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ジロ・デ・イタリア第14ステージ ゾンコランの27%の劇坂を制したライダーは?

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Photo credit: Serafino Centenaro on Visualhunt.com
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いよいよ第2週の山岳ステージが始まる。まずはゾンコランにゴールする登りフニッシュ。

「地獄への門」と形容されることもある名峰ゾンコラン。ここでジロで勝つ選手が間違いなく見えてくる。

第1週は天候に左右されクライマーの実力が発揮できないステージが多かった。だが、このゾンコランでは総合勢のガチンコ対決が見られるはずだ。

最も足のあるライダーは誰か?   はっきりとするばすだ。

 

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第14ステージ チッタデッラ〜ゾンコラン 205㎞

第14ステージ photo giroditalia

 

ヴェネツィアから車で1時間の都市チタデッラからスタート。山岳ステージといいつつ、最初の75 kmはほぼ平坦。

4級山岳を越えてスタートから120.6km地点にスプリントポイントがある。逃げのメンバーが奪っていくだろうが、後方ではサガンらがポイントを争うことになるかも。

そして、これまでジロに7回登場したゾンコランに向かう。前回2018年はクリス・フルームが優勝。

 

ラスト3km photo giroditalia

 

誰もが恐れるのは、ゴール手前3kmからの厳しい登り。これまで使われていたオヴァーロではなくストリオから登っているが、それでも破壊力抜群だ。

ラスト1kmの平均勾配は14.7%。500mに渡って20.4%の平均勾配。最大勾配は27%となるのだから、どんなギアを用意して走ればよいのか?

前のライダーについていくことも困難な登りとなるだろう。

 

スタート前

photo Tiz-cyclingストリーミングより 以下同様

今日のサガンの出番は1回目のスプリントポイントだけかな。なんとかタイムアウトにならないようにゴールしないといけない。

 

優勝候補筆頭のエガン・ベルナル。

今日は登りの厳しさもあるが、それよりも寒い気温を気にしているようだ。3℃といったら真冬の気温となる。まさか雪にならないだろうけど、厳しいのは間違いない。

 

天候は曇り。気温19℃。ゴールは3℃で雨という予報。

第14ステージスタートでの4賞は

  • マリア・ローザ(総合) エガン・ベルナル(Groupama-FDJ)
  • マリア・チクラミーノ(ポイント賞)  サガン(BORA-hansgrohe)
  • マリア・アッズーラ(山岳賞) ジョフリー・ブシャール(AG2R Citroën Team)
  • マリア・ビアンカ(新人賞) アレクサンドル・ウラソフ(Astana-Premier Tech)

スタートには、昨日優勝したジャコモ・ニッツォーロも並んでいる。

なお、ディラン・フルーネウェーヘンディビット・デッカー(Team Jumbo-Visma)はDNS。ディラン・フルーネウェーヘンはスプリント勝利することなくジロを去っていく。

ジェイ・ヒンドレー(Team DSM)もDNS。サドルの痛みが原因。昨年の総合2位がいなくなってしまった。

 

ベルナルは、登りに備えてかアームウォーマーをしている。すでにゴールのゾンコランでは雨が降っており、身体を冷やさないことも重要だ。

 

ヴァレリオ・コンティ(UAE-Team Emirates)がパンク。まだ、リュートラルで良かった。

 

11人の逃げ

リアルスタートでファーストアタックをかけたのはヴィクトール・カンペナールツ。もう完全にTTスペシャリストというよりは、アタッカーだ。

 

ドリース・デポンド、トーマス・デヘントの逃げ屋のアタックがあったが、決まったのは11人の逃げ。

 

  1. 33.  Andrii Ponomar(アンドレイ・ポノマール)Androni Giocattoli-Sidermec
  2. 57 TRATNIK Jan(ヤン・トラトニク)Bahrein-Victorious
  3. 86.  Rémy Rochas(レミー・ロシャス)Cofidis
  4. 112. Vincenzo Albanese(ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ)EOLO-Kometa
  5. 115.  Lorenzo Fortunato(ロレンツォ・フォルトゥナート)EOLO-Kometa
  6. 151.  George Bennett(ジョージ・ベネット)Jumbo-Visma
  7. 152.  Edoardo Affini(エドアルド・アッフィニ)Jumbo-Visma
  8. 174. Nelson Oliveira(ネルソン・オリヴェイラ)Movistar
  9. 216. MOLLEMA Bauke(バウケ・モレマ)Trek-Segafredo
  10. 217. MOSCA Jacopo(ジャコポ・モスカ)Trek-Segafredo
  11. 223.  Alessandro Covi(アレッサンドロ・コーヴィ)UAE

 

集団で落車。

  • 16.Lawrence Naesen(ローレンス・ナーセン) AG2R Citroën Team
  • 84.  Nicolas Edet(二コラ・エデ)Cofidis, Solutions Crédits

オリバー・ナーセンの弟、ローレンス・ナーセンは走り出したが、二コラ・エデは走れそうにない。

 

逃げの先頭にはエドアルド・アッフィニ(Team Jumbo-Visma)の姿が。昨日のステージではゴール手前600mからアタック。

これは計画されたものではなかったけれど、後ろに誰もいなかったのでそのまま走ったと。ディラン・フルーネウェーヘンと少し離れてましたからね。2位になって嬉しいのか残念なのか良くわからないとか。

今日は、ジョージ・ベネットのために山岳手前まで引くでしょう。

 

集団はアスタナが引く。総合2位のアレクサンドル・ウラソフはタイムを縮めることが出来るかな。

残り146kmでタイム差が7分20秒まで開いてきた。

 

4級山岳

Israel Start-Up Nationのダヴィデ・チモライは、地元のようで集団前に出て皆に挨拶。

 

4級山岳はバウケ・モレマが1位通過。2位もトレックのジャコポ・モスカ

 

残り108kmで7分39秒。あまりタイム差はかわらない。少しずつ登ってきている。

 

2級山岳

 

チームを新城幸也が引く。

 

残り60.8kmでは幸也は最後尾。

 

もう少しで2級山岳頂上だ。なんとか幸也は越えられるか?

 

先頭集団は、ジャコポ・モスカ(Trek-Segafredo)が引く。バウケ・モレマのアシストだ。

 

2級山岳頂上は、バウケ・モレマが1位通過で18ポイント追加。2位はアシストしたジャコポ・モスカ。バウケ・モレマは21ポイントの荒稼ぎで山岳賞3位に浮上。

 

集団も2級山岳頂上を越える。タイム差は5分58秒。

 

下りでは一時、ルイスレオン・サンチェスの引きで集団が分裂することに。エガン・ベルナルはしっかりとついていた。7人の危険な逃げだが、アスタナの攻撃だ。

エガン・ベルナルはジョナタン・カストロビエホに引かれている。他の総合グループのアシストは、ここで足を使わされている。常にベルナルは良い位置におり、遅れることはない。

これは王者の走りだ。

 

1級山岳ゾンコラン

2級山岳を下っていよいよ最後の1級山岳に。先頭はアスタナがアレクサンドル・ウラソフのために引く。

 

BORAのマッティオ・ファブロは一生懸命シューズカバーを取っている。これから頂上は天気悪いのに取る必要があるのかな。気温も3℃くらいまで下がるし~。

 

先頭は、まだエドアルド・アッフィニ(Jumbo-Visma)が引いている。凄い頑張りだ。これはトレックは助かるだろう。

今日こそ、バウケ・モレマはステージ優勝出来るかな。

 

残り19kmでタイム差は6分14秒。これだけあれば逃げ切れるのではないかな。先頭は9人に減っている。

 

バウケ・モレマのために引いていたジャコポ・モスカ(Trek-Segafredo)きれていく。

 

集団も残り15kmを切った。まだ大集団だ。

 

ヤン・トラトニク(Bahrein-Victorious)は、ダミアーノ・カルーゾを待つのだろうか?

それとも普通にステージを狙うのか?

 

ジョージ・ベネットは今日こそ優勝を狙いたいだろう。

 

ヤン・トラトニクがアタックだ。少し前に出る。ここから勾配がきつくなる。

 

ヤン・トラトニクを追って後ろもペースを上げ始める。後方も6人になっている。アンドレイ・ポノマール)Androniが追走にはいる。

  1. 33.  Andrii Ponomar(アンドレイ・ポノマール)Androni Giocattoli-Sidermec
  2. 115.  Lorenzo Fortunato(ロレンツォ・フォルトゥナート)EOLO-Kometa
  3. 151.  George Bennett(ジョージ・ベネット)Jumbo-Visma
  4. 174. Nelson Oliveira(ネルソン・オリヴェイラ)Movistar
  5. 216. MOLLEMA Bauke(バウケ・モレマ)Trek-Segafredo
  6. 223.  Alessandro Covi(アレッサンドロ・コーヴィ)UAE

 

集団はイネオス先頭。まずはジャンニ・モスコンが引く。

 

ジャンニ・モスコンがラスト7.2kmで引き終わる。

 

今度は、ジョナタン・ナルバエスが引く。

 

まだ、イネオスはアシストを3人残している。

 

先頭には、ロレンツォ・フォルトゥナート(Eolo)が追いつく。後方は37秒後ろだ。これは二人の勝負となるのか?

 

ベルナルの後ろに、ウラソフ、カルーゾと続く。普通逆でいいのではと思うけど。とにかくベルナルは攻撃してタイムを稼ぎたい。

 

後方の4人は残り3kmの20%勾配でどう動くのか?

  1. 151.  George Bennett(ジョージ・ベネット)Jumbo-Visma
  2. 174. Nelson Oliveira(ネルソン・オリヴェイラ)Movistar
  3. 216. MOLLEMA Bauke(バウケ・モレマ)Trek-Segafredo
  4. 223.  Alessandro Covi(アレッサンドロ・コーヴィ)UAE

 

ジョナタン・ナルバエスが引き終わって、ジョナタン・カストロビエホが引く。アシストがいなくなったらベルナルの発射だ。

 

追走集団から、アレッサンドロ・コーヴィがアタック!

 

先頭は、ロレンツォ・フォルトゥナート(EOLO-Kometa)がアタックだ。ヤン・トラトニクはついていけない。

 

ロレンツォ・フォルトゥナートは、1,000人の有料観客の中を進む。あと1.5kmだ。普通ならば10万人いるのだが、少しさびしい。

 

ロレンツォ・フォルトゥナートは、後ろにヤン・トラトニクの姿を見て最後のスパートをかける。

 

レムコ・エヴェネプールは最後尾で耐えていたが、遅れてしまう。

 

ラスト900mでサイモン・イェーツがアタック!

 

反応出来たのはエガン・ベルナルだけだ。ついに山岳でサイモン・イェーツが動き出した。

 

 

ベルナルはシッティングで引いて貰っている形だ。これは溜めているなあ~。

 

   

ロレンツォ・フォルトゥナートは、見事な逃げ切り勝利!。

ワイルドカードで初めて出場したEOLO-Kometaは大金星となった。

彼の勝利は2013年Trofeo Guido Dorigoまでさかのぼらないといけない。25歳で初出場のグランツールでしかも優勝してしまうとは本人も驚きの結果だろう。

アルベルト・コンタドールとイヴァン・バッソは大喜びのはず。

 

アルベルト・コンタドールはもう狂ってますね(笑)

コンタドールは、チームがステージに勝った場合、マドリッドからミラノまで1,600km以上の距離を走ることを約束している。チームの初勝利でもあるし、そろそろ走りださないと。

 

頑張ったヤン・トラトニクは26秒遅れの2位。クライマー体形に見えないけどクライマーだ。

 

ベルナルは、サイモン・イェーツを置き去りにして、前を走るジョージ・ベネットを抜いていく。

 

更にゴール前でバウケ・モレマもとらえてしまい、ステージ4位に食い込む。背中の問題は全くない。

 

 

総合2位で、このステージに望んだアレクサンドル・ウラソフはステージ16位と大きく遅れる。総合2位から4位に転落。

 

こちらはハイライト動画

 

リザルト

第14ステージ リザルト

Rnk Rider Team UCI Pnt Time
1  FORTUNATO Lorenzo EOLO-Kometa 100 80 5:17:22
2  TRATNIK Jan Bahrain – Victorious 40 50 0:26
3  COVI Alessandro UAE-Team Emirates 20 35 0:59
4  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 12 25 1:43
5  MOLLEMA Bauke Trek – Segafredo 4 18 1:47
6  YATES Simon Team BikeExchange   15 1:54
7  BENNETT George Team Jumbo-Visma   12 2:10
8  OLIVEIRA Nelson Movistar Team   10 2:18
9  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers   8 2:22
10  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious   6 ,,
11  CICCONE Giulio Trek – Segafredo   5 ,,
12  MARTIN Dan Israel Start-Up Nation   4 2:27
13  BUCHMANN Emanuel BORA – hansgrohe   3 2:29
14  CARTHY Hugh EF Education – Nippo   2 2:37
15  BARDET Romain Team DSM   1 2:45
16  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech     2:55
17  PEDRERO Antonio Movistar Team     3:07
18  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step     3:11
19  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step     3:13
20  SCHULTZ Nick Team BikeExchange     ,,

サイモン・イェーツはベルナルに11秒遅れでゴール。幸也は66位でゴール。

総合

Rnk Prev ▼▲ Rider Team UCI Time
1 1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 20 58:30:47
2 5 ▲3  YATES Simon Team BikeExchange   1:33
3 3  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious   1:51
4 2 ▼2  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech   1:57
5 4 ▼1  CARTHY Hugh EF Education – Nippo   2:11
6 6  BUCHMANN Emanuel BORA – hansgrohe   2:36
7 8 ▲1  CICCONE Giulio Trek – Segafredo   3:03
8 7 ▼1  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step   3:52
9 10 ▲1  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers   3:54
10 11 ▲1  BARDET Romain Team DSM   4:31

ついにサイモン・イェーツが山岳での強みをいかし、総合2位となる。ダミアーノ・カルーゾは、ヤン・トラトニクが前にいる中できっちりと総合3位をキープした。

ポイント賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  SAGAN Peter BORA – hansgrohe 135
2 2  NIZZOLO Giacomo Team Qhubeka ASSOS 126
3 3  CIMOLAI Davide Israel Start-Up Nation 113
4 4  GAVIRIA Fernando UAE-Team Emirates 110
5 5  VIVIANI Elia Cofidis, Solutions Crédits 86
6 6  AFFINI Edoardo Team Jumbo-Visma 50
7 7  MARENGO Umberto Bardiani-CSF-Faizanè 45
8 8  MOSCHETTI Matteo Trek – Segafredo 44
9 9  GAVAZZI Francesco EOLO-Kometa 42
10 11 ▲1  PASQUALON Andrea Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux 41

山岳賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  BOUCHARD Geoffrey AG2R Citroën Team 96
2 2  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 57
3 4 ▲1  MOLLEMA Bauke Trek – Segafredo 50
4    FORTUNATO Lorenzo EOLO-Kometa 40
5 39 ▲34  TRATNIK Jan Bahrain – Victorious 26
6 3 ▼3  DE BONDT Dries Alpecin-Fenix 24
7 5 ▼2  CICCONE Giulio Trek – Segafredo 20
8 6 ▼2  GAVAZZI Francesco EOLO-Kometa 17
9 33 ▲24  COVI Alessandro UAE-Team Emirates 17
10 7 ▼3  ALBANESE Vincenzo EOLO-Kometa 16

ヤングライダー賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Time
1 1  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 58:30:47
2 2  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech 1:57
3 3  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 3:52
4 5 ▲1  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers 3:54
5 4 ▼1  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma 5:37
6 6  VALTER Attila Groupama – FDJ 7:49
7 7  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step 8:32
8 9 ▲1  FORTUNATO Lorenzo EOLO-Kometa 28:33
9 13 ▲4  COVI Alessandro UAE-Team Emirates 44:14
10 12 ▲2  RUBIO Einer Augusto Movistar Team 46:52

 

 

 

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