フランスで行われたモン・ヴァントゥ・デニヴェレ・チャレンジのワンデイレース。Mont Ventoux Dénivelé Challenge(1.1)
今年で4回目の開催となる。文字通りモン・ヴァントゥに登るレースだ。
過去の優勝者
- 2021 ミゲルアンヘル・ロペス
- 2020 アレクサンドル・ウラソフ
- 2019 ヘスス・エラダ
今年最速で登るのは果たして?
ヴェゾン・ラ・ロメーヌ~モン・ヴァントゥ 153km

コースマップ phot denivelechallenges
コースは昨年とほぼ同じ。獲得標高4500m以上のコースで、ヴェゾン・ラ・ロメーヌからスタートする。
この歴史的な美しい町から、マドレーヌ峠の麓まで着実に登っていく。これはツール・ド・フランスでみられるマドレーヌ峠とは違い勾配は優しい。

コースプロフィール phot denivelechallenges
2回目のモン・ヴァントゥ登頂は、シャレーレイナールのスキー場を通過する登りとなる。
- 山岳ポイント マドレーヌ峠 1.7km・4.2%
- 山岳ポイント Coldela Gabelle 8.8km・5.3%
- 山岳ポイント Gorges de la Nesque 18.6km・2.3%
- 山岳ポイント モン・ヴァントゥ 24.5km・4.9%
- 山岳ポイント マドレーヌ峠 1.7km・4.2%
- 山岳ポイント モン・ヴァントゥ 18.55m・7.9%
注目のライダーは
- Cofidis ヘスス・エラダ、ギョーム・マルタン
- Movistar Team アレハンドロ・バルベルデ、イバン・ソーサ
- Trek – Segafredo ジョン・アベラストゥリ
- Astana Qazaqstan Team
- Groupama – FDJ マイケル・ストーラー
- AG2R Citroën Team リリアン・カルメージャヌ
- Israel – Premier Tech マイケル・ウッズ
- Team Arkéa Samsic 二コラ・エデ
- Uno-X Pro Cycling Team トビアスハラン・ヨハンネンセン
- TotalEnergies
- EF Education-EasyPost エスデバン・チャベス、ルーベン・ゲレイロ
5人の逃げ
逃げているのは5人。
- 32.アレクサンドル・リアブシェンコ Astana Qazaqstan Team
- 51.リリアン・カルメージャヌ AG2R Citroën Team
- 94. アラン・ジュソーム TotalEnergies
- 104.ビクター・コレツキー B&B Hotels – KTM
- 143.ロゼット ステファン St Michel – Auber93
山岳ポイント モン・ヴァントゥ 24.5km・4.9%
集団はUno-X Pro Cycling TeamとEF Education-EasyPost、Movistar Teamが引いている。残り73.3kmで3分41秒差。
今回AG2R Citroën Teamのエースナンバーをつけているリリアン・カルメージャヌは1回目のモン・ヴァントゥのトップ通過を狙っているのでは。
集団はステージ優勝を狙うマイケル・ウッズのいるIsrael – Premier Techが先頭を固めた。
先頭から一人きれた。
集団からGroupama – FDJのアッティラ・ヴァルテルがアタック!
どこまで集団を引き離せるか。
あららっ、アッティラ・ヴァルテルはすぐに集団に連れ戻された。
Cofidisは、初代王者のヘスス・エラダをギョーム・マルタンが引いている。ヘスス・エラダはちょっときつそうだけど。
マイケル・ウッズは、チームの期待に応えられるか。なお、 クリテリウム・デュ・ドーフィネをリタイヤしたクリス・フルームは直前でモン・ヴァントゥの出場を取りやめている。調子が戻らないようだ。
先頭は、トム・シンプソンの記念碑の前を通過。
トム・シンプソンは1965年の世界チャンピオンで、英国人として初めて1962ツール・ド・フランス第12ステージでマイヨ・ジョーヌを着用。
1967ツール・ド・フランス第8ステージで、ゴール手前2kmでフラフラとなり、ラスト500mで倒れてしまう。
すでにこの時には息絶えていた。彼を称えるために30年後に記念碑が立てられている。
先頭は、あと250mで頂上に。
Astana Qazaqstan Team のアレクサンドル・リアブシェンコがトップ通過。
続いて、集団も1分38秒で頂上通過。まだ、大集団だ。
1回目のモン・ヴァントゥを下り終わって、集団はMovistar Teamが引いている。タイム差は残り22.7kmで1分34秒に。
先頭はどこまで逃げれるだろうか。
最年長のアレハンドロ・バルベルデは、何位でゴール出来るだろう。
山岳ポイント モン・ヴァントゥ 18.55m・7.9%
集団先頭はEF Education-EasyPostのサイモン・カーが引き始める。
残り18.2kmでAstana Qazaqstan Team のアレクサンドル・リアブシェンコがアタック!
リリアン・カルメージャヌとビクター・コレツキーはついていけない。
先頭二人は53秒まで迫られる。
- 32.アレクサンドル・リアブシェンコ Astana Qazaqstan Team
- 94. アラン・ジュソーム TotalEnergies
逃げていた二人は、サイモン・カーの引きで捕まえられた。
アレクサンドル・リアブシェンコは、またもアタック!
TotalEnergiesのアラン・ジュソームをあっというまに引き離す。
初代王者のヘスス・エラダが切れてしまった。Cofidisはギョーム・マルタンでゴールを狙うことになる。
単独2位のアラン・ジュソームも集団に飲み込まれる。逃げているのはアレクサンドル・リアブシェンコだけとなった。
集団はEF Education-EasyPostが先頭固定で引いている。
残り13.3kmでタイム差50秒と変わらない。ベースを維持している。
EF Education-EasyPostのルーベン・ゲレイロが集団からアタック!
ルーベン・ゲレイロは、アレクサンドル・リアブシェンコに追いつき、そのままアタック!
なんと、コマーシャルが長すぎて展開がわからない。
いつの間にか3人になっている。ルーベン・ゲレイロに、マイケル・ストーラーとクリスティアン・ロドリゲスが追いつている。
- マイケル・ストーラー Groupama – FDJ
- クリスティアン・ロドリゲス TotalEnergies
- ルーベン・ゲレイロ EF Education-EasyPost
ここから、マイケル・ストーラーがアタックをかける。
こちらがメイン集団。すでに5人しかいない。
マイケル・ストーラーを捕まえて、EF Education-EasyPostのルーベン・ゲレイロがカウンターアタックで抜け出した。
マイケル・ストーラーにエスデバン・チャベスが追いつく。追走は2人に。
アレハンドロ・バルベルデも切れてしまう。
ルーベン・ゲレイロは、後続の2人に18秒のタイム差をつけている。後ろは、豆粒のように見える。
残り8.1kmでルーベン・ゲレイロは26秒もタイム差をつける。このまま最後までいけるのかな。
エスデバン・チャベスは、マイケル・ストーラーをチェックしておけば良いのでチーム的には有利だ。
追走の二人は、シャレーレイナールを通過。残り6kmだ。
残り5.5km。タイム差は39秒と開く。どうやら、優勝も見えてきたかな。
こうなると、EF Education-EasyPostのワンツーフニッシュが狙える。マイケル・ストーラーは、少しずつペースが落ちている。
単独4位は、TotalEnergiesのクリスティアン・ロドリゲス。後方からCofidisのギョーム・マルタンが迫っている。
4位グループが変わりそうだ。
ギョーム・マルタンは、TotalEnergiesのクリスティアン・ロドリゲスを抜いていく。
- ギョーム・マルタン Cofidis
- トビアスハラン・ヨハンネンセン Uno-X Pro Cycling Team
- カルロス・ベローナ Movistar Team
- クリスティアン・ロドリゲス TotalEnergies
残り2.7km。タイム差は2分開いており、4位グループが前に追いつくことはない。
エスデバン・チャベスはゴール前でアタックをかけるだろう。
もう、ルーベン・ゲレイロの優勝は間違いない。2位グループと4位グループのタイム差が17秒になっている。
残り1.6kmでエスデバン・チャベスがアタック!
マイケル・ストーラーは粘ったが、ついに腰を下ろす。
エスデバン・チャベスはグイグイとタイム差をつめてくるが、残り1kmでは追いつかない。
残り700m。かなりの勾配だ。
前方にゴールが見えてくる。
ルーベン・ゲレイロの見事な独走激だった。まさか、これほどの距離を単独で逃げ切るとは~。
2020ジロ・デ・イタリアの山岳王は強かった。 クリテリウム・デュ・ドーフィネでは、総合9位となっており、調子を上げていた。
ツール・ド・フランスにも出場するが、間違いなく良い山岳アシストとして活躍するはずだ。
EF Education-EasyPostは、2位にエスデバン・チャベスがはいるという完璧なレース展開だった。
リザルト
ルーベン・ゲレイロのコメント(公式サイトより)
このような勝利を収めることができて、とてもうれしい。みんながあんなに頑張ってくれたのに、私は攻めてしまった。この勝利にはみんなが関わっているんだ。
エスデバン・チャベスはすぐ後ろにいた。この勝利は特別なものだ。僕らには必要なことだったんだ。
Rnk | Rider | Team | UCI | Time |
---|---|---|---|---|
1 | GUERREIRO Ruben | EF Education-EasyPost | 125 | 4:32:35 |
2 | CHAVES Esteban | EF Education-EasyPost | 85 | 0:53 |
3 | STORER Michael | Groupama – FDJ | 70 | 1:28 |
4 | JOHANNESSEN Tobias Halland | Uno-X Pro Cycling Team | 60 | 2:00 |
5 | MARTIN Guillaume | Cofidis | 50 | 2:15 |
6 | RODRÍGUEZ Cristián | TotalEnergies | 40 | 2:28 |
7 | VERONA Carlos | Movistar Team | 35 | 2:30 |
8 | ZEITS Andrey | Astana Qazaqstan Team | 30 | 2:55 |
9 | ADRIÀ Roger | Equipo Kern Pharma | 25 | 3:08 |
10 | VALTER Attila | Groupama – FDJ | 20 | 3:14 |
11 | EDET Nicolas | Team Arkéa Samsic | 15 | 3:26 |
12 | MADOUAS Valentin | Groupama – FDJ | 10 | 4:36 |
13 | RIES Michel | Team Arkéa Samsic | 5 | 5:15 |
14 | NIV Guy | Israel – Premier Tech | 5 | 5:19 |
15 | SKJELMOSE JENSEN Mattias | Trek – Segafredo | 5 | 5:25 |
16 | CARR Simon | EF Education-EasyPost | 3 | 5:58 |
17 | HÄNNINEN Jaakko | AG2R Citroën Team | 3 | 6:24 |
18 | TOLHOEK Antwan | Trek – Segafredo | 3 | 6:26 |
19 | JEGAT Jordan | Team U Nantes Atlantique | 3 | 7:16 |
20 | NIEVE Mikel | Caja Rural – Seguros RGA | 3 | 7:24 |
21 | VALVERDE Alejandro | Movistar Team | 3 | 7:27 |
22 | SCHÖNBERGER Sebastian | B&B Hotels – KTM | 3 | 7:33 |
23 | KUDUS Merhawi | EF Education-EasyPost | 3 | 7:35 |
24 | HAGEN Carl Fredrik | Israel – Premier Tech | 3 | 7:40 |
25 | RICHARD Louis | Team U Nantes Atlantique | 3 | 7:51 |
26 | LE GAC Olivier | Groupama – FDJ | 8:52 | |
27 | DE BOD Stefan | Astana Qazaqstan Team | 9:13 | |
28 | OKAMIKA Ander | Burgos-BH | 9:34 | |
29 | HOLTER Ådne | Uno-X Pro Cycling Team | 9:41 | |
30 | AMEZQUETA Julen | Caja Rural – Seguros RGA | 9:45 |
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