脂肪を燃焼させ、バイクの効率を向上させる方法として、断食トレーニングの人気が高まっている。
しかし、断食トレーニングとは正確には何だろうか。
食べずに乗るということだろうけど、潜在的な利点とリスクは何だろう。ハンガーノックにならない?
断食トレーニングとは
断食トレーニングでは、主に、持久力を向上させるために、炭水化物ではなく脂肪を燃料として燃焼するように体を促すために、空腹時に乗ることが含まれている。
これは通常、前夜の夕食以来何も食べずに朝に乗ることを意味する。
何も食べていないので、ゾーン2付近(パワーメーターでトレーニングしている場合はFTPの56〜75%、または最大心拍数の69〜83%)で、常に低いワークロードを維持する必要がある。
プロライダーは今や断食トレーニングへの取り組み方を混同するのが好きだという。
一部のイネオスのライダーは、朝食にブラックコーヒーを飲み、乗車中は水のみを飲む。
他の人はライドの最初の1時間を断食する。それから終わりに向かって燃料を補給し始める。
また、乗車の前半に燃料を補給するために朝食をとるが、その後、絶食状態で乗車を終了するために給油を停止するライダーもいる。
そして、夕方に乗った後でも速いので、朝まで炭水化物を摂取しない人もいる。その方法は色々ある。
断食トレーニングは身体に何をする?
あなたの体のエネルギーシステムは、車のハイブリッドエンジンと比較することができる。
車はガソリンと電気を切り替えることができるが、人は、脂肪と炭水化物を切り替えることが可能となる。
エンデュランスライダーの目標は、両方の燃料源を効率的に使用できるようになることが必要だ。
断食トレーニングは、炭水化物だけでなく体脂肪の燃焼を改善するのに役立ってくれる。
主な適応の1つは、脂肪を燃料として使用する能力の増加となる。これは、スタミナを改善し、体組成を助けるのに役立ってくれる。
しかし、それはまた低強度で断食をしなければならない理由でもある、それは体が燃料のために炭水化物より多くの脂肪を使うときだ。高強度だと、炭水化物の燃焼が始まり、最終的には燃料が不足ししてしまう。
高強度では脂肪を十分に速く分解することができないので、低強度にとどまることだ。
別のメリットは、ミトコンドリア生合成として知られているもので、それは、より多くのミトコンドリア、または好気性細胞の作成を意味している。
絶食トレーニングのストレスは、脂肪を燃料として燃焼するのに役立つミトコンドリア細胞をより多く発達させることによって、体が適応するのを促してくれる。
アドレナリンは脂肪代謝を調節して、燃料としてより多くの脂肪を燃焼させるのを助けてくれる。
断食トレーニングのリスクは?
断食は、サイクリストとしてのトレーニングでできることを厳しく制限する。
ゾーン2での場合にのみ機能するため、高強度またはインターバルトレーニングセッションには使用できない。
実際、空腹時のトレーニングが多すぎると、レース中に炭水化物を燃焼する能力が低下する可能性がある。
酵素を “ビルダー “に見立ててみた場合。
脂肪を分解する酵素と炭水化物を分解する酵素がある。すべてのライドで断食で行うと、脂肪の壁を壊すビルダーが増えるが、同時に糖質の壁を壊すビルダーも減る。
そして、レース中に炭水化物を摂取すると、炭水化物の壁を壊すためのビルダーが足りないことに気づく。そうなると、効率が大幅に落ちてしまいう。
だからこそ、炭水化物を使ったトレーニングも定期的に行う必要がある。
空腹時のトレーニングは免疫力を低下させる可能性があるため、イネオスのライダーは、空腹時のトレーニングを極力避けている。
空腹時のトレーニングは一般的に考えられているほど多くはなく、ほとんどのトレーニングでは炭水化物が重要となる。これは覚えて置かないといけない。
断食トレーニングの注意点は?
断食トレーニングはよく研究された戦略であり、ブリティッシュサイクリングでさえ、中級レベルのライダーが脂肪を燃焼して体重を減らす方法としてそれを推奨している。
自転車で通勤している場合は、穏やかな朝のライドで試してみることも良いだろう。
サイクルトレーナーまたはスマートトレーナーでテストすることは、道路に出る前に、どのように身体が反応するかを確認するためのもう1つの安全な方法となる。
しかし、秘密はそれを控えめに行うことだ。
いくつかの断食セッションを含めることは、いくつかの欠点なしにいくつかの利点を得る良い方法となる。
重要なポイントは、これをあまり頻繁に行わないこと。強度を低く保つこと。カフェインは努力の知覚を減らすことができるので、乗る前にブラックコーヒーを飲むことも役立ってくれる。
断食の長さを制限することが重要だ。プロライダーの中にはもっと長いライドをする人もいるが、個人にとっては、朝に1〜2時間の断食トレーニングを行うのが理想的となる。しかし、それは週に最大2回だけ行う。
断食トレーニングのポイントは
- 低強度で行う
- 週に2回まで
試してみる価値はありそうだ。
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