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ロードバイクのディスクブレーキの未来について特許出願から見えること

機材情報
Photo credit: russteaches on Visualhunt
この記事は約4分で読めます。

ロードバイクの世界にディスクブレーキが登場してきたのは、UCIが使用許可を出した2015年頃から。

それ以来、ディスクブレーキの普及は止まらず、ついにINEOS Grenadiersもリムブレーキ使用からディスクブレーキに切り替えてしまった。

 

新しく発売されるロードバイクでは、ディスクモデルが一般化。ついにリムブレーキの新規モデル販売を止めたブランドもあるほど。

だが、ディスクブレーキは重く、落車によりディスクローターでケガをするライダーも多数。また、熱を持ちローターがゆがんでしまうということも報告されている。

これらの問題は特許をみると将来的には改善、もしくは解決が出来るように各ブランドは開発を続けていることがわかる。

 

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重量の改善

タデイ・ポガチャルは山岳では昨年までリムブレーキモデルを使用していた。それは少しでも軽いバイクで有利に走るためだ。

 

Image credit:米国特許より

 

この重量の問題に関してもシマノが特許を出している。上図の中央24と制動面32の間に形成されたチャンバー52の断面を見ると、中空となっている。

ディスクブレーキローターは、ブレーキングで高温になり、熱応力によってローターが歪む可能性もある。

ゆがみにより、きしみ音が出たり、キャリパーバッドをこすったりする可能性があるのだ。

だが、この特許では、中空部分に永代冷却材を注入して、遠心力によって制動面に循環させることで冷却することが出来る。

重量の削減と熱の問題を解決する方向で開発を進めている。

 

ローターでのケガ防止

落車により、ディスクブレーキのローターでケガをするライダーは後を絶たない。ディスクブレーキが使用される前から懸念されていた問題だ。

 

これについてもシマノは2020年8月に特許を出している。

Image credit:米国特許より

 

上に表示されているように、ローター40は、ライダーの指がローター40に接触するのを制限するために、ローターカバー50の中に囲まれている。

これにより、落車でローターによりケガをすることはなくなるだろう。だけど、重量増という問題が新たに出てくる。

それと、空気冷却の問題も解決する必要がありそうだ。まだ、どのブランドもカバー付きのディスクブレーキモデルは出していない。

もう、少し開発に時間がかかるのだろう。

 

油圧ホースの内部配線

Image credit:米国特許より

 

油圧ホースの配線についてはCampagnoloが特許出願している。ディスクキャリバー20に接続される油圧ホース用のコネクター30は、完全にフォーク内に配置されている。

これにより、油圧ホースは全く外部に出てこない。メンテナンスは大変になりそうだけど、空気抵抗、美学的には進化することは間違いない。

 

ディスクブレーキに関する特許数は、毎年増加しており各ブランド共に力を入れている。

ディスクブレーキについて、批判的なクリス・フルームも完全には納得していないけど、Factor Ostroのディスクブレーキバージョンを使用している。

フルームが完全に納得するには、上記のような熱問題、ローターのゆがみの問題などが改善された時だろう。

コメント

  1.   より:

    ディスクブレーキ乗ったことないのに、語るな

  2. 西山幸博 より:

    年齢的に60歳以上は雇ってくれる企業はほぼない。耳が遠いい、老眼、手元、動作が遅い。働かなければならない。諸事情を含めても辛い思いをしてまで老活する惨めな私は一体いつまで生かされるのか

  3. チタン製 より:

    【機械式でいいのでは??】

    MTBのレースだと油圧式が必須なのは100%間違いないと言えます。
    が、、、ロードレースなら油圧式でなく、機械式で十分じゃないか???って思います。たとえ世界最高峰のロードレースであっても。。。

    機械式ディスクブレーキでもリムブレーキより制動力が高いのは明らかだし、雨にも強い。
    そして何より構造が単純。
    また、油圧式よりもパッドとローターのクリアランスを大きくとれるから、よくある擦れ問題も関係なし。
    レース想定でも、機械式ならスルーアクスルである必要もないので、パンク時のホイール交換だって従来のリムブレーキ方式と同じように素早くできる。
    メリットしか無いと思う。

    なんだかロードバイク業界でディスクブレーキ≒油圧式みたいになってるのが全く理解できない。その前に機械式でいいでしょう、と。

    MTBで油圧ディスクが導入されてから、キャリパーのマウント方式の変化や、スルーアクスルの登場によりセッティングが容易になった件など、MTBライダーを悩ませた事柄を一気にすっとばして油圧に走るロードバイク業界。。

    各メーカーには機械式に本気で取り組む余地が十分にあると思うのだけど。

    油圧より軽量化できそうな感じもするし。

    • ちゃん より:

      チタン製さんのおっしゃる通りだと思います。プロの場合は、スポンサーの関係があるのでどうしてもメーカー推奨の物を乗るしかない。
      ただ、一般ユーザーまで勧めるのは確かにおかしいかも。メンテナンスも大変だし、どうなんでしょうか。
      これから、どのように進んでいくのかは、見守るしかないのかもしれませんね。作ってくれなきゃどうしようもないし。

  4. チタン製 より:

    この記事のトップの写真も機械式ですね(笑

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