クリテリウム・デュ・ドーフィネの第2ステージは波乱が巻き起こった。ゴール後も凄かったんですけどね。
ゴール後の様子は以下の記事で
レースが中止にならなくて良かった。あと少し時間がずれていたら開催も出来なかっただろう。
少々の雨ならば問題ないが、道路が川になって路面にヒョウが溜まっては走ることも出来ない。
ただ、レースは熱い戦いが繰り広げられた。イネオスの作戦が成功したように見えたけれども~。
Stage 2 » Vienne › Col de Porte (135k)
距離は135kmと短いが、その分内容はタップリだ。
前半の3級、4級山岳なんて可愛もの。ゴール手前40kmの1級山岳でもスプリンターは振るい落される。
ゴール前まで、距離がないので復帰することも出来ない。そして、最後の決着は超級山岳。
この長いボルド峠へのゴールで勝負が決まることは間違いないコースだ。
逃げは登りまで
逃げのメンバーは各チーム均等と思ったら、Total Direct Energieは二人。
- Jérôme Cousin (Total Direct Energie)
- Geoffrey Soupe (Total Direct Energie)
- Bruno Armirail (Groupama-FDJ)
- Kasper Asgreen (Deceuninck-QuickStep),
- Jasha Sütterlin (Team Sunweb)
- Ben O’Connor (NTT Pro Cycling)
- Michael Schär (CCC Team)
- Fabien Doubey (Circus-Wanty Gobert)
この中には、第1ステージで山岳賞ジャージを獲得した、ミハエル・シャー(CCC Team)もいる。
連日逃げるとは、頑張りますね。
ミハエル・シャーは、登りに入るとスルスルと先頭に出てきてペースを作る。
後ろでは、ベン・オコナー(NTT)が最初に切れる。一番山岳が得意そうなのに何で? 2018ジロでは第19ステージまで総合12位に位置していたほどなのに~。
カスパー・アスグリーンも切れて、最後には二人だけとなる。
残ったのは、ブルーノ・アルミライル(FDG)とミハエル・シャー。
後ろから追う集団の先頭は、リーダージャージのワウト・ファンアールト。なんと20km以上に渡って先頭を引き続ける。
先頭交代を見たのは1度だけだった。ワウトをアシストとして使い捨てるJumbo-Vismaの贅沢な作戦だ。
だが、第1ステージではエガン・ベルナルが3位なのだからJumbo-Vismaが引く必要もないように思えるけど。
後ろでは、セルジオ・イギータ(EF Pro Cycling)が落車。黄色のコロンビアチャンピオンジャージを着ている。
登りでは、間違いなく残ってくる選手のはずだったのに残念。115位でゴール。
ワウト・ファンアールトの引きに、スプリンターは遅れる。まずはアンドレ・グライペル。今回のステージでは活躍出来る場所がない。
ついで、サガンと、ニルス・ポリッツ。来シーズンは一緒に走る二人も揃って遅れる。今からサガンのアシストをポリッツはしている?
2日目の山岳賞ジャージも確定した、ミハエル・シャーは後ろに下がり、先頭はブルーノ・アルミライルだけに。
彼はかなり頑張った。後ろに集団が見えていても登り続ける。
イネオスのトレインが完成
このステージのイネオスのトレインはとても綺麗だった。この時点で全てのライダーが残っており、対するJumbo-Vismaは3人。
イネオスは順番にカードを切っていく。
そして、ついにミハウ・クフィアトコフスキの順番まで回ってくる。ミカルは渾身の引きを見せて集団を絞っていく。ジュリアン・アラフィリップも切れる。
次は、いよいよフルームの順番かと思っていたら。
なんと~。フルームは後ろをチラっと見て、付き切れして後ろに下がっていく。
もう、まさかでしたね。まあ、第1ステージよりは頑張ったかな。
ミハウ・クフィアトコフスキが外れてから、前を引くのはゲラント・トーマス。
トーマスの引きで、アレハンドロ・バルベルデ、リゴベルト・ウラン、ステフェン・クライスヴァイクが切れる。
イネオスは最後のカードのバヴェル・シヴァコフを先頭に。
もう、後ろにはJumbo-Vismaが陣取ってスタンバイしている状態だ。バヴェル・シヴァコフの引きも長くは続かない。
エマヌエル・ブッフマンのアタックに、ナイロ・キンタナが反応し先頭はバラバラに。
ここで、集団をまとめたのはセップ・クス。この時点でトム・デュムランは遅れている。だが、セップ・クスは素晴らしいスピードで集団を牽引。
エガン・ベルナルがアタックをかけて抜け出しをはかるが。
逆にプリモシュ・ログリッチのカウンターアタックを受ける。追いつくスピードがベルナルになかった。
プリモシュ・ログリッチはゴールに向かって突き進む。ベルナルはつけるどころか離されてしまった。ギヨーム・マルタンが追走で頑張ったけれど。
プリモシュ・ログリッチは2位のティボー・ピノに8秒もの大差をつけてゴール。完全にライバルを封じ込めた。
最後にセップ・クスが残っていたのは非常に大きい。逆に万全の体制だったイネオスの支配はラスト3kmで崩れた。
最終局面になるまでに、もっと人数を絞らないといけないだろう。ベルナルもアタックをかけずについていれば、ここまで遅れることもなかったはず。
第3ステージからは、Jumbo-Vismaがレースを支配することになる。時代が確実に変わる転換期を見ているようだ。
リザルト
- プリモシュ・ログリッチ 3:39:40
- ティボー・ピノ +0:08
- エマヌエル・ブッフマン
- ギヨーム・マルタン
- ナイロ・キンタナ +0:10
- ミゲルアンヘル・ロペス
- ダニエル・マルティネス
- ミケル・ランダ
- リッチー・ポート
- エガン・ベルナル
こちらはラスト1kmからの動画
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