ベルギー選手権タイムトライヤルが行われた。
昨年優勝はワウト・ファンアールト(Team Jumbo-Visma)。
今回の大会には残念ながらレムコは落車で骨盤骨折で出場出来ない。事故後、1週間たたない内に松葉杖で立っていたのにはビックリしたけど。
そうなると注目はアワーレコード保持者のヴィクトール・カンペナールツとの事実上の一騎打ちとなる。
世界屈指のライターが争う
ベルギーTT選手権を勝ち抜くのは容易ではない。レムコとイヴ・ランパールトがいないが、トップクラスのライダーは多い。
まずは、トーマス・デヘント (Lotto Soudal)がトップタイムをたたき出した。トーマス・デヘントも今回のTTにかける思いは熱かった。彼も世界選手権代表入りを狙っていたからだ。
だが、チームメイトのフレデリック・フリソンがデヘントのタイムを16秒上回る。残るライダーは、ヴィクトール・カンペナールツとワウト・ファンアールトのみ。
まずは、ヴィクトール・カンペナールツが出走。
今回のTTにかける思いは人一倍強かった。昨年の世界選手権で落車しなければ8位以内入賞で今年のベルギー代表は内定していたはずだったのだから。
ロックダウン中から、低酸素テントでトレーニングして今までにないほどの強さを身に着けていた。
だが、レース再開後のチェコツアーのチームタイムトライヤルで落車。背骨に2つの小さな亀裂骨折があることが判明した。
走れるがベストな状態とは言い難い。
カンペナールツは、フレデリック・フリソンのタイムを47秒も上回ってゴール。av49.263km/hで駆け抜けた。
そして最後の出走はワウト・ファンアールト。
Van Aert is 15 seconden sneller dan Campenaerts aan eerste tussenpunt pic.twitter.com/ILMhYrbZLZ
— Sporza 🚴 (@sporza_koers) August 20, 2020
コンサイデの41.6kmのテクニカルなコースを50分10秒でフニッシュ。ヴィクトール・カンペナールツの記録を30秒も上回って完全勝利を収めた。
これでワウト・ファンアールトはシーズン4勝目。さらに1年ベルギーチャンピオンジャージでタイムトライヤルを走る。
見事な4勝目
昨年のツール・ド・フランス第13ステージの落車では、股関節を掘り下げ、大腿上部と腰の皮膚、筋肉を引き裂いてしまった。
事故から考えるとここまで復活出来るとは正直思わなかったが、ゼロからの出発を見事にクリアーした。
復活というよりも、更に強くなっているのは誰の目にも明らかだ。ツールではプリモシュ・ログリッチのドメスティックな役割を受け持つが、スプリントでは勝利を狙ってくるだろう。
集団先頭を引く姿が何度も見られるはずだ。
一方負けたヴィクトール・カンペナールツはヨーロッパ選手権TTに向かう。有力出場選手が少ないのでベルギー選手権よりも楽だと言っている。3度目のタイトル獲得は間違いないだろう。
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