2021年2月からイネオスに加わったトム・ピドコック。
ビドコックがシクロクロスレースで乗っているのは、新型のPinarello Crossista。
すでにトム・ビドコックは今シーズンも、このバイクで多くの勝利を上げている。少しずつわかってきたバイクについて見てみよう。
Pinarello Crossista
イネオスは、ピナレロのバイクに乗っているが、Pinarello Crossistaシクロクロスバイクについては、2018年からアップデートがされていない。
シクロクロスバイクの市場は比較的小さく、グラベルバイク市場が成長しているので、その重要性は更に低くなっている。新型が出ないのは仕方がないとも言える。
ピナレロが、ビドコックのためにCXレース専用バイクを開発したことは、CXファンにとって素晴らしいことだ。
カーボンフレームはディスクブレーキのみで、170cmで58kgの軽量ライダーであるピドコックは、140mmのローターサイズがフロントとリアに十分なパワーを与えてくれることを実感している。
イネオスのロードチームは、トレーニングキャンプから最新の12速シマノ・デュラエースR9200グループセットを使用している。
それに対して、ピドコックは11速R9100 Di2グループセットでやっていかなければならない。苦労しているのかな~。
その理由は簡単で、シクロクロスは泥と砂の組み合わせで過度の摩耗を引き起こすので、機材にとても過酷だ。そのため、実績のあるR9100を使うことになる。
ピドコックのセットアップは、シマノがスポンサードするシクロクロスライダーの中ではごく標準的なもので、46/39Tのダブルチェーンリングセットアップを使用。
これに11-30Tのカセットが組み合わされる。ピドコックの技術力とパワーがあれば、十分なギアリングだ。
トップチューブは見てのとおり、少し湾曲している。これは2018年モデルでは見られない形状だ。
ホイールはシマノC40カーボンチューブラー。
シクロクロスレースはロードレースよりはるかに多くの加速があり、平均速度は一般的にかなり低くなる。そのため、より浅いリムプロファイルが必要となり、C40はプロのCXサーキットで非常に人気のある選択となっている。
シクロクロスで最も重要なパーツであるタイヤは、Challengeの各モデルを用意している。
写真のGriffoデザインは中級者向けで、このSeta Extraモデルはシルクケーシングとラテックスインナーチューブを使用し、最もしなやかな乗り心地を実現している。
チューブレスが多くのアマチュアに選ばれるようになった一方で、プロはチューブラーの乗り心地を好んで使っている。
チューブレスタイヤのように空気が抜ける心配がなく、超低圧で走ったときの乗り心地がより予測しやすい。ただ、チューブラーでもバンクして空気が完全に抜けると一緒だけど。
シマノは、XTRモデルのペダルを提供。これは軽量なマウンテンバイクのデザインで、両面式で泥をよくクリアする。
フロントエンドでは、統合されたカーボンバー/ステムが、すべてのケーブルを内部に通して、非常にクリーンな外観を実現している。
アウトフロントマウントが装着されているが、レース中のバイク交換が多いので、ピドコックはガーミンのスマートウォッチでライドデータを記録している。
シートポストの上に乗っているサドルは、フィジークのアリオネ00、最軽量のカーボンモデルだ。
フロントフォークには、東京オリンピックマウンテンバイク金メダルのゴールドがあり、シートチューブには、英国国旗のデザインが描かれている。
このデザインは、もしトム・ピドコックが2022シクロクロス世界選手権を制覇したら、変わってくるでしょうね。まあ、マチューもワウトもいないから、決まりかなあ~。
そうなると、ピナレロも宣伝効果が高いので、新型のCrossistaの販売に繋がるかもしれないですね。
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