翌日の山岳ステージを前に平坦ステージ。
スプリントを望まないパンチャーは逃げ切りを目指すはず。集団コントロールは、EF Education-EasyPostとなり、新鮮な感じとなるか。
それともスプリンターチームがコントロールするだろうか。
第11ステージ トゥールーズ~トゥールーズ 156.8 km

コースマップ photo letour.fr
獲得標高は1,750m。前半は完全に平坦だけど、後半は細かなアップダウンが連続する。ここまでに逃げが完成しているだろうか。

コースプロフィール photo letour.fr
- 4級山岳 カステルノー・デストレテフォン 1.4km・6.69%
- スプリントポイント ラズスティード=ボーヴォワール
- 4級山岳 モンギスカール峠 1.6km・5.3%
- 4級山岳 コロンサック峠 0.9km・6.7%
- 4級山岳 ヴィエイユ・トゥールーズ峠 1.3km・6.8%
- 3級山岳 ペッシュ・ダヴィッド峠 0.9km・12.4%
スタート

Tiz-cycling ストリーミング スクリーンショット以下同様
ベン・ヒーリーのリードは29秒。今日、タデイ・ポガチャルとヨナス・ヴィンゲゴーが最後の斜面で黙っていてくれたらマイヨジョーヌをキープできる。
Red Bull – BORA – hansgroheのプリモッシュ・ログリッチは、未だに静か。
レムコ・エヴェネプールは、今日は動かないはず。
スタート時の4賞ジャージ着用者は
- 総合 ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost
- ポイント賞 ジョナサン・ミラン Lidl – Trek
- 山岳賞 のレニー・マルティネス Bahrain Victorious
- 新人賞 レムコ・エヴェネプール Soudal – Quick Step
ニュートラルスタートで、Red Bull – BORA – hansgroheのダニー・ファンポッペルとLidl – Trekのクイン・シモンズが楽しそうに話し込んでいる。
タデイ・ポガチャルが遅れていた。
オフィシャルスタートからアタック!
3人がスモールギャップ。
- マウロ・シュミット Team Jayco AlUla
- ダヴィデ・バッレリーニ XDS Astana Team
- ヨナス・アブラハムセン Uno-X Mobility
Lidl – Trekのトムス・スクインシュが追走に。しかし、これは捕まる。
ジョナサン・ミランは、最初から凄く逃げたがっている。
Lidl – Trekのティボー・ネイスも狙っている。この動きで追走に出ていたBahrain Victoriousのロバート・スタナードが捕まる。
残り140.8km。3人のリードは46秒に。
2人が追走に。
- トーマス・ガチニャール TotalEnergies
- ネルソン・オリヴィラ Movistar Team
2人は大きな追走に吸収される。
4級山岳 カステルノー・デストレテフォン 1.4km・6.9%
4級山岳に。
ヨナス・アブラハムセンがトップ通過。
- ヨナス・アブラハムセン Uno-X Mobility 1ポイント
ワウト・ファンアールトが追走にチャレンジ。しかし、潰される。
Arkéa – B&B Hotelsのケヴィン・ヴォークリンが逃げようとしているけど、これは無理だろう。俺は下がると言っている。
ケヴィン・ヴォークリンが降りてくれたので、TotalEnergiesのアレクサンドル・デレトルは逃げ続ける。
残り117km。集団は落ち着くだろうか。
残り94.7km。集団少し割れている。
ワウト・ファンアールトはまたも攻撃。
2人が追走に。
- フレッド・ライト Bahrain Victorious
- マチュー・ブルゴドー TotalEnergies
2人が追いつき先頭は5人に。
残り73.6km。タイム差は追走と1分17秒差。
ワウト・ファンアールトの入った逃げはまたも潰されそう。集団は7秒差。
追走グループは合体しそうだ。
ワウト・ファンアールトはあきらめない。集団とは10秒程度しかない。
あら、後ろからリーダーのベン・ヒーリーがきている。そりゃそうだ。Arkéa – B&B Hotelsのケヴィン・ヴォークリンに逃げられたら大変だ。
ベン・ヒーリーが追いついて追走のタイム差はなくなる。
ここにはマチュー・ファンデルプール、アルノー・デリー、アクセル・ローランス、ベン・ヒーリーがいる。ただ、ベン・ヒーリーがいては逃げれないのでクイン・シモンズが攻撃。
クイン・シモンズがアタックが成功。凄いメンバーが抜け出す。
- マチュー・ファンデルプール Alpecin-Deceuninck
- ワウト・ファンアールト Team Visma | Lease a Bike
- クイン・シモンズ Lidl – Trek
- アルノー・デリー Lotto
- アクセル・ローランス INEOS Grenadiers
スプリントポイント ラズスティード=ボーヴォワール
先頭通過はヨナス・アブラハムセン。ダヴィデ・バッレリーニが2位。
追走は51秒差で通過。
集団トップはLidl – Trekのジョナサン・ミラン。4ポイント追加。
集団は2分32秒差。残り53kmなので、もう総合勢が前に追い付くことはないだろう。
アルノー・デリーは、追走に入ったけれど、短い登りでスピードについていけるのか。
先頭は追走と39秒差。追いつかれると勝利のチャンスは少なくなる。
4級山岳 モンギスカール峠 1.6km・5.3%
さあ、ここからアップダウンとなる。
追走はマチュー・ファンデルプールが先頭で通過。少し鼻が詰まっているとのこと。ただ、これがチームにとっても最後のチャンスのステージだ。
- フレッド・ライト Bahrain Victorious 1ポイント
集団最後尾は山岳賞ジャージのレニー・マルティネス、その前はポイント賞のジョナサン・ミラン。
ワウト・ファンアールトだけど、改めてみるとCerveloは凄いヘッドチューブ。
4級山岳 コロンサック峠 0.9km・6.7%
先頭は4級山岳に。
ここもフレッド・ライトが先頭で通過。
- フレッド・ライト Bahrain Victorious 1ポイント
残り31.3km。先頭は追走と24秒差。中々追いつかせない。
残り21.4km。10kmたってもタイム差は変わらず25秒。追いつくのか?
ワウト・ファンアールトは、先頭に追い付けば最後はマチュー・ファンデルプールとの戦いとなるかも。
4級山岳 ヴィエイユ・トゥールーズ峠 1.3km・6.8%
残り15.5km。タイム差は変わらない。
ここでクイン・シモンズが追走からアタック!
先頭からヨナス・アブラハムセンとマウロ・シュミットが抜け出した。
集団は最後の壁で勝負となりそう。
残り11.3km。先頭は逃げ切り態勢に入っている。タイム差は広がり始めた。
3級山岳 ペッシュ・ダヴィッド峠 0.9km・12.4%
最後の登りだ。
マチューとワウトは追いつかない。41秒まで広がった。
マチューが登りで仕掛ける。単独で追うつもりだ。
ヨナス・アブラハムセンがトップ通過。
- ヨナス・アブラハムセン Uno-X Mobility 1ポイント
集団はArkéa – B&B Hotelsのケヴィン・ヴォークリンが攻める。
ケヴィン・ヴォークリンは逃げれそうもない。
残り6.8km。マチューは26秒差。
ヨナス・ヴィンゲゴーが攻めると、当然レムコ・エヴェネプールとタデイ・ポガチャルが反応する。
集団は崩れない。
残り5.2km。マチューが猛追。16秒差に。
マチューは13秒差。
あっと、タデイ・ポガチャルが前走者のホイールにはすった。
左肩を打った様子。ポールは固いものではなくクッション性のもの。バイクが当たった。
チェーンが外れている。Shimanoのサポートが飛んできて治してくれた。
すぐに走り出したが。
ちょうどちぎれたグループがいた。
タデイ・ポガチャルは20秒ほど遅れている。
残り1.6km。牽制している暇はない。マチューがきている。
残り1.3kmで8秒。ちょっと届かない。
マウロ・シュミットが先頭でゴールに。
さあ、スプリント開始だ。
先頭するマウロ・シュミットをヨナス・アブラハムセンが追い込む。
2人がハンドルをなげた~!
ヨナス・アブラハムセンが吠えている。
あ~、勝ったのはヨナス・アブラハムセンだ~!
この差だ。ヨナス・アブラハムセンはプロ2勝目がツール・ド・フランスの大舞台となった。昨年もツールでは逃げまくって第1ステージから山岳賞を獲得。第11ステージまでキープしていた。
ヨナス・アブラハムセンは、バロワーズ・ベルギーツアー第1ステージで鎖骨骨折したけれどツールに間に合っている。これで勝利したのだから痛快だ。チームの悲願もかなった。
ゴール前で危ない場面が。この乱入騒ぎについては別記事で。
マチュー・ファンデルプールは、7秒届かなかった。
4位はLottoのアルノー・デリー。ワウト・ファンアールトは、5位。
タデイ・ポガチャルは、ゴール手前で集団に復帰。集団は待っていた。
タデイ・ポガチャルは、無事に集団ゴールしている。
タデイ・ポガチャルの落車の様子については別記事で。
リザルト
優勝したUno-X Mobilityのヨナス・アブラハムセン
ツールを走れないかもしれないと思ったので、病院で泣かざるを得なかった。でも翌日には、まだツールに出場できると願いながら、エアロバイクにまた乗っていた。
その後は、出場するためにできる限りのことをした。今ここにいて、ステージ優勝できたのは素晴らしいこと。
逃げ切ったマウロ・シュミットにとのスプリントでした。
今日は彼が本当に強かった。スプリントで彼を追い抜くのは本当に大変だったが、『ツール・ド・フランスのこのステージは絶対に勝たなければならない。絶対に勝たなければならない』と思った。そして、一歩前に出た。本当に素晴らしかった。
マチュー・ファンデルプールが追ってきてました。
彼は非常に強いライダーなので、一日中プッシュし続けなければならなかった。 夢が叶った。
これは長年にわたる数え切れないほどの逃げ切りへの挑戦へのご褒美でもある。もっとも、今回のツール・ド・フランスは序盤こそ楽な走りを見せてましたが。
みんなから『なぜポイント獲得のためにそんなに頻繁にアタックしないんだ?』と聞かれるんだ。でも、チームの目標はステージ優勝だ。
そのためには、少し賢くならないといけない。去年は山岳ジャージを着て走っていたんだけど、10日も走った後に少し疲れてしまって、ステージ優勝はできなかった。
それが私の夢だった。それが今実現したなんて、本当に素晴らしいよ。 チームにとっても素晴らしいことだ。私は2017年のチーム創設以来、チームの一員としてチームの成長を見てきた。
チームを本当に誇りに思う。彼らは事故の後も私がツールに出場できると信じてくれて、そして実際に出場することができた。
2位 Team Jayco AlUlaのマウロ・シュミット
3位 Alpecin-Deceuninckのマチュー・ファンデルプール
7位 Bahrain Victoriousのフレッド・ライト
第11ステージ リザルト
総合
ポイント賞
山岳賞
新人賞
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