ツール・ド・フランスは新しい技術をプロがテストする場でもある。
残念ながら、Shimanoの新型Dura-Aceについてはどのチームも使用していないみたい。宣伝の場としては最高の舞台だと思うのだけど、いつ発売になるのだろう。
現在確認されている。新しい機材などについて見てみよう。
Black Incの5本スボーク
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マイケル・ウッズが休息日に使用 photo cyclingtips.
こちらはIsrael Start-Up Nationのマイケル・ウッズがみせてくれたBlack INCの5本スボークのホイール。
フルカーボンホイールで、重量は1,290gと言われ、チューブ付きクリンチャー又はチューブレスで使用できるフック付きリムを備えている。
内部リム幅は20.7mmで外部リム幅は28mm。リムハイト30mm。
ただ、このホイールでUCIのロードレースは走れない。上り坂のタイムトライヤルや非UCIのレースでは利用可能だ。マイケル・ウッズが使っていたのはホイールのテストのためだったのかもしれない。
Team BikeExchangeがジロの新型ヘルメットを着用
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photo Zach Overholt
GiroはスボンサーチームであるTeam BikeExchangeでエアロロードヘルメットをテストしている。
Giroのfacebookで公開された写真では、新型と思われるヘルメットの画像が公開された。
MIPSSの技術も使ってあり、落下の際の衝撃をカバーしてくれる。安全性も考慮されていいるヘルメットに仕上がっているようだ。
これもシーズン後半には発表されるだろう。
未発表の軽量Scopeプロトタイプホイール
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photo ©kramon
Team DSMが雨の第9ステージで使っていたホイールにはブランド名のないホイールが使われていた。
Team DSMとScopeは開発パートナーシップを結んでいる。このことから、間もなく登場する未発表の軽量Scopeプロトタイプホイールになると思われる。
Team DSMは、通常のステージではShimanoのDura-Aceを使用している。TTではPROホイール使用だ。
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photo ©kramon
バルブにはナットがないので、チューブレスタイヤを使用していると思われる。リムハイトは30mm。これも間もなく発表されるはずだ。
Team Jumbo-VismaはVision Metronホイールを使用
🇫🇷 #TDF2021
WHAT. A. WIN.😱 pic.twitter.com/FiCLN4fEAT
— Team Jumbo-Visma cycling (@JumboVismaRoad) July 7, 2021
第11ステージのモン・ヴァントゥで優勝したワウト・ファンアールトのホイールを見るとロゴがない。チームは通常ShimanoのDura-Aceでレースしている。
開幕当初はブルーのフロントタイヤでSwapfietsとのパートナーシップの協調を示していた。
今回、ワウト・ファンアールトが使用していたブラックアウトされたホイールがVision Metronだとわかる映像がある。
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ハブにVisionと書かれている Image credit: Cyclingnews
ホイールは、Vision Metron45 SLディスクホイールで重量は1,270g。同等のShimano C40よりも130g軽い。
すでにこのホイールは、EF Education-NippoとBahrain Victoriousがツールで使用中だ。つまり、Team Jumbo-VismaはShimanoのホイールよりも軽く性能が良いと思っているから使っているのだろう。
Shimanoも早く新型ホイールを出さないとユーザーからそっぽを向かれてしまう。
Vision Metron 45 & 60 SL Disc
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photo Cory Benson
ツール・ド・フランスで発表されたVision Metron 45 & 60はリムがワイド化され重量を軽減されている。
上記のTeam Jumbo-Vismaがブラックアウトして使っているホイールだ。
以前のVisionMetron SL世代よりも最大20%広くリムが拡張され、より幅の広いタイヤで最適化された空気力学を実現。
これらの新しいディスクブレーキホイールは、以前よりもリムハイトが高く、11〜13%軽量であり、さらに新しい高速接続ハブを備えている。
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左が60・右が45 photo Vision
新しいホイールには、チューブラーとチューブレスのオプションを考慮した4つの新しいリムプロファイルが用意される。
最新の28mmレーシングタイヤで空気力学を改善するために最適化されている。21mmの内部フルカーボンフックチューブレスビードに基づく新しい幅の広いリム形状を備えている。
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45mm・60mmのチューブラーとチューブレスクリンチャーのリム形状 photo Vision
チューブラーもチューブレスも外観のリム形状は一緒。リムのフック部分が違うだけだ。
45mmのリムハイトの場合、21mmの内部リムは、最大31.1mmの外側に拡張されている。60mmのリムハイトの場合、21mmの内部リム幅はさらに広がり、最も広いポイントで33mmに拡張される。
それぞれ前ホイールよりも150gから230gと大幅に軽量化された。
- Metron 45 SL Disc tubulars 1270g
- Metron 45 SL Disc tubeless clinchers 1390g
- Metron 60 SL Disc tubulars 1350g
- Metron 60 SL Disc tubeless clinchers 1460g
価格等については不明だが、2021年の終わりにはユーザーに届けられるようだ。
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