これまで多くの選手が採用していたブレーキレバーを内側に傾けて走るポジション。
これがUCIによって禁止されようとしている。ブレーキレバーの傾きの角度については明確な指示はまだないけれど、これからは真っすぐ取り付けられたブレーキレバーでないといけなくなりそうだ。
内向きのブレーキレバーの禁止
Pello Bilbao’s lever setup for the Tour Down Under Prologue was extreme 😲
📸 @GettySport
______
🇦🇺 #TourDownUnder pic.twitter.com/aDojQ8v9VK— Velon CC (@VelonCC) January 17, 2023
最も極端なのは、2023サントス・ツアー・ダウンアンダーで見られたBahrain Victoriousのペッリョ・ビルバオのハンドル。
手の位置は、ブレーキフードのトップを握っているので30cm以下だろう。これならば空気抵抗も少ないはず。
理論的には、時速40kmならば、手を1cm近づけるごとに2ワットのアドバンテージがあるとも言われている。
自転車のシフターを内側に曲げると、前面の表面積が減り、より空力的なポジションを維持出来る。同時に、手首をハンドルバーに置いたときにブレーキレバーに触れる必要がある現在の UCI 規制にも準拠している。
UCIは、いわゆる子犬の足のポジションに対抗するために 2021年にこのルールを導入した。
2021年4月1日に発効したアップデートでは、次のようになっている。
- 自転車のトップチューブに座ることは禁止(スーパータック)
- タイムトライアルを除いて、ハンドルバーのサポートポイントとして前腕を使用することは禁止
UCIによってレバーの角度に制限が設定されるのか、それとも関連するレース委員の裁量によるのかは不明。
声明文では「極度の内向き傾向」という表現が使われている。その理由について、UCI は、レバーがそのように内側に傾いているとライダーの走行が制限される可能性があると考えているからだ。
ブレーキをかける能力が低下するため、安全上のリスクが生じ、「意図された用途を超えた製品の改造に当たる」ことを示唆している。
ポジショニングは2024年に制限される予定。 2025年に新しい規制が施行され、シフターメーカーの取り付けガイドラインへの準拠が義務付けられる。
ただ、プロだからアマチュアとは違ってハンドリング能力は非常に高い。職業で乗っているのだから、ブレーキがかけずらいとも思えない。
狭いハンドル幅でのメリットについては以下でも記事にしている。
ハンドル幅は制限され、ポジションも制限。今度はブレーキフードの取り付け角度まで制限するとは、面白みが無くなってしまう。
プロのレースは見せるためのものでもあり、ここまで制限する必要があるのか、少し疑問に思う。
コメント