ワールドツアー第2戦となったベルギーで開催されるオンループ・ヘットニュースブラッド。
ロンド・ファン・フラーンデレンやパリ~ルーベへと向かうおよそ1ヶ月間の北のクラシックの開幕となるレース。
翌日のクールネ〜ブリュッセル〜クールネへと続いていく。ベルギーで最初のクラシックを制するのは誰だろう?
歴史
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— OmloopHetNieuwsblad (@OmloopHNB) February 27, 2021
1945年、ベルギーの日刊紙を発行していたへット・フォルク(Het Volk)社がヘット・ニウスブラット(Het Nieuwsblad)が主催しているロンド・ファン・フラーンデレンに対抗して設けたられたレース。
ロンド・ファン・フラーンデレンは1913年から始まっている。
このコースは以前はOmloop het Volkと呼ばれていた。2009年にヘットフォルク紙がヘットニュースブラッド紙と合併したために、現在のオンループ・ヘットニュースブラッドの名称となった。
2017年にHCからUCIワールドツアーに格上げされている。1960年、1986年、2004年は、豪雪により中止。2月ですからね。
One day race»Ghent›Ninove(200.5k)

コースマップ
2018年から、ロンド・ファン・フラーンデレンのフニッシュレイアウトを採用し、ゴール前16kmに伝説の「カペルミュール」、そして約12km手前に「ボスベルク」が待ち受けるコース。
2019年、ゴールラインはミーアベーケの幹線道路からニノーヴェの中心まで数キロメートル移動したが、今年も同様のゴールとなる。

13の石畳の急坂と9つの玉石のセクターが選手の足を奪っていく北のクラッシック伝統のレースが始まる。
逃げは5人

photo tiz-cyclingストリーミングより 以下同様
スタートの時にはビックネームが先頭に並んでいる。ジュリアン・アラフィリップに、昨年優勝のジャスパー・ストゥイヴェン、グレッグ・ファンアーヴェルマート、ドリース・デポンドなど。

スタートしてすぐに5人の逃げが決まる。コンチネタルチームや、NTTから移籍したライアン・ギボンズなど。集団は見送りだ。
- Yevgeniy Fedorov(Astana – Premier Tech)
- ライアン・ギボンズ(UAE-Team Emirate)
- Kenny De Ketele(Sport Vlaanderen – Baloise)
- Bert De Backer(B&B Hotels p/b KTM)
- Matis Louvel(Team Arkéa Samsic)

右に鋭く曲がるカーブで落車発生。何名かが巻き込まれる。まあ、広い道路からいきなり狭い所に大人数が凄いスピードでなだれ込むのだから、無理もない。

2021年シーズンEF Pro Cyclingから移籍し、クリス・フルームと同じチームになったセップ・ファンマルク(Sep Vanmarcke)も落車して遅れている。

同じく、落車により遅れていたグレッグ・ファンアーヴェルマート(AG2R)とドリース・デポンド(Alpecin-Fenix)がなんとか集団に復帰。

集団からヨナス・ルッチ(EF Education – Nippo)がアタックをかける。先頭まで3分以上あるが追いつくのだろうか?

クイック・ステップが先頭でガンガンベースを上げ始めると狭い道で落車発生。

一人で先頭を追っていたヨナス・ルッチは集団に捕まってしまう。

ジュリアン・アラフィリップを引いていた、イヴ・ランバールトがカーブで落車してしまう。しかし、ここでアシストとしてランバールトを使うなんて贅沢なチームだ。昨年の2位の選手だぞ。

ヴィクトール・カンペナールツ(Team Qhubeka ASSOS)が先頭でペースを上げる。もう、逃げ集団とは30秒となってきた。

集団から二人が抜け出す。前の5人とは7秒差。
- ヨハン・ヤコブス(Movistar Team)
- オラフ・クーイ(Team Jumbo-Visma)

後方で落車。エドアルド・アッフィニ(Team Jumbo-Visma)はチェーンも外れてしまう。まあ、狭いカーブを大人数で曲がろうとするんだから無理もありますよね。

さあ、攻撃開始だ。登りでマッテオ・トレンティンが加速して、ジュリアン・アラフィリップと共に抜けてきた。グレッグ・ファンアーヴェルマートもいる。

逃げていた一人を捕まえる。集団は後ろから追いついて人数が10名ほどに膨らむ。

先頭10人にはクイック・ステップが3人入っている。必勝態勢だ。

アラフィリップは先頭で登りもガンガン引く。今日のエースはだれなんだろうか?

ラスト35kmで30秒まで開いてきた。これは、このグループで決まりなのかな?
現在13人いる。少し人数が多いので、登りでふるい落としがあるだろう。

なんと、イネオスのトム・ピドコックも入っている。この登りで誰が仕掛けるか?

でた~! 仕掛けたのはジュリアン・アラフィリップだ。ラスト32kmから一人で逃げ切るつもりなんだろうか?
後ろにはゼネク・スティバルとダヴィデ・バッレリーニがいるので、捕まっても問題はない。行けるところまで行くのだろう。

おっと、ここでトム・ピドコックがアタックをかける。だが、グレッグ・ファンアーヴェルマートがチェックに入って引き戻される。中々やるなピドコック。

後ろは、マッテオ・トレンティンが先頭で引くが、後ろにダヴィデ・バッレリーニがついて先頭交代をさせない。

先頭は、トム・ピドコックが引きだす。

ここで、後方でゼネク・スティバルが落車してしまう。クイック・ステップはこれで作戦的にカードが減ってしまう。

マッテオ・トレンティンは走りながら、リアディレラーを手で元に戻して貰っている。ギアチェンジしなくなったのだろう。バイクチェンジしている時間はない。

ゼネク・スティバルがいなくなったために、先頭交代がスムーズに回りだす。これはジュリアン・アラフィリップには不都合だ。
だんだんとタイム差が縮まってくる。もう前に見えている状態だ。

ジュリアン・アラフィリップはラスト18kmで捕まる。だが、先頭を引いて、ダヴィデ・バッレリーニのために引く。

カペルミュールを先頭で駆け上がるのは、なんとジャンニ・モスコンだ!

ジャンニ・モスコンは少し抜けている。これは独走か。でも距離が長いし、集団がすぐに後ろだ。

8秒しかタイム差がないので、これは逃げ切れないだろう。

モスコンは、ボスベルグを先頭で駆け上がるが追いつかれそうだ。

やはり、捕まってしまうが、次の展開に残れるか?

また、集団に戻った所で、後ろからジュリアン・アラフィリップが上がってきた。カスパー・アスグリーンと先頭を交代する。その後、さらにクイック・ステップはチームメンバーを先頭に集める。

ジュリアン・アラフィリップはチームメイトのために献身的に先頭を引きまくる。

スプリントでゴールを狙う、UAEのアレクサンダー・クリストフがパンクしていしまう。

ラスト4kmで、ジュリアン・アラフィリップが集団先頭。もうこれはスプリントで決着だ。
人数は30人以上いる。

仕事を終えてジュリアン・アラフィリップは最後尾に。それでもなんとか集団に食らいついている。

イネオスのイーサン・ヘイターも数人で落車。ゴール手前2.5kmでのことだ。

ジュリアン・アラフィリップのあとは、独走力のあるカスパー・アスグリーンがひき、フロリアン・セネシャルにバトンタッチ。
フロリアン・セネシャルは凄いスビードでダヴィデ・バッレリーニを引く。

最後は、伸びに伸びたダヴィデ・バッレリーニが余裕のボーズでゴールラインを駆け抜けた~。
クイック・ステップの完璧すぎるリレーによって勝利をたぐり寄せた。
ゼネク・スティバルがパンクして、ジュリアン・アラフィリップの独走がつぶされたが、それでもプラントBに切り替えて、スプリントでも勝利を上げるとは凄すぎる。
チームメンバーの個々の力も強いので、本当に誰でもが勝利出来る力を持っているところが素晴らしい。
A dominant sprint victory for Davide Ballerini! 🇮🇹🚀 #OHN21 #OHNmen pic.twitter.com/jy6i4ucNlk
— OmloopHetNieuwsblad (@OmloopHNB) February 27, 2021
リザルト
| Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | BALLERINI Davide | Deceuninck – Quick Step | 300 | 200 | 0:00:00 |
| 2 | STEWART Jake | Groupama – FDJ | 250 | 150 | ,, |
| 3 | VANMARCKE Sep | Israel Start-Up Nation | 215 | 120 | ,, |
| 4 | HAUSSLER Heinrich | Bahrain – Victorious | 175 | 100 | ,, |
| 5 | GILBERT Philippe | Lotto Soudal | 120 | 90 | ,, |
| 6 | ARANBURU Alex | Astana – Premier Tech | 115 | 80 | ,, |
| 7 | SÉNÉCHAL Florian | Deceuninck – Quick Step | 95 | 70 | ,, |
| 8 | TRENTIN Matteo | UAE-Team Emirates | 75 | 60 | ,, |
| 9 | GENIETS Kevin | Groupama – FDJ | 60 | 50 | ,, |
| 10 | POLITT Nils | BORA – hansgrohe | 50 | 40 | ,, |



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