フランスのプロチームDELKOに所属する岡篤志(25)は、禁止されている利尿剤であるアセタゾラミドのドーピング防止対策が陽性であるとして、UCIによって4か月間停止処分となっている。
期間は2021年1月25日から5月24日まで。
DELKOは現在、財政難でスポーツディレクター2人に3人のトレーナーと栄養士もチームから去っており、更に財政難に追い打ちをかけそうだ。
市販薬でドーピングになる例も
岡篤志は、2019年に日本選手権タイムトライヤルで2位。2019年にはUtsunomiya Blitzenに所属。
2020からNIPPO DELKO One Provenceに所属していた。
アセタゾラミドは、利尿作用を持ち緑内障、高山病の予防、脳血管拡張作用などに用いられる。だが、市販の胃腸薬に入っていることもある。
2019年にはレスリング男子グレコローマン77キロ級の東京オリンピック代表選手候補である阪部創選手が半年間の出場停止になっている。
その後の調査で過失なしと判断され、2019年2月22日に処分が取り消されている。
岡篤志の場合も、4か月間停止処分なので故意ではないと判断されたのかもしれない。
アセタゾラミドは、利尿剤とマスキング剤の使用を禁止する世界アンチ・ドーピング機関のコードで禁止されている。
だが、特定の物質であり、しきい値の制限がある。UCI規則では、アナボリックステロイドなどの特定されていない物質に対するドーピング防止規則違反と比較して、特定の物質の陽性に対する制裁期間の柔軟性を高めることができる。
岡は2020年12月13日にこの物質の検査で陽性を示していた。
DELKOは財政難に拍車がかかる
NIPPO DELKO One Provenceには2020年から4人の日本人選手が在籍。
- 別府史之(現EF Education – Nippo)
- 中根英登(現EF Education – Nippo)
- 石上優大
- 岡篤志
別府史之と中根英登はEF Education – Nippoに移籍。当然、日本のスボンサー Nippoがついたからだ。
逆にNIPPO DELKO One ProvenceはNIPPOがスボンサーから抜けたことで財政難になっている。
岡篤志と石上優大はネオプロ契約なので2年間はチームに在籍出来る。
だが、給料未払いの問題もあり、所属しているだけで今年レースには出場させて貰えていない。
チームにとっては、今回のドーピング問題でいよいよチームの存続も難しくなってきたかもしれない。
ホセ・マヌエル・ディアス(DELKO)がツアー・オブ・ターキーで総合優勝したのに残念。
スタップも去り、財政難で今後のレース数も削減される。
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