ロードバイクの情報を発信しています!

2021ツール・ド・フランス第5ステージ 個人タイムトライヤルは奇跡の結果に~

海外情報
Photo credit: Maria Eklind on VisualHunt
この記事は約15分で読めます。

第1ステージから実にヘビーな戦いが行われている今年のツール・ド・フランス。

今回のツールには、2017年以来2つの個人タイムトラヤルが組み込まれている。第5ステージの距離は27.2kmで、これほど長い個人タイムトライヤルは13年振りとなる。

これだけの距離があると、総合勢のタイム差は2分は簡単についてしまう。このステージで大きく総合順位が変わるのは間違いないだろう。

 

スポンサーリンク

第5ステージ シャンジェ〜ラヴァル 27.2km

コースマップ photo letour

 

シェンジャの町は人口6,000人ほどの田舎の町。自然遺産とマイエンヌ川沿いのロケーションが有名。

スタートして時計周りに回るコースには、直角コーナーがあり、ゴール手前は少しテクニカルになっている。

 

第5ステージ photo letour

 

コースは平坦のように見えて最初から登っている。1kmで5.2%。登り切ってもなだらかに下っているので、休みどころのないコース。

ゴール前も少し登っているので、ライダーは最後まで苦しめられることになる。

中間計測ポイントはスタートから8.8kmと17.2kmの2箇所。

 

第5ステージスタートでの4賞

  • 総合 マチュー・ファンデルプール(Alpecin-Fenix)
  • ポイント賞   マーク・カヴェンディシュ(Deceuninck-Quick-Step)
  • 山岳賞 イーデ・シュリング(BORA-hansgrohe)
  • 新人賞 タデイ・ポガチャル(UAE Team Emirates)

ポイント賞だけが、ジュリアン・アラフィリップからマーク・カヴェンディシュに変わっている。

 

トニー・マルティン

tIZ-cycling ストリーミング スクリーンショット 以下同様

4度の世界選手権TT王者のトニー・マルティン。まずは、トニー・マルティンの記録が参考となるだろう。

第1ステージの傷が癒えていれば良いのですけどね。

 

トニー・マルティンは、マルコ・ハーラーのタイムを10秒更新して暫定1位に。35分33秒。av45.9km/h。このタイムを目標に皆が抜いていくことになる。

 

クリス・フルーム

クリス・フルームも第1ステージの2回目の落車で腰を打撲している。第2計測では暫定4位で通過。AV45.0Km/h。

クリス・フルームは暫定4位のタイムでゴール。36分20秒。

 

セップ・クス

セップ・クスはやはりTTを強化している。トニー・マルティンを抜いて暫定トップに。33分57秒。av48.054km/h。

現在、Team Jumbo-Vismaで上位3位までを独占。2位はマイク・テウニッセン。

 

ミッケル・ビョーグ

ミッケル・ビョーグも第1ステージでパンツをビリビリに破いていた。まずは、グリーンジャージのマーク・カヴェンディシュを軽く抜いていく。

世界選手権U23を3連覇した実力は本物で、第1計測を11分9秒の暫定1位で通過。第2計測も20分45秒の1位で通過。

 

ミッケル・ビョーグは52秒もタイムを更新。33分1秒。av49.43km/hで暫定トップ。これは当分抜けないではないかな。

 

シュテファン・ビッセガー

世界最高峰のTTスペシャリストとなったシュテファン・ビッセガーが登場。

 

シュテファン・ビッセガーは雨のためにカーブで落車しそうになる。これは後半に走るライダーはタイムロスが大きいだろう。

第1計測は、暫定5位。11分18秒。av46.697km/h。第2計測では暫定2位。21分5秒。av48.946km/h。

かなりの雨だが、シュテファン・ビッセガーはサングラスをしておらず、これは不利だ。

 

シュテファン・ビッセガーは、雨でカーブは慎重に曲がっておりタイムロスが大きかった。暫定2位。33分22秒。av48.911km/h。

 

ブランドン・マクナリティ

期待されていたUAEの若手、ブランドン・マクナリティは雨のカーブで落車してしまい大きくタイムロス。両ひざから流血して走っている。雨の中走るライダーは不利だ。

チームメイトのミッケル・ビョーグがいいタイム出したから、そりゃあ、自分も出すぜと思ってしまうのは仕方ないですね。

総合勢は落車しないように、カーブをセーブして走らないといけない。

 

マグナス・コルトニールセン

EF Education-Nippoのマグナス・コルトニールセンが暫定2位の走りを見せる。33分7秒。av49.275km/h。

結構、雨の影響は大きい。走っている時の状況でかなりタイムが変わってきている。

 

マティア・カッタネオ

ここでウルフパックのマティア・カッタネオがトップタイムを更新。32分55秒。av49.58km/h。

ついにミッケル・ビョーグの記録が破られてしまった。

 

シュテファン・キュング

今回の優勝候補の一人。シュテファン・キュング。雨が止んでいるので有利だ。第1計測を10分49秒。暫定トップ。これは良いタイムが出そうだ。

 

第2計測で、20分21秒。av50.709km/h。ただ一人av50キロ台を出してきた。これは凄いタイムが出そうだ。

 

シュテファン・キュングは、ゴールタイムを大幅に更新。32分19秒。av50.5km/h。このタイムを抜くのは難しいのではないかな。

 

リッチー・ポート

TTは得意なリッチー・ポート。落車で落とした順位を戻せるか?

 

リーチー・ボートは暫定3位。32分55秒。av49.6km/h。さすがのタイムだ。

 

ヨナス・ヴィンゲゴー

ヨナス・ヴィンゲゴーがいいペースでかっ飛ばしている。第1計測を10分48秒でカスパー・アスグリーンと同タイムで暫定2位。

 

ゴールは、32分27秒。av50.27km/h。暫定2位だ。

 

プリモッシュ・ログリッチ

包帯だらけの自分をミイラ男と呼ぶプリモッシュ・ログリッチ。

果たして、どれだけのタイムを出してくるか。雨も止んで、路面も乾いているので安心してカーブも曲がれる。

第1計測は、4位。10分54秒。av48.401km/h。巻き返せるか?

 

ログリッチは、32分44秒。av49.857km/h。暫定4位となる。トップのシュテファン・キュングとは25秒差だ。

 

ゲラント・トーマス

肩を脱臼したゲラント・トーマス。TTポジションは苦しくないのかな。第2計測を20分34秒で暫定3位で通過。

だが、ゴールでは遅れてしまい、33分18秒。やはり肩を痛めていては、走りにも精彩を欠いてしまう。

 

タデイ・ポガチャル

総合6位のタデイ・ポガチャル。どこまで上位に食い込めるか?

 

タデイ・ポガチャルは第1計測を10分39秒の暫定1位で通過。突っ込み過ぎてないのか。

良く見て欲しいのは、エアロトリップストリップが付いたベースレイヤーを使用していることだ。

 

第2計測もトップ。20分4秒。av51.4km/h。これは速い!  シュテファン・キュングの記録を17秒も上回っている。

 

なんと、タデイ・ポガチャルはシュテファン・キュングの記録を大幅に塗り替えた。32分1秒。av50.506km/h。

これは総合トップに立つかも。マチュー・ファンデルプールの走りを待つことになる。

 

スロベニア選手権からかなり改善している。どうやらエアロに凝り過ぎて足に力が入らなかったそうだ。ツールの1週間前に修正出来たとのことだ。

 

ワウト・ファンアールト

このTTに備えてスプリントには参加しなかったワウト・ファンアールト。

果たしてマイヨ・ジョーヌをゲット出来るのか?

 

ワウト・ファンアールトは第1計測を10分45秒で、タデイ・ポガチャルから7秒遅れで通過。第2計測では。20分25秒で暫定3位に。

そして、ゴールは32分30秒。av50.192km/hで4位という結果になった。まだ、完全に体調が戻っている訳ではないようだ。

 

ジュリアン・アラフィリップ

さあ、第1ステージに着ていたマイヨ・ジョーヌを奪い返すことが出来るか?

 

マチュー・ファンデルプールまでわずか8秒なので抜けるとは思うけど。しかし、第1計測では11分2秒。これは、ジュジュは調子が良くないのか?

 

今日のジュリアン・アラフィリップはスーパーな足ではなかったようで、マイヨ・ジョーヌ奪還は出来なかった。

33分12秒で14位という結果になってしまった。

 

マチュー・ファンデルプール

10時間かけて、運んできたホイールの威力は如何に。実際には、フロントホイールは違うものを使っていたようだが、これについては別記事で紹介。

 

自宅にはTTバイクもないマチュー・ファンデルプールだが、第1計測で10分45秒。なんとタデイ・ポガチャルに次いで暫定2位。ワウト・ファンアールトと全くの同タイム。これはいいぞ。

マチュー・ファンデルプールもエアロトリップストリップが付いたベースレイヤーを使用しているようだ。

 

マチュー・ファンデルプールは32分32秒で5位。これまでのタイムトライヤルで最高の成績をたたき出した。

途中、タデイ・ポガチャルとのバーチャルリーダーのタイム差が出ていたが、最後は追い込まれて3秒まで迫られていた。登りなので抜かれたかなあ~と思っていた。

だが、終わってみるとマチュー・ファンデルプールは、8秒差でマイヨ・ジョーヌを守り切った!

これは凄いことだ。誰もがマイヨ・ジョーヌを明け渡すと思っていたけど、やはり秘密のホイールが効いたのだろうか。それともマイヨ・ジョーヌマジックか?

明日も平坦ステージなので、マイヨ・ジョーヌをまだ守れそうだ。

 

こちらはハイライト動画

 

リザルト

第5ステージ リザルト

RnkRiderTeamUCIPntTimeAvg
1
 POGAČAR Tadej
UAE-Team Emirates1201000:32:0051.000
2
 KÜNG Stefan
Groupama – FDJ50700:1950.500
3
 VINGEGAARD Jonas
Team Jumbo-Visma25500:2750.293
4
 VAN AERT Wout
Team Jumbo-Visma15400:3050.215
5
 VAN DER POEL Mathieu
Alpecin-Fenix5320:3150.190
6
 ASGREEN Kasper
Deceuninck – Quick Step 260:3750.036
7
 ROGLIČ Primož
Team Jumbo-Visma 220:4449.857
8
 CATTANEO Mattia
Deceuninck – Quick Step 180:5549.580
9
 PORTE Richie
INEOS Grenadiers 14,,49.580
10
 LUTSENKO Alexey
Astana – Premier Tech 101:0049.455

ステージ優勝はタデイ・ポガチャル。断トツのタイムを出してきた。これは最終タイムトライヤルも期待出来る。逆にログリッチは厳しい。あれだけのケガをしてはベストなタイムは出ないのも仕方ない。

総合

RnkPrev▼▲RiderTeamUCITime
11
 VAN DER POEL Mathieu
Alpecin-Fenix2516:51:41
26▲4
 POGAČAR Tadej
UAE-Team Emirates 0:08
34▲1
 VAN AERT Wout
Team Jumbo-Visma 0:30
42▼2
 ALAPHILIPPE Julian
Deceuninck – Quick Step 0:48
511▲6
 LUTSENKO Alexey
Astana – Premier Tech 1:21
69▲3
 LATOUR Pierre
Team TotalEnergies 1:28
714▲7
 URÁN Rigoberto
EF Education – Nippo 1:29
823▲15
 VINGEGAARD Jonas
Team Jumbo-Visma 1:43
93▼6
 CARAPAZ Richard
INEOS Grenadiers 1:44
1020▲10
 ROGLIČ Primož
Team Jumbo-Visma 1:48

なんとマチュー・ファンデルプールがマイヨを守るという結果に。タデイ・ポガチャルは一気に総合2位に躍進。プリモッシュ・ログリッチが総合10位に帰ってきた。

ポイント賞

RnkPrev▼▲RiderTeamPoints
11
 CAVENDISH Mark
Deceuninck – Quick Step89
22
 ALAPHILIPPE Julian
Deceuninck – Quick Step84
35▲2
 VAN DER POEL Mathieu
Alpecin-Fenix78
43▼1
 MATTHEWS Michael
Team BikeExchange78
54▼1
 BOUHANNI Nacer
Team Arkéa Samsic74
610▲4
 POGAČAR Tadej
UAE-Team Emirates64
76▼1
 PHILIPSEN Jasper
Alpecin-Fenix61
87▼1
 MERLIER Tim
Alpecin-Fenix50
911▲2
 ROGLIČ Primož
Team Jumbo-Visma49
108▼2
 SAGAN Peter
BORA – hansgrohe48

山岳賞

RnkPrev▼▲RiderTeamPoints
11
 SCHELLING Ide
BORA – hansgrohe5
22
 VAN DER POEL Mathieu
Alpecin-Fenix4
33
 PEREZ Anthony
Cofidis, Solutions Crédits3
44
 ALAPHILIPPE Julian
Deceuninck – Quick Step2
55
 THEUNS Edward
Trek – Segafredo2
66
 POGAČAR Tadej
UAE-Team Emirates2
78▲1
 CAMPENAERTS Victor
Team Qhubeka NextHash1
87▼1
 WALLAYS Jelle
Cofidis, Solutions Crédits1
99
 VAN POPPEL Danny
Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux1
1010
 MATTHEWS Michael
Team BikeExchange1

ヤングライダー賞

RnkPrev▼▲RiderTeamTime
11
 POGAČAR Tadej
UAE-Team Emirates16:51:49
25▲3
 VINGEGAARD Jonas
Team Jumbo-Visma1:35
32▼1
 GAUDU David
Groupama – FDJ2:27
43▼1
 HIGUITA Sergio
EF Education – Nippo2:58
54▼1
 HAMILTON Lucas
Team BikeExchange3:51
66
 PARET-PEINTRE Aurélien
AG2R Citroën Team5:14
78▲1
 POWLESS Neilson
EF Education – Nippo7:02
87▼1
 DE BOD Stefan
Astana – Premier Tech7:13
99
 DONOVAN Mark
Team DSM8:52
1010
 NIEUWENHUIS Joris
Team DSM10:59

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました