イタリアの老舗ブランド、Wilier Triestinaから、フラッグシップのエアロロードバイクFilante SLR ID2が発表された。
ワールドチームGroupama–FDJと共同開発されたこの最新モデルは、単なるマイナーチェンジではなく、ライダーを含めた全体的な空力効率を徹底的に見直し、スピードの新しい基準を打ち立てている。
Wilier Triestina Filante SLR ID2
Filante SLR ID2の最大の注目点は、その空力性能の大幅な向上だ。
- 驚異の数値: 既存モデルと比較して、空気抵抗を13.6%削減
- 実測効果: 時速40kmで走行した場合、14.15wの抵抗削減に相当。290wで70km走行した場合、1分45秒の短縮という、レースで大きな差を生むアドバンテージとなる
この空力改善は、フレームの全面的な再設計と、特注のコンポーネントによって達成されている。
詳しいデータは以下のホワイトペーパーで
Aerokit:ボトルまで空力パーツに
Wilier Filante SLR ID2 Gets a Facelift Resulting in 13.6% Improvement in Aerodynamics https://t.co/qjCSQsCsnw @WilierTriestina #WilierTriestina #WilierFilanteSLRID2 #FilanteSLRID2 #cycling #bike #roadbike pic.twitter.com/gFPMVH5oe2
— Capo Velo (@CapoVelo) October 24, 2025
- Eliteと共同開発した一体型ボトル&ケージシステム「Aerokit」を導入
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ボトルとケージがダウンチューブの空力スポイラーとして機能し、標準的なボトルを使用した場合と比較して、抵抗を3分の2以上削減
フレーム細部の進化
Wilier Filante SLR ID2: la nueva era de la aerodinámica italiana en competición. https://t.co/wxEHok2gBu
— TodoMountainBike (@TodoMTB) October 24, 2025
ライダーの脚の動きとフレームが相互に作用する際の空気抵抗を最小限に抑えるため、シートステーを2.5度内側に傾斜。
この設計が、後部の気流を安定させ、より長い時間フレームに沿わせる効果を生み出している。 WilierのTTバイク「Supersonica SLR」からフィードバックされたエアロフィンを搭載。
これはディスクブレーキキャリパー周りで発生する乱気流を効果的に整えるためのもので、見えない部分での抵抗削減に貢献している。
フレーム単体(未塗装Mサイズ)の重量は860gという軽量さを維持。Shimano Dura-Ace Di2仕様の完成車重量は7.1kg。
パワー伝達の中心となるボトムブラケット(BB)部の剛性は、旧モデルから7.5%向上。これにより、スプリントや加速時において、ライダーの踏み込みをロスなく推進力に変える強靭な構造となっている。
価格は、フレームセット(F-Bar ID2コックピット、Aerokit、コンピューターマウント含む)が€5,800(約100万円)。
完成車は、SRAM Force AXS仕様で€9,900(約175万円)。Campagnolo Super Record Wireless仕様で€13,100(約230万円)。




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