シクロクロス界の強豪たちは皆、すでにロードから切り替えて走っている。
ワウト・ファンアールト、来シーズンからイネオスに加わるトム・ピドコックもそうだ。
だが、世界チャンピオンのマチュー・ファンデルプールは、まだシクロクロスのシーズンをスタートさせていない。
マチューは、12月12日にアントワープのX2O トロフェー第3戦でシクロに復帰する。かつては開幕戦でシーズンをスタートさせていたマチューは遅まきながらのカムバックとなる。
マチュー・ファンデルプールは以前ほどシクロクロスに興味がなくなったと語っている。そのため、シクロへの切り替えも遅いのかも。
やるべき目標
今、マチューは、ロードとマウンテンバイクに高い野望を持っており、シクロクロスを少し片側に置いている。
マチューはインタビューで、以前よりもこの種目への興味が薄れていることを認めた。
今はロードとマウンテンバイクが主な目的になっているので、以前ほどシクロクロスのシーズンには興味がないのだ。
ドリダーフス・ブルージュ~デ・パンネで落車して、ロードシーズンを終えたマチューは次のように語っている。
シクロクロスでは、自分で設定したすべての目標をすでに達成している。私の主な目標は現在、ロードとマウンテンバイクにあるため、以前ほどシクロクロスシーズンには興味がありません。
今年は合計2週間の休みを取った。その間は全くバイクに乗っていない。実際、この休憩はまだ怪我の回復途上だったので楽だった。
ゲーム機でよく遊んで、彼女と一緒にいくつかのシリーズを見ていた。実際には、健康状態が悪くてあまり外出できていないし、飲食店もどこも閉店したまま。
ドバイ旅行はギリギリの決断だった。行ってよかった。とても楽しい時間を過ごすことができた。
シクロクロスでは、出場すれば負けることのほうが少ない。現に35連勝を昨シーズンまで続けていたのだから。
世界チャンピオンも連続して獲得しているし、シクロクロスで達成する目標がないというのもわかる。
それに、マチューの所属するAlpecin-Fenixは、プロチームランキングで1位となっており、来シーズンは自動的に全てのワールドツアーレースに招待される。
初のグランドツアー出場もあるし、ロードレースで成績を上げて、次のシーズンもプロチームランキング1位を獲得しなければならない。
そして、マウンテンバイク。4年計画でオリンピックの金メダルを目指していたのに東京五輪は延期。
金メダルを狙うにも4年に1度しかない。まして、次の4年後はどうなっているかわからないので、次のオリンピックが勝負だ。
シクロクロスに興味がなくなるのもわかる気がする。特にロードからシクロの切り替えは割と簡単だが、それに比べるとマウンテンバイクへの切り替えは難しいとマチューも言っているので、時間をかける必要がある。
シクロよりも切り替えが難しく、メダルを狙うのが困難なので高い目標となる。人間難しい目標のほうが燃えるのも事実。
来年オリンピックが開催されるのかは微妙だが、ツールを終えてからオリンピックで活躍することを期待しておこう。
マチュー・ファンデルプールのシクロクロス暫定プログラム
- 12月12日:X2O トロフェー第3戦アントワープ
- 12月20日:ワールドカップ第2戦ナムル
- 12月23日:X2Oトロフェー第4戦ヘーレンタルス
- 12月30日:エシアス・クロス・ブレデン(Ethias Cross Bredene)
- 1月01日:X2O トロフィー第5戦バアル
- 1月09日:オランダ選手権ザルトボンメル
- 1月23日:X2O トロフィー第6戦ハムメ(ベルギー)
- 1月31日:世界選手権 オステンド
ワウト・ファンアールトとの最初の対決は12月23日。どちらが勝つのか注目しておきたい。
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