初開催となるUCIグラベル世界選手権。男子エリートには138名が参加する。
プロロード選手も、多数参加。グラべル専門にやっている選手との戦いとなりそうだ。
ヴィツェンツァ~チッタデッラ 190km

コースプロフィール photo gravelworldchampionship2022
グラベル世界選手権は、イタリアのヴェネト州で行われる。
男子エリートのコース配分は
- グラベルロード : 36%
- アスファルト : 27%
- 丸石ハードグラベル : 18%
- 荒れた路面 : 17%
- 石畳 : 1%
全てがグラベルではないし、高低差も少ないので高速レースとなりそう。

コースプロフィール photo gravelworldchampionship2022
獲得標高は800mとほぼフラット。平均速度は40km/hを越えるのは間違いない。世界選手権なので、選手は各国代表のユニフォームで走る。
また、スタートはUCIポイント獲得の多い順なのでプロロードライダーは最前列からスタートする。
つまり、UCIロード、マウンテンバイク、シクロクロスのポイントを考慮したものであり、UCIグラベルシリーズのポイントが考慮されていない。これにはグラベルライダーから不満の声も。
注目されるライダーは
- マチュー・ファンデルプール Alpecin-Deceuninck
- ジャンニ・フェルメルシュ Alpecin-Deceuninck
- サガン TotalEnergies
- ダニエル・オス TotalEnergies
- グレッグ・ファンアーヴェルマート AG2R Citroën Team
- ゼネク・スティバル Quick-Step Alpha Vinyl Team
- ミゲルアンヘル・ロペス Astana Qazaqstan Team
- アレクセイ・ルチェンコ Astana Qazaqstan Team
- マグナス・コルトニールセン EF Education-EasyPost
- アレッサンドロ・デマルキ Israel – Premier Tech
- ローレンス・ナーセン AG2R Citroën Team
- リリアン・カルメージャ AG2R Citroën Team
- レオナルド・バッソ Astana Qazaqstan Team
- サーシャ・モードロ Bardiani-CSF-Faizanè
- サミュエル・ゾッカラート Bardiani-CSF-Faizanè
- ダビデ・レベリン Work Service Vitalcare Vega
- ラクラン・モートン 元EF Education-EasyPost
- ピョートル・ハヴィック 2020年Riwal Securitas Cycling Team
- ネイサン・ハース 元Cofidis Australia代表
- ニコラス・ロシュ 元Team DSM
スタート前
マチュー・ファンデルプールは、Canyon Ultimate CFRでしたね。オランダ代表ユニフォームなのでわかりにくいかも。
ミゲルアンヘル・ロペスは、コロンビア代表ユニフォームなのでわかりやすい。
ダビデ・レベリンもエリートに参加。
最前列には、ベルギー代表のグレッグ・ファンアーヴェルマート。スロバキア代表のサガン。オランダ代表となるマチュー・ファンデルプールなどが並んでいる。
さあ、スタートだ。快晴で良かった!
スタートしてすぐにミゲルアンヘル・ロペスが登りでアタック!
最初の登りからミゲルアンヘル・ロペスが飛び出している。かなり単独で走っているが援軍なし。
マグナス・コルトニールセンが追走に。
マチュー・ファンデルプールは集団待機。
集団と言ってもすでに絞られている。
マグナス・コルトニールセンがミゲルアンヘル・ロペスに追いついた。
先頭の二人に、サミュエル・ゾッカラート(Bardiani-CSF-Faizanè)らが追いついて4人に。
マチュー・ファンデルプールは、先頭4人の後ろを走っている。
先頭は、13人の中から二人が逃げだしている。ロードレースと変わらないな。
- ジャンニ・フェルメルシュ Alpecin-Deceuninck ベルギー
- ダニエル・オス TotalEnergies イタリア
残り112kmで二人が快調に飛ばしている。
二人は順調にタイム差を広げていく。
残り65.8kmでタイム差は5分33秒。ジャンニ・フェルメルシュが逃げているので、マチュー・ファンデルプールは国は違うけど同じチームなので追わないだろう。
ダニエル・オスが逃げているのでサガンは追わないし、イタリアのグレッグ・ファンアーヴェルマートも追わない。これは決まりなのかな。
集団は追う感じがない。というかチームでないので明確な戦術もないだろうし。
マチュー・ファンデルプールも集団の中。これは決まりだな。世界選手権なんだから、最初から見せてくれないと展開が全くわからない。これは改善点だろう。
残り2周
先頭は残り2周に。このまま独走のようだ。
集団は、イタリアやベルギーが先頭交代を邪魔しているので追えない。これはつまらないなあ。
サガンやマチュー・ファンデルプールも集団中ほど。誰かが、ガツンと追走をかけてくれないと集団は動きそうもない。残り49.3kmで4分43秒だから、追わないと追いつくことはない。
残り1周
マチュー・ファンデルプールがようやく動きだしたかな。
マチュー・ファンデルプールが先頭でフニッシュラインを通過。
先頭はゴールを目指すだけだ。
残り23.2kmで3分40秒差。これはちょっと届かないか。
追走は6人。もう少し早く追いかけないとなあ~。
- マチュー・ファンデルプール Alpecin-Deceuninck
- アレッサンドロ・デマルキ Israel – Premier Tech
- ダヴィデ・バッレリーニ Quick-Step Alpha Vinyl Team
- マグナス・コルトニールセン EF Education-EasyPost
二人の優勝争いは決定したのでマチュー・ファンデルプールが爆走開始だ。残り10.8kmで2分33秒差。
残り5.6kmで2分29秒差。
ジャンニ・フェルメルシュはアタックをかけてダニエル・オスを振り切った。しかし、肝心な所でヘリコプターからの映像で全くわからなかった。
マチュー・ファンデルプールは追走からアタック。3位狙いだ。
残り3.7km。ジャンニ・フェルメルシュの独走が続く。
ダニエル・オスは26秒差。
ジャンニ・フェルメルシュは単独でゴール!
第1回UCIグラベル選手権王者は、Alpecin-Deceuninckのジャンニ・フェルメルシュとなった。ジャンニ・フェルメルシュは、2022ダンケルク4日間第5ステージで石畳のゴールを制して勝利しており、今シーズンの2勝目となった。
シクロクロスもしているジャンニ・フェルメルシュにとっては、グラベルロードもお手の物だ。しかも、後方ではマチュー・ファンデルプールが追わないのだから、逃げ切るには十分なタイム差を貰っていた。
ジャンニ・フェルメルシュは、セレニッシマ・グラベルレースでアルカンシェルを着て最初のレースにマチュー・ファンデルプールと共に望むことになる。
ダニエル・オスは、43秒遅れの2位。トラックやロードはしているけど、グラベルの記録はサガンと一緒にでた世界最大のグラベルレースUnbound Gravelくらいだ。
3位には、グレッグ・ファンアーヴェルマートをスプリントで破ってマチュー・ファンデルプールが入った。
マチュー・ファンデルプールとジャンニ・フェルメルシュはゴール後に抱き合う。国は違うとはいえ同じチームメイトだ。今回はAlpecin-Deceuninckから二人の参加となっており、しっかりと世界王者を奪取した。
リザルト
ジャンニ・フェルメルシュのコメント
決勝のシングルトラックは、このコースで最も好きな部分のひとつだ。そして、少しずつダニエルとの差を広げていった。そこからはフィニッシュまで全開で行った。
2人の中でゴールすればスプリントでは勝てると思っていなかったのですか?
最後の500mが自分にとって完璧だとわかっていたので、少し躊躇してしまった。でも、後ろから集団が来ていることもわかっていたし、リードは2分30秒と聞いていたので、とにかくリードを保つためにフルに走ろうと思っていたんだ。その後、彼が弾を抜いてくれたので、そのまま続けた。
一時は6分近くリードしたこともありましたが、タイム差はわかってましたか?
レース状況はわかっていた。しかし、時間を教えてくれた人はイタリア語で話していた。だから、毎回ダニエルにリードはどうなっているのかと聞いていたんだ。(笑)
2人で一日中、全力で走った。5分経過した時点で、フィニッシュまで行ける可能性が高いと判断した。最終ラップでマンツーマンの戦いになるまで走り続けた。
世界チャンピオンになるための最大のチャンスだったのですから。レインボージャージを持って帰れるなんて……。
Rnk | Rider | Team | Time |
---|---|---|---|
1 | VERMEERSCH Gianni | Belgium | 5:10:40 |
2 | OSS Daniel | Italy | 0:43 |
3 | VAN DER POEL Mathieu | Netherlands | 1:28 |
4 | VAN AVERMAET Greg | Belgium | 1:29 |
5 | FEDOROV Yevgeniy | 1:39 | |
6 | CORT Magnus | Denmark | ,, |
7 | DE MARCHI Alessandro | Italy | 1:40 |
8 | STYBAR Zdenek | Czech Republic | 1:46 |
9 | BALLERINI Davide | Italy | 1:53 |
10 | STOKBRO Andreas | Denmark | 2:43 |
11 | SCHÖNBERGER Sebastian | Austria | 2:46 |
12 | HAVIK Piotr | Netherlands | 3:18 |
13 | NAESEN Lawrence | Belgium | 5:02 |
14 | SAGAN Peter | Slovakia | 5:04 |
15 | TRARIEUX Julien | France | ,, |
16 | HAAS Nathan | Australia | 6:23 |
17 | BEERS Matthew | South Africa | 6:25 |
18 | MORTON Lachlan | Australia | 6:29 |
19 | KIVISTIK Gert | Estonia | 6:39 |
20 | FERNANDEZ Clément | Belgium | ,, |
21 | CALMEJANE Lilian | France | 6:40 |
22 | BRUN Nils | ,, | |
23 | VOISARD Yannis | Switzerland | 7:13 |
24 | ZOCCARATO Samuele | Italy | 7:44 |
25 | MEO Felix James | New Zealand | 7:46 |
26 | VERONA Carlos | Spain | 8:11 |
27 | VOSS Paul | Germany | 8:13 |
28 | LOPEZ Miguel Angel | Colombia | 8:52 |
29 | LAKATA Alban | Austria | 9:11 |
30 | MORENO Daniel | Spain | ,, |
31 | FROIDEVAUX Robin | Switzerland | 9:32 |
32 | PRITZEN Marc Oliver | 9:34 | |
33 | PERRY Toby | 12:05 | |
34 | BUNDGAARD Thomas | Denmark | 12:06 |
35 | DEVALCKENEER Sieben | Belgium | 12:08 |
36 | LOSADA Alberto | Spain | ,, |
37 | SLIK Ivar | Netherlands | 12:09 |
38 | CHIARINI Riccardo | Italy | ,, |
39 | REBELLIN Davide | France | 12:10 |
40 | BIRD Matthew | Australia | 12:27 |
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