ジャスパー・フィリップセンはゴールに向かいながらスプリントでは勝てないだろうなと思っていたという。
それも、そのはずでツアー・オブ・ターキー第4ステージのゴール前大落車でチームメイト2人を失っている。
このクラッシュでAlpecin-Fenixが失ったライダーは
- アレクサンダー・クリガー
- サーシャ・モードロ
そして、禁止されているTTポジションで失格となった、アレクサンダー・リチャードソン。
ツアー・オブ・ターキー第6ステージをAlpecin-Fenixは4人で戦わなければならなかった。
更にゴール前5kmでも不運が襲っており、余分なパワーをジャスパー・フィリップセンは使っている。
これではスプリントで勝てると思えないだろう。
スプリントの位置取り
ジャスパー・フィリップセンはチームメイトが4人しかいないためにゴール前のトレインが組めない状態だった。
更に、ゴール手前5kmではチェーンがリアディレーラーに乗っていない状態で速度を維持するために余分なパワーを使わされている。
それでも、他チームのトレインを使ってゴール前には良い位置につけていた。
ゴール手前150mでは、
- ダウィデ・チモライ(Israel Start-Up Nation)
- アンドレ・グライペル(Israel Start-Up Nation)
- ANIOŁKOWSKI Stanisław(Bingoal Pauwels Sauces WB)
- マーク・カヴェンディシュ(Deceuninck – Quick Step)
- ジャスパー・フィリップセン(Alpecin-Fenix)
- クリストファー・ハルヴォルセン(Uno-X Pro Cycling Team)
の並びでダウィデ・チモライのリードアウトが離れてから、アンドレ・グライペルは真っすぐにスプリント開始。
ジャスパー・フィリップセンは左に大きくそれて、アンドレをまくりにかかる。この時に、アンドレ・グライペルが左側を締めていたら、まくることは出来ていない。
レース後のフィリップセンは
2位が3回あったのは本当に残念だったが、優勝は本当に近いと思っていた。しかし、これまでのスプリントではミスがなく、すべてがうまくいったので、とても満足している。
このステージでは、戦術を少し変えなければならなかった。
3人の選手を失ってしまったので、完全なリードアウト・トレインを組めず、他のチームを少し使わなければならなかったんだ。
最後の5kmではチェーンがリアディレイラーから外れてしまい、ホイールに乗らなかったので、スピードを維持するためにもっとワット数を上げなければならなかった。
スプリントでは絶対に勝てないと思っていた。
良いホイールについていくと、少しずつスプリントができるようになった。グライペルが右側を開いてくれたことがうれしかった。そうでなければ、不可能だっただろう。
結果論となるが、ゴールに向かってスプリントが出来るラインがないと勝つことは出来ない。一瞬の判断であり、勝つことは本当に難しい。
ジャスパー・フィリップセンは、次のステージで今回スプリントをアシストしてくれた総合2位のジェイ・ヴァインの4秒を奪い返したいと言っている。
ただ、ゴールのボーナスタイムしかないはずなので、逆転は難しいだろう。
最終ステージでは再び、マーク・カヴェンディシュ、アンドレ・グライペルとのスプリント競演がみられるはずだ。
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