Cadexは、すでにTeam BikeExchange – Jaycoがツール・ド・フランスで使用していた独自のチューブレスタイヤを装備した新しいホイールシステム、Cadex Ultra 50を正式に発表。
Giant Bicyclesの傘下にあるCadexは、すでに36mm、42mm、65mmのディープホイールを用意していたが、Ultra 50はこれまでで最も軽く、最も速く、最もハイテクの製品であると説明している。
ワールドツアー以外では、Cadexはトライアスロン界でも最近話題になっている。
Cadexは、オリンピック金メダリスト、アイアンマン世界チャンピオンであるクリスティアン・ブルンメンフェルトのバイクスポンサーであり、その型破りな(トップチューブのない)Cadexのカスタムバイクは、アイアンマン世界選手権で多くの注目を集めていた。
Cadex Ultra 50
Cadexは、フレーム、ホイールセットを問わず、長年にわたりコンポジット製品の実験を行ってきた。
1980年代、当時アルミ合金フレームに大きく水をあけられていたカーボンバイクのフレームを量産する最初のブランドとして、Giantが参入したのがこのブランドの始まりとなっている。
Cadexはカーボンロードバイクとマウンテンバイクのフレームをリリースすることに成功したが、カーボンフレームの人気が高まるにつれ、カーボンバイクのアイデアはより大きなGiantブランドの製品に吸収され、Cadexの製品開発は冬眠状態にあった。
2019年、Cadexは自転車業界で最高の、最もエアロダイナミックな製品を作ることを目標に、正式に再スタート。
Ultra 50ホイールの発売により、Cadexは、Cadexが設計した製品を活用することでライダーがどれだけの利益を得ることができるかを示すために「費用を惜しまない」アプローチを取ったという。
横剛性対重量比が最大 41.4% 向上
競合他社との比較だが、重量に関しては圧倒的。
1,349g (フロント 595g/リア 754g) と非常に印象的で、Cadex は、より大きなホイールのおかげで、横方向の剛性と重量の比率が「競合他社のホイールと比較して最大 41.4%」改善されていると主張。
上記表の一番下の項目、Lateral Stiffness-to-weeght Differenceは、横方向と伝達剛性対重量比の違いを表している。
ただ、こういった表は、ブランドの優先データのみを表示することが多いので注意しないといけない。
カーボンスポークはエアロとなり、R3-Cハブも空気力学的に効率的であると言われ、最大30%パワー損失を抑えると言われるセラミックベアリングが標準装備されている。
Cadex は、同じタイヤを装着して 40km/でテストした場合、新しい 50 Ultra Disc は競合他社よりも速いと主張。
ブランドはまた、さまざまなタイヤを使用してテストを実行し、それらを人気のあるエアロバイクに装着して同様の結果を得たと述べている。
横風安定性に関するさらなるテストでは、Cadex ホイールが DT Swiss よりも優れており、Zipps と同等であり、超幅広の Rovals および Enves にわずかに遅れをとっていることが示された。
フロントに 21 本、リアに 24 本のスポークがあり、リアハブの内側には、9 度の係合角度を与える 40T ラチェット システムがある。
スポークはカーボンで、良く見るとマビックのキシリウムに使われているエアロスポークと良く似ている。
CADEX エアロ カーボン スポークは、横方向の屈曲を最小限に抑えて効率的な加速と登りを実現し、目的に合わせて設計されたエアロ形状を特徴としている。
自分的には、SAPIMのスポークが最高だと思うのだけど….。
Cadex Ultra 50 SPEC
- リムの高さ : 50mm
- リム外幅:30mm/リム内幅:22.4mm
- フロントハブ : CADEX R3-C エアロ ハブ、センターロック
- リアハブ : 低摩擦 CADEX R3-C40 エアロ ハブ、40T ラチェット ドライバー、センターロック
- アクスル間隔 : 12x100mm スルー (フロント)、12×142 スルー (リア)
- スポーク : スーパー エアロ カーボン スポーク (フロント & リア)
- レーシング : DBL、21H (フロント)、DBL、24H (リア)
- 推奨タイヤ幅 : 700 x 25c –700 x 32c
- 重量 : 1,382g
- 価格 : フロント : ¥165,000(税込) / リア : ¥220,000(税込)
Cadex Aero チューブレス タイヤ
リリースされる 2 番目の製品は、「スピードのために形作られている」という見出しの特徴を持つ新しいチューブレス タイヤ。
Cadexによると、新しいタイヤは、フックレスリムを念頭に置いて特別に設計された、薄いサイドウォールと厚い中央部を備えた、より高く、より楕円形のプロファイルを持っている。
まあ、概念図なのだろうけど、より抵抗が少なくなっていると考えて良いのだろう。
Cadex は空力テストを実施し、人気のある 25mm および 26mm の代替品と比較して、選択した主要なリムに装着した場合、タイヤが 40km/hで最大 5.22 ワット高速であると主張している。
損失を最小限に抑えるために、新しいタイヤはより低い転がり抵抗コンパウンドを使用。
以前の Cadex タイヤで見られた RR-S コンパウンドに代わる RR-A コンパウンドは、15% 効率が高いと言われている。
タイヤには、新しいマイクロファイル トレッドを備えた 170 TPI ケーシングがあり、Cadex によると、これらは 2022ツール・ド・フランスを含め、すでに最高レベルでテストされているという。
- サイズ:700x25c
- 最大圧力: 115 PSI / 7.9 BAR
- 最小圧力: 70 PSI / 4.8 BAR
- ケーシング: 170 TPI Supple Race Casing (SRC)
- コンパウンド:RR-A 低転がり抵抗コンパウンド
- パンク保護 : Race Shield
- 重量 : 267g
- 価格 : ¥12,100(税込)
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