スロベニア国内選手権男子エリートではプリモシュ・ログリッチがタデイ・ポガチャルを破って初の国内チャンピオンになったのは1週間前。
6月28日にはスロベニア国内選手権個人タイムトライヤルが行われた。プリモシュ・ログリッチは13時15分のラスト出走。前を走るライダーを追う形で走り出した。
今回も二人の対決になるかと思われたが結果はいかに~。
スロベニア国内選手権は登り
これまで8年間はスロベニアの首都リュブリャナの近くで、ほぼ平坦な地形でタイムトライヤルは行われてきた。
だが、今回の個人タイムトライヤルは山岳コース。まるで今年のツール・ド・フランスの最終個人タイムトライヤルを思わせるような感じだ。
レースは、有名なスロベニアの観光地、ブレッドとボーヒニの間のトリグラウ国立公園内にある長さ15.7 kmの高山高原であるポクルジュカで開催された。
松林と牧草地に覆われ、海抜700〜1400 mの標高にまたがっている。
レースのスタートはズゴルニエルゴニエで、フィニッシュは15.7 km先のポクルシュカ。獲得標高は721 mにもなる。
上の勾配図は、スロベニア自転車連盟にあったものだが実際のコースは最後に登っているようだ。
最初の7.9kmでかなり登るコース。このコース設定が今回の勝者の行方を左右した。
ワールドツアー参加者
バーレーン・マクラーレンはロードレースとは出場選手が変わっている。
- ヤン・トラトニク(Jan Tratnik)
- グレカ・ボーレ(Grega Bole)
- ドメン・ノバク(Domen Novak
上は、プリモッシュ・ログリッチ。下はタデイ・ポガチャルとヤン・ポランツの二人。彼らのアップに使用しているバイクに注目だ。
レースは雨の中でスタート
Wet day at the office ☔️🌧️ https://t.co/E1ToW7Gm8e
— Team Jumbo-Visma cycling (@JumboVismaRoad) June 28, 2020
プリモシュ・ログリッチは最初からタイムトライヤルバイクで出走。最初の勾配がきつくなる部分もTTバイクで登った。
Povzetek DP v vožnji na čas še v sliki. Pester dan tudi v tem pogledu
VIDEO: @LukaD @bozic_matic @Val202 pic.twitter.com/Re6grpn0M1— Igor Tominec (@IgorTominec) June 28, 2020
一方のタデイ・ポガチャルは、前半の平坦部分ではTTバイク。途中からロードバイクに乗り変えた。
前半が登坂の間違いです。後半の勾配が緩くなった部分でTTバイクに乗り変えている。
決定的証拠は、タデイ・ポガチャルのインスタに答えがありました。途中でTTバイクに乗り変えてますね。ロード乗りさん、ご指摘ありがとうございました<(_ _)>
この乗り換えたことにより、タデイ・ポガチャルは31分10秒で駆け抜けた。
これは、後からゴールしたプリモシュ・ログリッチのタイムを9秒上回っていた。これにより、タデイ・ポガチャルは、2年連続のスロベニア国内チャンピオンに輝いた!
バイク交換は、タイムを狙うライダーがよくすることで、昨年のジロ・デ・イタリアでもジュリオ・チッコーネがやっており、山岳ジャージをゲットしている。
今回の勝負はバイクを乗り換えるという選択をしたダディ・ボカチャルが勝利した。それにしてもタイムトライヤルで無類の強さを誇るプリモシュ・ログリッチを破ったことは大きい。
タデイ・ポガチャルの進化は留まること知らない。これなら、ツール・ド・フランスでもTTで不利になるということはないはずだ。
今後を占う上でも、この勝利は大きな意味を持ってきそうだ。
コメント
いつも楽しく拝見しております。
タデイ・ボカチャルは、前半の平坦部分ではTTバイク。途中からロードバイクに乗り変えた。とありますが、コースレイアウトやツイッターの動画を見てどう考えても、後半が平坦だし、ロードバイクからTTバイクに乗り換えていますね。
ロード乗りさん、ご指摘ありがとうございます!
ダディ・ボカチャルがTTバイクに乗り変えている写真がありました。
文章を訂正して、乗り換えの写真を掲載しました。
また、教えて下さいね(^^)/