リエージュ〜バストーニュ〜リエージュで優勝候補筆頭のタデイ・ポガチャルは、残り35kmで発射。レムコは後方に沈んでおり、またも直接対決とはならなかった。
だが、これはレムコのコンデションとレースに至る過程をみると仕方がないことだ。
ここでタデイ・ポガチャルが勝ったことで得られたパルマレスを記録しておこう。
歴代3位のモニュメント獲得数
📊 Ciclistas con más monumentos en la historia del ciclismo.
TADEJ POGACAR ya es uno de los 6 ciclistas con más monumentos en toda la historia del ciclismo. pic.twitter.com/TkYGsE6qH0
— Adrián Llopis (@adrianllopisc) April 27, 2025
マチュー・ファンデルプールと並んでいたモニュメント獲得数は9に増えた。もう、上には二人しかいない。
エディ・メルクスとロジェ・デ・フラーミンクだけとなった。
ロジェ・デ・フラーミンクは、パリ~ルーベを4度制覇。1975シクロクロス世界王者でもあり、エディ・メルクス、リック・ファンローイと共にモニュメント完全制覇者だ。
タデイ・ポガチャルが、ロジェ・デ・フラーミンクに並ぶには早くても来年。しかし、今年のイル・ロンバルディアを勝ち取ると来シーズン並ぶか、もしくは抜くかもしれない。
アルデンヌクラシックでトップ5に
📊 Ciclistas con más victorias en las clásicas de las Ardenas.
TADEJ POGACAR ya está en el Top-5 de esta estadística. pic.twitter.com/yBrSpTBU82
— Adrián Llopis (@adrianllopisc) April 27, 2025
アルデンヌクラシックの勝利数も歴代4位に。来シーズン以降、北のクラシックに続いて、アルデンヌクラシックにも出場するならば、更に上位に食い込んでいくのは間違いない。
現役ライダーではジュリアン・アラフリップがフレッシュ・ワロンヌを3勝しているが、これ以上の積み増しは年齢的にも難しくなってきている。
他の現役ライダーが、誰も挑戦できない記録でもある。
3年連続で2つ以上のモニュメント獲得
Tadej Pogacar didn’t even need to open his mouth or climb out of the saddle during his attack on La Redoute. 🚀🇸🇮 He makes it look so easy. The others didn’t try to chase him…#LBL25 pic.twitter.com/Y7EdD24phA
— Mihai Simion (@faustocoppi60) April 27, 2025
様子見だったという攻撃一発でリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを勝ち取ったタデイ・ポガチャル。
これで3年連続2つ以上のモニュメント獲得となった。
- 2023 ロンド・ファン・フラーンデレン、イル・ロンバルディア
- 2024 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、イル・ロンバルディア
- 2025 ロンド・ファン・フラーンデレン、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ
これに、イル・ロンバルディアが加わる可能性がある。
とくにイル・ロンバルディアでは4年連続でシーズンの最後を飾っており、今年取ると5回目の優勝でファウスト・コッピに並び歴代トップとなる。
ファウスト・コッピは、自転車史上二人にしか与えられていないカンピッニシモの称号を持っている。
長い自転車の歴史の中で「カンピオニッシモ」と呼ばれているのは、エディ・メルクスとファウスト・コッピだけだ。
チャンピオンの中のチャンピオンのこと イタリア語で Campionissimo
結局今年のモニュメントはマチュー・ファンデルプールとタデイ・ポガチャルが取りあうという形に。
- ミラノ~サンレモ 優勝 マチュー・ファンデルプール
- ロンド・ファン・フラーンデレン 優勝 タデイ・ポガチャル
- パリ~ルーベ 優勝 マチュー・ファンデルプール
- リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 優勝 タデイ・ポガチャル
- イル・ロンバルディア ?
そして、エディ・メルクスは、1969年と1975年にロンド・ファン・フラーンデレンとリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを制覇したが、同一年でタデイ・ポガチャルも制覇し史上二人目となった。
さらに、コメント欄でぺるげんさんから教わった、「イル・ロンバルディアで3位以内なら、メルクスですら達成できなかった同一年全モニュメント表彰台達成となりますが果たして…?」
これもやってしまうような~。
- ミラノ~サンレモ タデイ・ポガチャル3位
- ロンド・ファン・フラーンデレン 優勝 タデイ・ポガチャル
- パリ~ルーベ タデイ・ポガチャル 2位
- リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ 優勝 タデイ・ポガチャル
- イル・ロンバルディア ?
私たちは、間違いなく歴史に残る二人の偉大なライダーをリアルタイムで見ている。普通じゃあないんだから、普通じゃあない勝ち方をしても仕方のないことだ。
コメント
集団落車によくつかまる選手もいればポガチャル氏のように落車を避けつつ勝ち続ける選手もいます。本当に機材の高速化が落車の原因なのでしょうか。選手のセンスや能力が関係しているとしか思えませんね。