ベルギーのオープニングクラシック第2弾クールネ〜ブリュッセル〜クールネがベルギーで開催。
前日のオンループ・ヘットニュースブラッドは、スプリント勝利で決着となった。
続く、クールネ〜ブリュッセル〜クールネも12の厳しい登りはあるが、ゴール手前50kmは平坦なので大抵はスプリントで決着がつく。
昨年はアンビリーバブルな勝ち方でカスパー・アスグリーンが勝利。
Deceuninck – Quick Stepはジュリアン・アラフィリップはいないが、強力なメンバーを送り込んでいる。ウルフパックの連勝を阻止するチームは現れるのか。
マチュー・ファンデルプールが急遽参戦しているので、逃げに期待したいけれど。
One day race»Kuurne›Kuurne(197k)

コースマップ photo procyclingstats.com
今年は、レース主催者からのコースマップのWEB掲載はない。
その理由は、コース上に観客が集まらないようにするため。テレビで観戦して欲しいと言われている。
コースも一部変更がある。エイケンモレン(Eikenmolen)がなくなる。これはライダーやスポーツディレクターからの要請による。
この斜面は、最初に舗装道路を横切り、次に突然狭くなる。これは、レースを不必要に早くリズムから外す厄介なボトルネックを生み出すことになる。
集団が大きいまま突入すると落車の危険性は非常に高い。コースの安全性を確保するための処置だ。レース主催者は第三者の機関をいれてコースをチェックしている。
代わりにTiegembergとBoembeekを追加して12の斜面が登場する。

photo Tiz-cyclingストリーミングより 以下同様
- Tiegemberg
- Volkegemberg
- Boembeek
- Bossenaarstraat
- Mont Saint-Laurent
- La Houppe
- Kanarieberg
- Kruisberg
- Hotond
- CôtedeTrieu
- Oude Kwaremont(オウデクワレモント)
- Kluisberg
石畳もある厳しいコースを制するライダーは誰だろう?
逃げは6人

昨日のオンループ・ヘットニュースブラッドに続いて連勝なるか、ウルフパックの面々。今回のメンバーも強力だ。

スタートでは、グレッグ・ファンアーヴェルマートが先頭から走り始める。
ファーストアタックは、アスタナのアルチョム・ザハロフ。これに5人が合流した。BOROからはマチェイ・ボドナルとパトリック・ガンバーの二人が乗っている。
- BODNAR Maciej (Bora-Hansgrohe)
- Patrick Gamper(Bora-Hansgrohe)
- De Winter (Intermarché-Wanty-Gobert)
- Artyom Zakharov (Astana)
- Paquot (Bingoal-Wallonie Bruxelles)
- Hvideberg (Uno)

残り85kmでマチュー・ファンデルプールがアタックだ!
ここから前の先頭集団までは2分以上あるけど、追いつくつもりなのだろうか?
Watt an acceleration from @NarvaezJho!⚡️👊
🎥 @sporza_koers pic.twitter.com/AcOcyNjI9Q
— INEOS Grenadiers (@INEOSGrenadiers) February 28, 2021

これに反応したのは、ジョナタン・ナルバエス(Ineos-Grenadiers)。前から3番手くらいにいたので反応出来ている。
Campenaerts bijna gegrepen door peloton: “Het was een beetje een chasse patate” pic.twitter.com/Db0HLGqII3
— Sporza 🚴 (@sporza_koers) February 28, 2021
さらに後ろからヴィクトール・カンペナールツも一人でアタックをかけている。前を行くマチュー・ファンデルプールとナルバエスの二人に追いつくのか。

二人は、前と1分35秒まで迫ってきた。これは後15キロくらいで追いつく計算となるけどどうかな。

BORAは先頭に二人送り込んでいるのに先頭を引いている。だが、ペースは遅く追わせないために抑えているようだ。

集団から、Israel Start-Up Nationのイエンセ・ビエルマンスがアタックしている。マチュー・ファンデルプールとは1分以上のタイム差があるが追いつくのか?

ラスト63kmでトップと30秒を切ってきた。そろそろ前が見えてくる頃だ。

登りで遅れた一人を追い抜いて前に合流をはかる。先頭はもう見えている。

マチュー・ファンデルプールは追いついても、そのまま先頭を引き続ける。チームメイトのティム・メルリエのスプリントをアシストするために逃げを出来るだけ長く続けるつもりだろう。

後方の集団からは追走集団が作られて追ってきている。カスパー・アスグリーンが登りで引いて集団分断に成功。

追走の人数は多い。タイム差は1分ほどになってきており、捕まるタイミングは速いかもしれない。

登りで、マチュー・ファンデルプールは逃げのメンバーを削っていく。一気に3人になってしまう。

ケルベルグで、ジョン・デゲンコルプ(loto)がアタックして集団を絞り込んでいる。

ディラン・トゥーンスが登りで抜け出していたが、ほどなくして後ろに捕まる。

下りを利用して、二人が先頭に復帰。パトリック・ガンバー(BORA)とアルチョム・ザハロフ(Astana)だ。タイム差は45秒まで縮まってきた。

グレッグ・ファンアーヴェルマートとカスバー・アスグリーンは後続から抜け出そうとするが、決まらない。もう前とは25秒のタイム差だ。

残り31kmでタイム差は24秒なので射程圏内。スプリントに向けて集団はタイム差を調整している。

もう、5人の中で二人登りでは引けなくなっている。これは厳しい。マチュー・ファンデルプールの今日のCANYONはブルーのカラーだ。

マチュー・ファンデルプールは、後ろとの距離を確認している。ティム・メルリエがいればスプリントのアシストをするが、まだ後ろは見えない。

3人で回しているので、とても厳しい。タイム差は15秒ほどあるが泳がされている。
これでは、マチュー・ファンデルプールもスプリントする力は残らないだろう。最後まで逃げ続けるしかない。

集団から、カスパー・アスグリーンがアタック。そろそろ前を捕まえないといけない。

交代を促しても、アスタナのアルチョム・ザハロフは首を横に振っている。

ラスト1.6kmで先頭はつかまる。さあ、スプリントだ。

スプリントを制したのは、マッズ・ピーダスン(Trek – Segafredo)だ。これはトレックの今シーズン初勝利ではないのかな。
混戦となったスプリントだったが、最後にはアシストしたジャスパー・ストゥイヴェンが勝利を確信して手を上げていた。見事なアシストをうけての勝利だ。
こちらはラスト1.2kmからの映像。
Mads Pedersen sprint naar de overwinning in Kuurne-Brussel-Kuurne! #KBK21 pic.twitter.com/HXrXMiWrfH
— Sporza 🚴 (@sporza_koers) February 28, 2021
リザルト
| Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | PEDERSEN Mads | Trek – Segafredo | 200 | 125 | 4:37:04 |
| 2 | TURGIS Anthony | Team Total Direct Energie | 150 | 85 | ,, |
| 3 | PIDCOCK Thomas | INEOS Grenadiers | 125 | 60 | ,, |
| 4 | TRENTIN Matteo | UAE-Team Emirates | 100 | 50 | ,, |
| 5 | BIERMANS Jenthe | Israel Start-Up Nation | 85 | 45 | ,, |
| 6 | COLBRELLI Sonny | Bahrain – Victorious | 70 | 40 | ,, |
| 7 | POLITT Nils | BORA – hansgrohe | 60 | 35 | ,, |
| 8 | VAN AVERMAET Greg | AG2R Citroën Team | 50 | 30 | ,, |
| 9 | VAN LERBERGHE Bert | Deceuninck – Quick Step | 40 | 26 | ,, |
| 10 | RESELL Erik Nordsaeter | Uno-X Pro Cycling Team | 35 | 22 | ,, |
なんと3位には、イネオスのトム・ピドコックが入っている。これは結構凄いことだ。スプリントが強いマッテオ・トレンティンよりも上でゴールしているのは素晴らしい。
プロレースでも完全に対応している。
マチュー・ファンデルプールは80kmに渡って逃げ続けて、そのままスプリントにも参加。12位の結果となっている。
作戦では、逃げた時に、もう少し離脱者が欲しかっただろう。そして、オウデクワレモントで後ろから追撃グループが追いついてくることを期待していた。だが、後ろもマチューを連れて行くとスプリントで負ける可能性が高いので、一緒に逃げるのにも慎重にならなければならない。
結局、後ろを待つ決断にはならなかったが、マチューは楽しかったと、続くレースに向けて良いトレーニングになったとレース後に語っている。
次に期待だ。





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