20  BETTIOL Alberto EF Education – Nippo     ,,

レムコ・エヴェネプールは10秒以内でゴール。新城幸也は5分14秒遅れの60位でゴール。

総合

Rnk Prev ▼▲ Rider Team UCI Time
1 3 ▲2  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 20 35:19:22
2 2  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step   0:15
3 4 ▲1  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech   0:21
4 7 ▲3  CICCONE Giulio Trek – Segafredo   0:36
5 1 ▼4  VALTER Attila Groupama – FDJ   0:43
6 5 ▼1  CARTHY Hugh EF Education – Nippo   0:44
7 6 ▼1  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious   0:45
8 8  MARTIN Dan Israel Start-Up Nation   0:51
9 9  YATES Simon Team BikeExchange   0:55
10 11 ▲1  FORMOLO Davide UAE-Team Emirates   1:01

アレクサンドル・ウラソフが総合3位に。アッティラ・ヴァルテル(Groupama-FDJ)は、5位に後退。ジュリオ・チッコーネが4位にあがってきた。

ポイント賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  MERLIER Tim Alpecin-Fenix 83
2 2  NIZZOLO Giacomo Team Qhubeka ASSOS 76
3 3  VIVIANI Elia Cofidis, Solutions Crédits 69
4 4  CIMOLAI Davide Israel Start-Up Nation 66
5 5  SAGAN Peter BORA – hansgrohe 57
6 6  GAVIRIA Fernando UAE-Team Emirates 56
7 7  MOSCHETTI Matteo Trek – Segafredo 42
8 8  TAGLIANI Filippo Androni Giocattoli – Sidermec 39
9 9  FIORELLI Filippo Bardiani-CSF-Faizanè 39
10 10  GROENEWEGEN Dylan Team Jumbo-Visma 36

山岳賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 2 ▲1  BOUCHARD Geoffrey AG2R Citroën Team 51
2 11 ▲9  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 48
3 1 ▼2  MÄDER Gino Bahrain – Victorious 44
4 18 ▲14  MOLLEMA Bauke Trek – Segafredo 23
5 24 ▲19  CICCONE Giulio Trek – Segafredo 20
6 3 ▼3  GOOSSENS Kobe Lotto Soudal 18
7 4 ▼3  GAVAZZI Francesco EOLO-Kometa 17
8 5 ▼3  ALBANESE Vincenzo EOLO-Kometa 16
9 6 ▼3  TAARAMÄE Rein Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux 13
10 20 ▲10  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 13

ジョフリー・ブシャール(AG2R Citroën Team)は、ゴール後にステージ優勝出来なかったので涙していた。だが、それでも明日からは山岳賞ジャージだ。

ヤングライダー賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Time
1 3 ▲2  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 35:19:22
2 2  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 0:15
3 4 ▲1  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech 0:21
4 1 ▼3  VALTER Attila Groupama – FDJ 0:43
5 5  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers 1:12
6 6  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma 2:22
7 7  HINDLEY Jai Team DSM 4:27
8 9 ▲1  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step 4:55
9 10 ▲1  TEJADA Harold Astana – Premier Tech 7:34
10 11 ▲1  FORTUNATO Lorenzo EOLO-Kometa 8:27

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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