ピレネー3連戦はタデイ・ポガチャルが連勝。
だが、このステージは逃げのメンバーを見て逃がすと公言。ただ、そうなると危ないメンバーもはいりそうだが、果たして逃げ切り出来るライダーはいるだろうか?
第14ステージ ポー~リュション・シュペルバニエール 182.6 km

コースマップ photo letour.fr
獲得標高5,020m。リュション・シュペルバニエール・スキー場でゴールとなる。ここにゴールするのは39年振り。
ここで優勝しているのは伝説のライダーばかり
- 1962 フェデリコ・バハモン
- 1972 ベルナール・イノー
- 1986 グレッグ・レモン
- 1989 ロバート・ミラー
ポーをスタートし、70kmほど平坦を走ってツールマレー峠に。

超級山岳ツールマレー峠 photo letour.fr
登坂距離は17.1kmとなっているが、実際にはその前から登っているので30km以上登ることになる。後半は、10%を越える勾配もあり、最高到達地点は2,115mにもなる。
トップで通過したライダーには、ジャック・ゴデ賞が贈られる。
ジャック・ゴデ賞とは
1936年から1987年までツール・ド・フランスの2代目レース運営者を務めたジャック・ゴデの銅像が、ツールマレー峠にある。この峠を首位で通過した選手には「ジャック・ゴデ記念賞」として5000ユーロのボーナス賞金が与えられる。

超級山岳 リュション・シューペルバニエール photo letour.fr
最後に登場する超級山岳 リュション・シューペルバニエール。1971年にツール史上最短の19.6kmのロードレースが行われている。
不規則な勾配でゴール前も厳しい。誰がトップでゴールするだろうか。

コースプロフィール photo letour.fr
- スプリントポイント エスキエーズ・セール
- 超級山岳 ツールマレー峠 19km・7.4%
- 2級山岳 アスピン峠 5km・7.6%
- 1級山岳 トゥルマレ峠 7.1km・7.8%
- 超級山岳 リュション・シューペルバニエール 12,4km・7.3%
スタート
スタート時の4賞ジャージ着用者は
- 総合 タデイ・ポガチャル UAE Team Emirates – XRG
- ポイント賞 ジョナサン・ミラン Lidl – Trek
- 山岳賞 レニー・マルティネス Bahrain Victorious
- 新人賞 レムコ・エヴェネプール Soudal – Quick Step
DNSは
- ブライアン・コカール Cofidis 指の骨折のため

Tiz-cycling ストリーミング スクリーンショット以下同様
オフィシャルスタートからクイン・シモンズがアタックするが決まらず。

これは時間がかかるパターンか。

単発で逃げはあるけど決まらない。

Lidl – Trekのジョナサン・ミランがアタック。今日唯一のスプリントポイントが目標だ。ポイント賞の最大のライバルはタデイ・ポガチャルなのだ。

しかし、ジョナサン・ミランは残り159kmで捕まってしまう。

TotalEnergiesのステフ・クラスが、昨晩から胃腸の不調。リタイヤとなった。

Team Visma | Lease a Bikeのヴィクトール・カンペナールツとDecathlon AG2R La Mondiale Teamのブルーノ・アルミライルも捕まる。
残り132.9kmでもまだ逃げはできない。誰がいってもつぶされる。

また、ジョナサン・ミランがアタック。なんとしてもスプリントポイントは取らないと。

なんとLidl – Trekのマティアス・スケルモースイェンセンが落車。

これは立てないか。脳震盪のチェックもされている。

ゲラント・トーマスが抜け出した。
- ゲラント・トーマス INEOS Grenadiers
- クエンティン・パチャー Groupama – FDJ
- マテオ・ヴェルシェ TotalEnergies

マティアス・スケルモースイェンセンは左腕に包帯をまいて再スタート。しかし、チームメイトは前でジョナサン・ミランのために引いており、タイム差は開くばかり。結局リタイヤしている。

ゲラント・トーマスは、ここが最後のステージ優勝のチャンスか。

レムコ・エヴェネプールはサポートで補給。

Lidl – Trekは、ジョナサン・ミランのために引く。

3人はあきらめモード。

ゲラント・トーマスは捕まった。スプリントポイントのあとで逃げないと。
スプリントポイント エスキエーズ・セール

ここはジョナサン・ミランがトップ。マチューが2番手。
- ジョナサン・ミラン Lidl – Trek 20ポイント
- マチュー・ファンデルプール Alpecin-Deceuninck 17ポイント
- ビニヤム・ギルマイ Intermarché – Wanty 15ポイント
- アントニー・テュルジス TotalEnergies 13ポイント
- クイン・シモンズ Lidl – Trek 11ポイント
超級山岳 ツールマレー峠 19km・7.4%

サンティアゴ・ブイトラゴが少しでるが捕まる。

あ~、レムコは終わっている。

またUAE Team Emirates – XRGが引き出した。タデイ・ポガチャルは容認しているけど、チームメイトに従うと。

あ~、レムコは次々と抜かれていく。これは~。

3人が少しだけリード。
- レニー・マルティネス Bahrain Victorious
- テイメン・アレンスマン INEOS Grenadiers
- エイネルアウグスト・ルビオ Movistar Team

バラバラになりながら上がっている。

レムコにはアシストもいない。1分50秒遅れ。

今度はベン・オコナーとレニー・マルティネスのコンビ。

レムコがサポートと話している。

タデイ・ポガチャルは、1分20秒差。

レムコはボトルを子供に渡す。もう走る気はない。

レニー・マルティネスがアタックをかけてベン・オコナーを振り切った。

レムコはバイクを降りる。

レムコの夏が終わった。ここまで不調なのはなんだったのだろうか。これについては別記事で。

集団はUAE Team Emirates – XRGのニルス・ポリッツが引いている。タイム差は2分35秒差。

レニー・マルティネスは1分30秒のリード。

レニー・マルティネスがトップ通過。雨が降っている。ジャック・ゴデ賞獲得だ。

追走16人からIsrael – Premier Techのマイケル・ウッズが抜け出して2位通過。
- レニー・マルティネス Bahrain Victorious 20ポイント
- マイケル・ウッズ Israel – Premier Tech 15ポイント
- アレクサンドル・ウラソフ Red Bull-BORA-hansgrohe 12ポイント
- テイメン・アレンスマン INEOS Grenadiers 10ポイント
- ヴァランタン・パレパントル Soudal – Quick Step 8ポイント
- セップ・クス Team Visma | Lease a Bike 6ポイント
- マイケル・ストーラー Tudor Pro Cycling Team 4ポイント
- エイネルアウグスト・ルビオ Movistar Team 2ポイント

ジュリアン・アラフリップはお腹に段ボールを詰めている。

濃霧で前が見えない。これは危険。

Israel – Premier Techのアレクセイ・ルツェンコはパンク。

レニー・マルティネスは、慎重に下っている。タイム差は1分9秒に。

2番手はセップ・クスとヴァランタン・パレパントル。
2級山岳 アスピン峠 5km・7.6%

アスピン峠に。追走セップ・クスと47秒差のまま。

セップ・クスは51秒差。レニー・マルティネスに近づかない。

レニー・マルティネスは34秒差で通過。
- レニー・マルティネス Bahrain Victorious 5ポイント
- セップ・クス Team Visma | Lease a Bike 3ポイント
- ヴァランタン・パレパントル Soudal – Quick Step 2ポイント
- マイケル・ウッズ Israel – Premier Tech 1ポイント

第3集団は2分35秒差。メイン集団に追い付かれるのでは。

セップ・クスはレニー・マルティネスに追い付きそう。

セップ・クスが追いついた。

レニー・マルティネスは、52ポイントに。

追走が絞られている。
- サイモン・イェーツ Team Visma | Lease a Bike
- テイメン・アレンスマン INEOS Grenadiers
- ベン・オコナー Team Jayco AlUla
- カルロス・ロドリゲス INEOS Grenadiers
- トビアスハラン・ヨハンネンセン Uno-X Mobility

集団はニルス・ポリッツが引いて3分15秒差。

逃げていたメンバーが捕まる。

追走が37秒差に。これは捕まえそう。

Alpecin-Deceuninckのエミール・フェルストリンゲが追走。
1級山岳 ツールマレー峠 7.1km・7.8%

ツールマレーに。

追走が先頭に合流。

ニルス・ポリッツが引き終わった。タイム差は2分31秒で、タデイ・ポガチャルがステージ優勝狙えるタイム差で抑えた。

UAE Team Emirates – XRGのメンバーはタデイ・ポガチャルに勝利を取って貰いたいようだ。

先頭からテイメン・アレンスマンがアタック。

先頭は3人に。

テイメン・アレンスマンがさらにアタック。

Israel – Premier Techのマイケル・ウッズも捕まる。

テイメン・アレンスマンがレニー・マルティネスを40秒引き離す。

Tudor Pro Cycling Teamのマイケル・ストーラーも逃げを諦めた。

集団はパヴェル・シヴァコフが引くが、3分7秒に開いている。やはり調子は良くない。

テイメン・アレンスマンがトップ通過。

1分27秒差でレニー・マルティネスが通過。
- テイメン・アレンスマン INEOS Grenadiers 10ポイント
- レニー・マルティネス Bahrain Victorious 8ポイント
- ヴァランタン・パレパントル Soudal – Quick Step 6ポイント
- トビアスハラン・ヨハンネンセン Uno-X Mobility 4ポイント
- カルロス・ロドリゲス INEOS Grenadiers 2ポイント
- エイネルアウグスト・ルビオ Movistar Team 1ポイント

残り19km。後続とは1分29秒差。メイン集団は3分43秒。ニルス・ポリッツの引きをパヴェル・シヴァコフがなくしてしまった。

Team Visma | Lease a Bikeのマッテオ・ヨルゲルソンも落ちていく。

残り13.8km。今度はマルク・ソレルがタイム差を縮めてくる。3分15秒。ただ、もう流石に追いつくことはない。

さあ、テイメン・アレンスマン今日こそいけそうだ。
超級山岳 リュション・シューペルバニエール 12.4km・7.3%

メイン集団も数えるくらいしかいない。

サイモン・イェーツは集団に。

逃げていたレニー・マルティネス、セップ・クスが集団に吸収される。

マルク・ソレルに代わってヨナタン・ナルバエスが引く。

残り8.7kmで集団と2分51秒差。

メイン集団からDecathlon AG2R La Mondiale Teamのフェリックス・ガルがアタック。

あっと、いう間に追走を抜いていく。

逃げていたトビアスハラン・ヨハンネンセンも捕まる。

最後のアシスト、アダム・イェーツが引き出した。終わるとタデイ・ポガチャルのアタックとなる。

Arkéa – B&B Hotelsのケヴィン・ヴォークリンが切れた。

ケヴィン・ヴォークリンは総合順位を落とすか。

ベン・ヒーリーがなんとか耐えている。

ここでヨナス・ヴィンゲゴーがアタック!

すぐにタデイ・ポガチャルが反応。

ヨナス・ヴィンゲゴーが後ろを確認。

2人の後ろにはフローリアン・リポウィッツ。

テイメン・アレンスマンは残り3.1km。早くゴールしないと。

フローリアン・リポウィッツが再び追いついた。

タデイ・ポガチャルが前に出てフェリックス・ガルを追い詰める。

タデイ・ポガチャルは前に出ない。

ヨナス・ヴィンゲゴーが再びアタック!

フェリックス・ガルとフローリアン・リポウィッツは切れた。

8%勾配で22km/h。

タデイ・ポガチャルは前に出る必要がない。

テイメン・アレンスマンがようやく残り1kmのゲートに。

ふ~、なんとか逃げ切った。

テイメン・アレンスマンが独走勝利!

INEOS Grenadiersは、今大会初勝利。

テイメン・アレンスマンは、2025 ツアー・オブ・アルプスの独走勝利に続いて今シーズンの2勝目。

ピレネーの最終日を飾った。

タデイ・ポガチャルは、ゴール前でヨナス・ヴィンゲゴーを抜き去りステージ2位。

3位にはDecathlon AG2R La Mondiale Teamのフェリックス・ガル。4位はRed Bull – BORA – hansgroheのフローリアン・リポウィッツ。
リザルト

優勝した INEOS Grenadiersのテイメン・アレンスマン
今年はすでにジロを走っていて、その後病気になったんだ。でも、病気になったとはいえ、いい準備ができた。初めてのツールだったし、どんなものかを経験したかったんだ。最初の1週間は、かなりパンチが効いていたので我慢していた。山に入るまで待った。
最初のチャンスの第10ステージで、すでに2位だった。初めてのツールで、すでに素晴らしい経験だったよ。
でも、今日の結果は信じられないよ。カルロス・ロドリゲスも集団にいた。彼もとても強かった。彼は僕のためにとても良い仕事をしてくれたけど、僕はただ素晴らしい脚と最高のフォームを持っていたんだ。
ペイレスールデで有力選手との差を聞いて、『タデジとヨナスが後ろにいるから、3分、3分半では足りないだろう。行かなくちゃ』って。自殺行為だったかもしれないし、そうでなかったかもしれない。
最後の登りの後半、本当に死にそうだったけど、でも、ファンがワット数を増やしてくれたんだ。 信じられないよ。 これはクレイジーだよ。
正直なところ、世界最大のレースであるツールを経験したかっただけなんだ。 ジロやブエルタでは何度もいい成績を残してきたけど、最大のレースを経験したかったんだ。 このようなステージで勝てたことは信じられないよ。

2位 UAE Team Emirates – XRGのタデイ・ポガチャル
今日は本当にうれしい。またステージ優勝に近づいたが、アレンマンがとても強かった。 おめでとう。 彼に脱帽。
素晴らしい仕事をした。ピレネー山脈にはとても満足している。今日は自分のペースで走っただけだ。もちろん、下り坂ではできるだけ落ち着いて走った。正直に言うと、ツールマレーの下り坂は…。
でも、天候と登り坂のせいで、すごく厳しい一日だった。ツール・ド・フランスはみんな暑さ対策のためにトレーニングをするんだけど、ツールマレーに着いたら気温10度で雨が降っていたんだ(笑。
でも文句は言わないよ。鼻づまりがもう少し楽だったら、この天気にはもっと満足できるんだけどね。体調が万全じゃないと、この天気は良くない。でも、この天気だと足の調子はいつもいいんだ。
レムコのリタイヤについては?
金曜日のタイムトライアル終了後も、レムコと連絡を取り合っていた。 ジャーナリストは常に次の勝利やステージについて聞いてくるが、レムコには今を生きなければならないと言った。
自転車でも、ツールでも、キャリアでも、最後の日がいつになるかはわからない。とてもかわいそうなことをした。 なぜあきらめたのかわからないが、これがスポーツなんだ。
レムコの回復を祈っている。 でも、あまり強くなって戻ってくる必要はないからね。

3位 Team Visma | Lease a Bikeのヨナス・ヴィンゲゴー


4位 Decathlon AG2R La Mondiale Teamのフェリックス・ガル
9位 Uno-X Mobilityのトビアスハラン・ヨハンネンセン
メイングループに留まって、無謀なことはしないという計画だったけど、僕たちはUno-Xだから、とにかくトライするしかない。
UAEとヴィスマが逃げを狙っているという噂を聞いていたので、最初にそこに入った瞬間から、全力で攻めたんだ。まだ多くのステージが残っているので、少しでもタイムを縮めるように努力する。
調子は良かったし、後方で生き残るより前方で死ぬ方がましだ。

10位 Arkéa – B&B Hotelsのケヴィン・ヴォークリン
第14ステージ リザルト

総合

ポイント賞
山岳賞

新人賞





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