ツール・ド・フランスの前哨戦として最も注目される クリテリウム・デュ・ドーフィネが8月12日から開幕する。
今年は過密スケジュールのため例年の8ステージから5ステージに縮小。これまであったスプリンターステージはバッサリと削除されている。
ゴールまでたどり着くだけでも大変なレースとなりそうだ。注目される選手を見てみよう。
第1ステージから登りゴールで200km越え
初日のステージとは思えない200km越えの丘陵ステージ。最後のゴールもかなり登っているのでスプリンターが活躍出来る可能性は低いだろう。
しかも、8月の気温だ。初日から厳しいレースとなるのは間違いない。
今年のステージには例年ある個人タイムライヤルもない。選手は各ライダーの仕上がり具合を確かめるということも出来ない。
ひょっとして初日から大きくタイム差がつくことも十分考えられるステージとも言える。
注目されるライダーは?
まあ、なんと言ってもこのチームだろう。
Our team for Gran Piemonte⤵️ pic.twitter.com/r308o93A9X
— Team Jumbo-Visma cycling (@JumboVismaRoad) August 11, 2020
直前のツール・ド・レンではイネオスを完膚なきまでに叩きのめしたと言っても過言ではないのでは。
結果的にみると、ベルナルが2位を確保しているが、山岳ゴールで2度もプリモシュ・ログリッチに敗れるというのは危機すら感じる。
ひとえに、アシストの差だった訳だが総合4位にステフェン・クライスヴァイク、5位にジョージ・ベネットという成績は凄過ぎる。
大抵、強いチームは上位に何人もライダーを送り込む。今の Jumbo-Vismaは最強と言っても良いかもしれない。
加えて、今回のドーフィネにはセップ・クスとワウト・ファンアールトがアシストとして加わるのだ。あのストラーデビアンケにミラノ~サンレモまで勝ち取ったワウトが加わるとなると鉄壁ではないか?
トニー・マルティンは捨て身のアシストを見せてくれるだろうし。アクシデントがなければ、このチームの上位はゆるぎないだろう。
Team INEOS
The Critérium du Dauphiné begins on Wednesday and is the final stop on the road to #TDF2020. Meet our lineup for the five-day stage race:
Team INEOSさんの投稿 2020年8月10日月曜日
イネオスのツイッターアカウントが消えている。もしかしたら、新しいチーム名で準備しているのか?
それは、さておきイネオスのメンバーだが、ミハウ・クフィアトコフスキがアシストに加わる。
ストラーデビアンケでは12位。ミラノ~サンレモでは15位となっているが、果たして山岳ではどうだろうか?
昨年は慢性疲労により、ツールではさっぱり。ワウト・プールスがいたからなんとかなったけど、調子が上がらないようでは厳しい。
そして、心配なのはゲラント・トーマス。ツール・ド・レンの第2ステージで遅れたのが気になる。第3ステージはゲオ・ゲオゲガンハートが落車したために、チーム戦略で前を引いていた。調整レースが少ないのはトーマスにとって不利だろう。
フルームもしかりだ。もし、ここでクラックするようなことがあればツールのセレクトに残れない可能性だってある。なんせ来年には移籍する選手だし。
パヴェル・シヴァコフがいるので、ベルナルの孤軍奮闘となることはないだろうが、イネオスにとって厳しい戦いとなるのは間違いない。
このステージで両チームのパワーバランスがどうなのかはっきりするだろう。
タデイ・ポガチャル
Our guys are all set for the @dauphine which starts Wednesday – here’s our line-up! 🇫🇷@TamauPogi 🇸🇮@davideformolo 🇮🇹@Kristoff87 🇳🇴@iamdlax 🇪🇸@VSLaengen 🇳🇴@sebystrom 🇳🇴@PolancJan 🇸🇮#UAETeamEmirates #RideTogether #Dauphine pic.twitter.com/IyQfwIz7g4
— @UAE-TeamEmirates (@TeamUAEAbuDhabi) August 10, 2020
私が次に注目しているチームはUAE。プロ2年目のタデイ・ボカチャルだ。
2019ブルエタの総合3位は決してまぐれではない。スロベニア国内選手権ではロードではプリモシュ・ログリッチに敗れたが、個人TTでは勝っている。
バイクチェンジしたからかもしれないけど。
タデイ・ポガチャルをアシストするのはダヴィデ・フォルモロとダビ・デラクルス。二人共今年UAEに移籍してきた。
最終局面まで二人がアシスト出来るかはわからない。だが、タデイ・ポガチャルは一人になっても最後まで食らいつくだろう。
上位にくることは間違いないが、トップ5いけるかな。
ナイロ・キンタナは交通事故による膝の打撲で1週間トレーニングが出来なかったのが響いているようだ。シーズン序盤に見せた爆発的な登坂力が影を潜めている。照準はツールだろう。
ミケル・ランダも上位に顔を出すはずだ。ティボー・ピノについてはやや精彩を欠いているように思える。
アダム・イェーツなんてUAEで爆発的な登坂力を見せたが、再開後初めてのレースなので全く調子もわからない。
だが、なんだかんだと言っても見どころは、二つのチームの戦いとなりそうだ。両雄並び立たずという。どちらが破れるか?
クリテリウム・デュ・ドーフィネは日本時間の10時くらいからストリーミングで放送が始まるので十分見れそうだ。
追記
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