ピナレロの新型ドグマがついに発売。名前はDOGMA F12に変わりDOGMA Fとなった。
DOGMA F12よりも、より軽く、応答性がよく、よりエアロに進化させている。非対称の空力プロファイルは10年連続で維持されている。
最大の驚きはディスクブレーキだけでなく、リムブレーキバージョンも維持されていることだ。これはリムブレーキ派には嬉しい配慮となる。
イネオスのチームの為でもあるのかな。
Pinarello Dogma F
新しいピナレロ・DOGMA Fエアロロードバイクの形状は、トップが平らになり、シートステーがわずかに下がっただけで、以前のドグマとそれほど変わっていないように見える。
しかし興味深いことに、最新のDOGMA F12から7代目となるこのDOGMA Fにはナンバーが付けられていない。
これはピナレロによると、2000年から続く長い過去と、未来に続く「議論の余地のない」卓越性とのつながりを単純化するための措置だそうだ。
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photo Pinarello
これは、新しいバイクの多様性を表している。これまでのモデルがクライマーやスプリンターに特化していたのに対し、この新しいピナレロDOGMA F はバランスのとれたオールラウンドなステージレーサーであることを意味している。
変更点は
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photo Pinarello
ピナレロによると、新しいDOGMA F DISCフレームキットは、F12 DISCと比較して265gの軽量化を実現している。
具体的には、
- シートポスト(新しいtiヘッド)-35g
- ヘッドセット(-25g)
- Ondaフォーク(-58g)
- フロントスルーアクスル(-20g)
- Most Talon Ultraコックピット(-40g)
すべての箇所で軽量化している。フレーム自体は、ピナレロが長年目標としてきた850gの最適重量(53cm)を達成しており、ボトムブラケットで12%の剛性を確保している。
ディスクブレーキの完成車重量は、デュラエースDi2で6.8kg、SRAM Red AXSとDTカーボンホイールで6.9kgとなっている(いずれも53、ペダルなし)。
軽量バージョンだったF12 XLightよりも軽量となっているのだがら立派だ。
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Image credit: Pinarello
シートステイをわずかに落とし、シートチューブへの移行部をフラットにすることで、空力特性を向上させると共に、サドルでの振動を吸収し快適性を高めた。
UCIレギュレーションの改定により、ピナレロは新しいDOGMA Fのシートチューブとシートポストの幅を狭くし、ダウンチューブ部分をわずかに改良することで、さらに空気抵抗を減らすことに成功した。
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Image credit: Pinarello
曲線を描くOndaフォークは、リムブレーキとディスクブレーキの両方で新設計されており、風の抵抗を減らすために、エアロフォイルのボライドフォークレッグデザインを採用している。
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Image credit: Pinarello
フォークは58g軽量化され、ディスクモデルは再設計されたスルーアクスルのおかげで20g軽量化。
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Image credit: Pinarello
ワンピースののMostTalon Ultrafastハンドルバーとステムは再設計され、新しい構造と改良された素材で40g軽量化されている。
風洞実験の結果は?
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ディスク Image credit: Pinarello
ピナレロは、新型ディスクバイクが現行のF12ディスクに比べて4.8%のエアロ効果があるとしている。
これは再加工されたダウンチューブセクションに向けて空気を送る改良されたフォークレッグ形状によって達成された。
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Image credit: Pinarello
ボトルを隠すために、より沈んだダウンチューブは、シートチューブに取り付けられたボトルをシールドするのを助けるためにダウンチューブボトルの下でステップアップする。
ダウンチューブ下部にあるこの新しいステップにより、ボトムブラケット領域の剛性も12%増加している。
横風の影響も考慮されている。
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リムブレーキ Image credit: Pinarello
リムブレーキバージョンは、リムブレーキのF12よりも3.2%空気力学的に優れているため、より速くなっている。
これらは比較的マイナーなアップグレードだが、レースペースの時速50kmで2.6W、時速40kmで1.3Wの削減を実現している。
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Image credit: Pinarello
前世代と同様に、新しい2022 Dogmaは、Pinarello Dogma FDiscモデルとDogmaFリムブレーキモデルの両方として引き続き利用できるが、フレーム販売が2021年12月から。
カスタムMyWay注文は2022年1月から始まる。
どちらも、Shimano、SRAM、Campagnoloのトップスペックの電子ドライブトレインが装備される。機械式は用意されていないので、価格は高くなる。
11のストックサイズ、16のハンドルバー/コックピットサイズ、2つのシートポストオフセットで利用でき、あらゆるライダーにフィットする。
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Image credit: Pinarello
3つの標準的なペイントスキームが利用可能で、黒からグレーのフェードプルトニウムフラッシュ、黒から赤のフェード、すべて黒地に黒の3種類。
イネオスはツールではShimanoのコンポでリムブレーキバージョンのバイクに乗る予定。
ツール・ド・フランスの前にトレーニングライドで新しいドグマFに乗っているルーク・ロウが見られているが、標準のハンドルバーを使用している。
ルーク・ロウは通常、古いDogma F12にアルミのクラシックなベンドを使用しているので、ライダーによってオプションを提供してるのかもしれない。
価格はフレームセットがディスク、リム共に935,000円。あくまでフレームセットの価格ですよ。
完成車も一応書いておくと
- Dogma F Dura-Ace Di2 | MOST超高速40カーボンホイールセット 価格: £11,000(約170万円)
- Dogma F SRAM RED eTap | DTスイスARC50カーボンホイールセット 価格: £12,000(約185万円)
軽自動車より高い値段。とても手の出る値段ではなくなってますね。過去10回のツールのうち7回でドグマが優勝しているけど、更に勝利を追加できるだろうか。
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