レースの歴史としては13年のStrade Bianche。「白い道」と呼ばれるこのクラシックレースは、その名の通り未舗装の道がレースの3分の1を占めている。
未舗装ということは、雨が降れば道路は泥だらけとなり、ライダーは皆泥だらけで帰ってくることになる。「白い道」があっという間に「茶色い道」に変わるわけですね。
今回は、2017年のStrade Biancheでのバイクのレース前後の写真を紹介します。2017年はチームスカイのミハウ・クフィアトコフスキが最後は独走で優勝。
大雨こそ降らなかったのですが、バイクはやはり62キロもある未舗装道路を走って泥だらけです。
レース前のバイクは、すべてきれい 当たり前か
チームスカイは、ツールドフランスで使用されている通常のレースバイクであるF10を使用。
今シーズンは増えたディスク搭載のバイクは2年前にはなかったんですねえ~。
ディメンション・データのCervelo R5。これは通常のレースバイクですが、以前のモデルよりも広いクリアランスがあります。
グレッグ・ファンアーヴェルマートは2番手でフィニッシュ。彼が使用したBMC TeamMachine SLR 01があります。
2019年シーズンは、チームをCCCに変更してGiantバイクに乗っています。
彼の2016年リオデジャネリロオリンピックの金メダルを記念してダウンチューブのロゴはゴールド。
彼は古いDura-Aceを使用していますが、C40のホイールを装備。
Team Sunwebは、Dura-Ace Di2グループセットとC50カーボンチューブラーホイールを組み合わせたGiant TCR Advanced SLレースバイクを使用。
2017年のStrade Biancheではトム・デュムランは5位。彼の場合には引き離されてもペースでじわじわと詰めていく。トップとは1分26秒遅れ。
Lotto-Jumboは、BianchiのInfinito CVエンデュランスバイクではなく、最新のOltre XR4レースバイクを使用していました。
KatushaはAeroadとUltimateのレースバイクを組み合わせていました。 これがAeroadで、25mm幅のContinental Competitionタイヤを搭載したSRAM eTapとZipp 303ホイールです。
Aeroadではダイレクトマウントブレーキを使用していますが、SRAMではダイレクトマウントブレーキを使用していないため、チームはロゴを削除した状態でShimano Dura-Aceブレーキを使用しています。
フランスのチームAG2Rは2017年フォーカスからファクターバイクに切り替えました。これはShimano Dura-AceグループセットとMavic Cosmicホイールを装備したO2モデルです。
バーレーン – メリダはレースの前にメリダスカルタとリアクトの両方のバイクを見せていました。メリダスカルタは軽量のオールラウンドモデルで、リアクトはエアロバイクです。
ドイツのパワーメータースペシャリストが独自のクランクを製造したのは2017年が初めてです。
Trek-Segafredoチームは、MadoneとDomaneのSLRレースバイクで出場。
前者はDomaneのIsoSpeedを使用しているため、衝撃を吸収。
こちらはTrek Madone。Vittoriaタイヤを装着。これは25mmと推定されますが、サイドウォールには小さなブランド会社のロゴ以外のマーキングはありませんでした。
設備の詳細
クイックステップチームのバイクをUCIがタブレットを使用して、マシンドーピングされていないかフレームとホイールをスキャンしていました。
Trekチームはステムにルート詳細テープを大きくはっています。補給ゾーンも示してありますね。
Dimension-Dataのヨハン・ヴァンズィルのプロトタイプCervelo R5のステムです。
舗装されていないセクターがいつ登場するかを知ることは重要です。
「白い道」は場所によってでこぼこであり、チームスカイはボトルが落ちるのを防ぐためにボトルケージにグリップテープを追加するという予防措置を取りました。
FDJ Lapierreチームバイクは、SRM Dura-Aceパワーメータークランクセットを搭載。チェーンの脱落を防ぐKエッジチェーンガード装着。
ルート指示はこのFDJチームのステムに表示。Di2シフターボタンもあります。
Team Sunweb Giant TCRアドバンストSLでは、ハンドルバーの前面にDi2シフターユニットが配置されていました。
Dimension-Dataは、CeramicSpeedビックプーリーを使用しています。 歯数は17で、ドライブトレインの効率を向上させるとされています。チェーンはKMCのゴールド。
Bora-hansgroheは、幅26mmのSpecialized S-Works Turboタイヤを搭載したRoval CLX 50ホイールを選択。
こちらは、ピーターサガンのステム付近。チームはPROステムを使用しているがZippのステムを名前を消して使ってます。
レース後のバイク清掃
これはDOGUMAなのでチームスカイのメカニック。ジェットウォッシュで片付け作業は短時間で終わった。
このレースでは、ソフトテールリアサスペンション付きのK8-Sではなく、新しいPinarello Dogma F10が使用されました。
チームスカイは主にShimanoの現在のC35とC50ホイールを使用し、前後のリムハイトを変えてます。しかし、なんのホイールかわからないくらいドロドロ^^;
Strade Biancheの駐車場の手配は理想的ではありませんでした。スペースが限られていたので、多くのチームが汚れた自転車を車の上やバスの中に置いて、ホテルに戻って洗って次のレースに備えていました。
Cannondale-Drapacはチームの何人かがクラッシュに巻き込まれてバイクにダメージがあります。
Cervelo R5では、ホイールをはずしてトランスミッションを清掃。
ディレーラーが変な方向に向いてる。1レースで壊れたら高くつきますね~。
パンクした車輪をバイクと再会させようとして歩き回っている何人かの整備士^^;
Trek Domane SLRですが、未舗装の「白い道」で自転車が汚れてます。
マッドガードはレース仕様のTrek Domane SLRにもあります。
Trek Domane SLRには調節可能なIsoSpeedが付いているので、サドルの撓み量を調整できますが、このライダーは最も硬い設定を選びました。ショックが吸収出来ないと思うのですが何でなんでしょうか?
Vincenzo Nibaliは予備の自転車でチームバスに戻り、何故かCorimaの前輪をつけてました。
Bahrain-MeridaチームはFulcrumホイールを使用しているので、CorimaのスポンサーであるAstanaチームから予備を都合して貰ったんでしょうね。
2年前にはディスクブレーキが少ない。全天候型のディスクですが、泥が詰まるとどうなんでしょうか? まあ、マウンテンでは普通に使われているので大丈夫なんでしょうね。
パンクの取り換えも速くなってますが、これから機材の進化がどうかなっていくのか楽しみです。
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