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ツール・ド・フランスのライダーが未発表のバイクやコンポーネントを使用するのは何故?

機材情報
Photo credit: Veronique Debord on VisualHunt.com
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ツール・ド・フランスの選手が未発表のバイクやコンポーネントを使用しているのは何故だろう?

ツール・ド・フランスのような大きなレースを観戦する楽しみのひとつは、プロが使用している最新のバイクや機材をチェックすること。

まだ発売されていない商品を目にすることもるけど、このルールはどうなっているのだろう。

また、なぜブランドは、まだ誰も買うことができない商品をライダーに使わせようとするのだろうか?

 

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ツールのライダーは未発表の製品を使う

数週間前にTeam DSMのバイクに新型と思われるシマノのトップレベルのデュラエースグループセットが見られた。

このツールで、アップデート版が見られるのではないかと多くの人が期待していたが、いまだに登場していない。

 

シマノの未発表ホイールはもちろん、EF Education-NippoやBahrain Victoriousの公式発表前のバイクに装着された新しいVision Metron 45と60 SL Discのエアロホイール、

 

そしてQhubeka NextHashのセルジオ・ヘナオが使用しているHuntの謎のホイールも発見されている。

 

さらに、Bahrain Victoriousのメンバーは、まだ発売されていないメリダ・スカルチュラ5に乗っており、Team Jumbo-Vismaのライダーは、アップデートされたサーベロR5(あるいはR6)に乗っている。

 

Movistar TeamやAlpecin-Fenixのライダーの一部は、CANYONの新しいハンドルバー/ステムを使っているし。

2021年のツール・ド・フランスで使用される未発表機材の例は他にもたくさんある。

 

UCIのルール

UCIでは、競技で使用するすべての自転車とコンポーネントが一般に入手可能であることを保証する厳格な規則がある。

UCI自転車競技規則の規則1.3.006には、”機器は、スポーツとしての自転車競技を実践している人が使用するために販売されるタイプのものでなければならない “とある

 

それは、なぜだろうか? その理由は
  1. UCIが自転車競技をできるだけ多くの人に親しみやすいものにしたいと考えていること。
  2. 「機械よりも人間が優先される」ことを保証したいと考えていること
  3. 最も多くの投資ができる人に有利になるような、規制のない技術の軍拡競争を望んでいないこと

などが挙げられる。

 

各ブランドは、技術的には入手可能だが事実上アクセスできない製品を作ることで規則を回避することはできない。納入可能でなければならず、「同水準の機器の市場価格を不当に超えてはならない」とされている。

ツール・ド・フランスで使用されているものは、遅かれ早かれ一般に公開されることは、ほぼ確実。

しかし、ブランドは一定の基準を満たせば、発売前のプロトタイプをチームライダーに提供することができる。

開発の後期段階にある機材の使用許可をUCIに申請することができるが、注意点として、その機材の商品化は、レースで初めて使用されてから12ヶ月以内に行われる必要がある。

ただ、レースで使う時にはほぼ完成品であり、ライダーはテストと宣伝を兼ねているようなものだ。

12か月という月日を待つ前に、商品は発表されることになる。ブランドは、UCIに対して、使用している材料や製造工程などの情報を提供しなければならない。

UCIは、設計図や図面、その他の情報の提供を求めることができ、承認手続き中に提供されたすべての情報は機密扱いとなることが保証されている。

チームのライダーは最先端のパーツを使うことが出来、それはテストされて問題がなければ12か月以内に一般にも販売される。

ブランドも新製品がツールで故障したり、破損したりしたら大問題となるので、自信をもっている製品しか提供しない。

まずは、ツール前のクリテリウム・デュ・ドーフィネなどで試され、ツールに実践投入される。まさに、最高級のパーツとバイクでライダーは走っていることになる。

ライダーが未発表の製品を使うのは、ブランドが最高の物で走って良い結果を出して欲しいと思っているからに他ならない。

 

 

 

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