2024 ノケレ・コールス　石畳の登りゴールを爆速で駆け抜けたライダーは?

ベルギーのセミクラシック、ダニリス・ノケレ・コールスDanilith Nokere Koerse(1.Pro)

Danilithは、スポンサーの建築会社の名前。1944年に初開催された伝統的なレース。2013年は大雪でキャンセル。2020年はコロナで中止。

フランターズのパリ～ルーベを目指しており、コースには25kmの石畳のコースが盛り込まれている。

 

過去の優勝者は

 

ダインゼ～ノケレ　　188.1km

 

昨年より5kmほどコースは短縮。スタートは、ダインゼで変わっていない。

ライダーは、ガーフェレ、ズワールム、オーデナール、ウォルテゲムペテゲム、アンゼゲムなどの有名なサイクリング村に沿って94km後にフニッシュラインに到達。

ここから4周回のローカルラップに入る。

 

 

ノケレ・コールスの特徴は石畳。31.1kmのローカルラップ3周の中には、短いセクターが5か所もある。フニッシュは石畳で登っているので、足の残ったライダーだけが駆け上がることが出来る。

 

1. Lange Munte
2. カッテンベルク 　0.7 km・6.6%
3. Holleweg
4. Jagerij
5. Varent 　0.8km・7.1%
6. Varentstraat
7. Tiegemberg 　1.3km・3.7%
8. ペテゲンベルグ　0.5km・6％　最大11％
9. Fabriekstraat 　0.5 km・4.9%
10. Nokereberg 　0.4 km・3%　最大7％　ここから周回
11. Herlegemstraat
12. Lange Ast 　0.5km・3.5%　最大7.2％
13. Driesstraat
14. Doorn
15. Ledepontweg
16. Huisepontweg
17. Nokereberg 　0.4 km・3%　最大7％　ここから周回
18. Herlegemstraat
19. Lange Ast 　0.5km・3.5%　最大7.2％
20. Driesstraat
21. Doorn
22. Ledepontweg
23. Huisepontweg
24. Nokereberg 　0.4 km・3%
25. Herlegemstraat
26. Lange Ast 　0.5km・3.5%　最大7.2％
27. Driesstraat
28. Doorn
29. Ledepontweg
30. Huisepontweg
31. Nokereberg 　0.4 km・3%

 

注目のライダーは

• Soudal Quick-Step　ティム・メルリエ、ルーク・ランペルティ
• Alpecin – Deceuninck　ジャスパー・フィリップセン
• Intermarché – Wanty　ヘルベン・タイッセン
• Arkéa – B&B Hotels　イエンセ・ビエルマンス、ダニエル・マクレイ、デビット・デッカー
• Cofidis　ミラン・フレティン
• INEOS Grenadiers　エリア・ヴィヴィアーニ、イーサン・ヘイター
• Groupama – FDJ　シュテファン・キュング
• Lidl – Trek　シモーネ・コンソンニ
• Team dsm-firmenich PostNL　ファビオ・ヤコブセン
• UAE Team Emirates　ティム・ウェレンス、アルバロホセ・ホッジ、フィリッポ・バロンチーニ
• Lotto Dstny　ミラン・メンテン、ドリース・デポンド、アレック・セガート
• Israel – Premier Tech　パスカル・アッカーマン
• Q36.5 Pro Cycling Team　マッティオ・モスケッティ
• Uno-X Mobility　ラスムス・ティレル
  
• Tudor Pro Cycling Team　アーヴィッド・デクレイン

 

スタート前

Alpecin-Deceuninckのジャスパー・フィリップセンのコメント

日曜日に向けての準備をするには良いレースだ。ここの石畳でのスプリントは決して良い気分ではなかった。石畳のセクションが通常より1、2個多くなり、フィニッシュでは風が逆さまに吹いている。攻撃的なレースを期待している。レースの準備はできている。

 

Team dsm-firmenich PostNLのファビオ・ヤコブセンは、2018年の優勝者。まだ、移籍して勝利がない。

 

Groupama – FDJのシュテファン・キュングが勝つには逃げるしかない。

 

ニュートラルスタート。

 

最初は二人が逃げていた。

1. イェントル・ヴァンドヴェルデ　Team Flanders – Baloise
2. アブラム・ストックマン　TDT – Unibet Cycling Team

イェントル・ヴァンドヴェルデは、2023 ZLMツアー第1ステージでTDT – Unibet Cycling Teamに在籍していて勝利している。つまり逃げている二人は元チームメイト同士だ。

 

さらに4人が合流。

1. ビクトル・ヴェルクイー　Team Flanders – Baloise
2. シャビエル・イササ　Euskaltel – Euskadi
3. Alex Vandenbulcke(Tarteletto – Isorex)
4. アーロン・ヴァン・デル・ベーケン　Bingoal WB

 

Nokereberg 　0.4 km・3%　残り3周

先頭はゴールラインに。

1. アーロン・ヴァン・デル・ベーケン  Bingoal WB　5ポイント
2. アブラム・ストックマン　TDT – Unibet Cycling Team　3ポイント
3. イェントル・ヴァンドヴェルデ　Team Flanders – Baloise　1ポイント

 

集団も通過。

 

Uno-X Mobilityのラスムス・ティレルがパンク。

 

Bingoal WBに移籍したイェンス・レインダースがパンク。

 

残り77.9km。タイム差は、2分41秒。

 

Soudal – Quick Stepのティム・メルリエは集団復帰中。

 

Team Arkéa Samsicのイエンセ・ビエルマンスが落車している。

 

Alpecin-Deceuninckのジャスパー・フィリップセンがバイク交換。

 

石畳で、UAE Team Emiratesが集団を引き延ばす。

 

残り63.6km。29秒と集団が迫ってくる。

 

Nokereberg 　0.4 km・3%　残り2周

ポイント獲得順位は

1. アブラム・ストックマン　TDT – Unibet Cycling Team　5ポイント
2. アーロン・ヴァン・デル・ベーケン  Bingoal WB　3ポイント
3. イェントル・ヴァンドヴェルデ　Team Flanders – Baloise　1ポイント

 

ゴールラインから、TDT – Unibet Cycling Teamのアブラム・ストックマンが単独で逃げだす。

 

集団はまとまっている。

 

残り47km。追走に集団が迫る。

 

追走は集団に捕まった。残るは一人だ。

 

残り41km。TDT – Unibet Cycling Teamのアブラム・ストックマンが11秒差で逃げ続けている。

 

Doorn

残り38.6kmで12秒差。泳がされている。

 

TDT – Unibet Cycling Teamのアブラム・ストックマンが残り36.5kmで捕まった。

 

Huisepontweg

集団は落ち着かない。

 

残り32.2km。もう、スプリンターチームが逃げを許さないだろう。

 

Nokereberg 　0.4 km・3%　残り1周

残り1周に。

 

Lidl – Trekのダン・フールなど3人が逃げだけどすぐに捕まる。

 

Herlegemstraat

これは集団のままゴールまで進むのか。それとも絞られるのか。

 

単発のアタックはかかるけれど、逃げられない。

 

カーブで INEOS Grenadiersのキム・ハイドックが滑ってしまった。

 

後ろを走っていたLidl – Trekのダン・フールもそのまま直進して道路下の側溝に落ちてしまう。

 

ダン・フールは、かなりひどく打ち付けた。

 

ダン・フールはかなり痛そう。

 

 

キム・ハイドックは放心状態だ。

 

 

おっと、ギリギリでおじいちゃんが集団の前を横切った。序盤は馬が横切ったそうだけど本当に危ない。

 

Lange Ast 　0.5km・3.5%　最大7.2％

前で攻撃が始まる。

 

Alpecin-Deceuninckのジャスパー・フィリップセンが攻撃だ。

 

UAE Team Emiratesのティム・ウェレンスとジャスパー・フィリップセンが話している。

 

Groupama – FDJのシュテファン・キュングも加わるけど、集団に捕まる。

 

残り8.1km。集団がまとまった。

 

集団で落車。

• BERASATEGI Xabier (Euskaltel – Euskadi)
•  オット・フェルハード (Lidl – Trek)
•  ERIKSSON Jacob (Tudor Pro Cycling Team)

 

道路の外に出ていたのは、Lidl – Trekのオット・フェルハードだ。

 

Doorn

石畳でペースが上がる。

 

今度は INEOS Grenadiersのイーサン・ヘイターがアタック。

 

また、少し抜けだす。

 

残り5.7km。ジャスパー・フィリップセンも前にくる。

 

また、落車だ。

• マッティオ・モスケッティ (Q36.5 Pro Cycling Team)
•  VERMOOTE Jelle (Bingoal WB)

 

Driesstraat

ティム・ウェレンスがペースを上げる。

 

ティム・ウェレンスがアタックだ。

 

残り2.7km。ほとんどリードがない。

 

残り1.9km。ティム・ウェレンスが捕まる。

 

Alpecin-Deceuninckが先頭。

 

集団後方で落車。

•  ジョナス・リカールト (Alpecin – Deceuninck)
•  ボーイ・ファンポッペル (Intermarché – Wanty)
•  マディス・ミケルス (Intermarché – Wanty)
•  ヘルベン・タイッセン (Intermarché – Wanty)

 

先頭は少人数となってゴールに向かう。

 

先頭には、ジャスパー・フィリップセンの姿もある。

 

最後のきつい部分にさしかかる。

 

あら～、なんと、残り300mからSoudal – Quick Stepのティム・メルリエが発射だ!

 

ジャスパー・フィリップセンが追うが、凄い差がついている。

 

ティム・メルリエが最後のコーナーは最速で抜けてくる。

 

後ろからジャスパー・フィリップセンが迫る。

 

しかし、かなり距離がある。

 

ティム・メルリエは後ろを確認。

 

ティム・メルリエは、ゴールのかなり手前で勝利を確信。

 

ゴール前から手をあげる余裕の勝利に。

 

凄い。石畳の登りを300mの超ロングスプリントで制してしまった。

 

まだ、皆がもがいているのにバンザイなのだから凄い余裕。

 

ティム・メルリエは、どうだと胸をたたく。なんと、このノケレ・コールスでは、3連覇となった。そして、はやくも今シーズンの6勝目だ。

 

 

2位には、Team dsm-firmenich PostNLのファビオ・ヤコブセン、3位にAlpecin-Deceuninckのジャスパー・フィリップセンが入っている。

 

リザルト

ティム・メルリエのコメント

終盤は組織的なプレーが少なかった。予想通り、アタックを試みる選手が多かった。でも最終的には、あれだけの集団でまだスプリントしていたことに驚いた。チームの良い働きでポジションを取り戻すことができた。

でも、パスカル・アッカーマンが自分の列車に飛び込むような操作をしたんだ。その後、僕の先頭を走っていたジョナス・リカールトが転倒した。激しいクラッシュだった。

とにかく一瞬の出来事だった。チェーンも外れていたので、ちょっとしたパニックだった。幸運にもチェーンが戻ったので、スリップストリームでスプリントを始めることができた。

ベルト・ファンレルベルフが左に行ったのでギャップが空いた。僕はそこに飛び込んで、すぐに大きくリードした。家の近くで3連勝できてうれしいよ。

 

2位のファビオ・ヤコブセンのコメント

私がメリエよりも幸せだと？ティムはあの転倒を目の当たりにしていたから、私よりも沈んでいたんだ。スプリントでは、私自身はジャスパーの後ろにいて、スプリントを始めるには早すぎると思っていた。でも、その瞬間にティムが行ってしまった。2位争いのスプリントだということがすぐにわかったんだ。

僕には早すぎた。今にして思えば、そのまま行くべきだったのかもしれない。でも、ティムは調子が良くて、明らかにそれを引っ張っている。

僕自身はシーズン序盤に少し出遅れたけど、今は追いついていると感じている。長期的なプロジェクトだから、きっとうまくいくよ。今はブルージュ～デ・パンネ、ツアー・オブ・ターキー、そしてジロを楽しみにしている。

 

 

3位のジャスパー・フィリップセンのコメント

スプリントは計画通りにはいかなかった。最後の1キロはスピードに乗ったが、またすぐに失速してしまった。ティム・メルリエはそのスピードを維持することができたので、私はまた引き上げるしかなかった。そのとき、すでにスピードは失われていた。私の勢いは完全になくなってしまった。

石畳でのスプリントは苦手なんだ。石畳では自分のスピードを発揮できない。だから、ここに戻ってくるなら、アプローチを変えなければならない。今日はレースに参加できたのが良かった。だからミラノ～サンレモにはいいフィーリングで臨める。これは自信になる。