自転車王国とも言われるベルギーのチャンピオンを決める大会。
前回優勝は、ドリース・デポンド。地元チームのLotto Soudal、Deceuninck-Quick-Stepも黙っていない。
特に、レムコ・エヴェネプールはAlpecin-Fenixからチャンピオンジャージを取り返す時だと息巻いている。チームのために働くつもりだ。
ベルギー選手権 221.3km
ベルギー選手権の総距離は221.3km。
レースは正午過ぎにヒッポドロームで始まり、それぞれ独自の名前を持つ3つのループで構成される。
- ブリークショットラウンド(18.2 km)
- アンドレデフォールトラウンド(20.7 km)
- 最終ラウンド(16.1km)
最終ラウンドは、Herlegemstraatの石畳とHolstraat(4.6%・1 km)とKarmeldreef(3.3%・300 m)の登りがある。
後者はフィニッシュから3km地点にあるので、ここで最後のアタックをかけるだろう。ただ、距離も短いし最後はスプリントになるのでは。
逃げは4人
ウルフパックは逃げに、マウリ・ファンセヴェナントを送り込む。更に、ロットも参加人数の多さをいかして二人を送り込んだ。
- マウリ・ファンセヴェナント(Deceuninck-Quick Step)
- トッシュ・ファンデルサンド (Lotto-Soudal)
- ブレント・ファンムール (Lotto-Soudal)
- Kenny Molly (Bingoal Pauwels Sauzen-WB)
ロットが二人いるので、順調に逃げ続ける。
集団は、ディングチャンピオンのドリス・デポントのタイトルを守るためにAlpecin-Fenixが引く。Alpecin-Fenixは、ジャスパー・フィリップセンがケガのために欠場している。
バロワーズ・ベルギーツアー第3戦で落車したためだ。ツールには出れると思うけど。
残り46.4kmでも、4人は56秒のリードを保ったまま。実に最初の3時間は時速46km/hというハイペースだ。
Alpecin-Fenixは、チーム全員で前を引く。スプリントならば、ティム・メルリエもいる。
先頭には、ドリース・デポンドも追いついた。更に、TTでレムコに勝ったイブ・ランパールトも一緒に追いついている。
集団には42秒差をつけている。ただ、ここで逃げていてはドリース・デポンドの勝利はないだろう。
集団先頭は、ウルフパックとAlpecin-Fenix。逃げているのに何故?
抑えているようなペースにも見えない。Alpecin-Fenixはティム・メルリエのスプリントを狙っている?
集団では、ヴィクトール・カンペナールツが強烈な引きを見せて、一気に先頭集団とのタイム差を縮めていく。膝はだいぶ良くなっているようだ。これならツールでも逃げを見せてくれるだろう。
集団先頭は14秒しかリードがなくなった。ドリース・デポンドは、イヴ・ランパールトのチェックにはいっただけなのか?
周回に入り、後ろには大集団が見えてきた。
逃げていたドリース・デポンドとイブ・ランパールトはここで捕まる。
集団からは、ユンボ・ヴィズマのネイサン・ファンフーイドンクがアタックをかけ少しだけ抜け出す。
ウルフパックは先頭でペースを上げまくる。
フィリップ・ジルベールもアタックをかけるが決まらない。
ここで、レムコ・エヴェネプールがアタックをかけ、ワウト・ファンアールトがチェックにはいる。残り23kmもあるが、レムコはワウト・ファンアールトを後ろにつけたまま引き続ける。
後続は、ウルフパックがレムコに任せてペースを上げさせないようにフタをする。
後続から、トレックのエドワード・トゥーンスが追いついた。
これは勝ち逃げとなりそうだ。レムコはガンガンに先頭を引いている。ベルギー選手権タイムトライヤルでは、2位。調子が悪かった訳ではなく、まだ回復途中であると情報が入っている。
まだまだ、強くなる!
集団は、Alpecin-FenixとLotto Soudalが全開で引く。だが、TTスペシャリスト2人が入っている先頭とはタイム差が縮まらない。
3人は30秒程度のタイム差を保ったまま逃げ続ける。エドワード・トゥーンスはほとんど引かない。実質二人で先頭を回している。
エドワード・トゥーンスは、後方にミラノ~サンレモを征したジャスパー・ストゥイヴェンがいるので先頭交代をスキップしている。
Alpecin-Fenixは、ティム・メルリエのスプリントにむけて全力で引くが縮まらない。先頭は、ドリース・デポンドだ。
前回チャンピオン、ドリース・デポンドは先頭を引き終わって切れていく。抜け殻になっている。
集団からは、登りでグレッグ・ファンアーヴェルマートもアタックをかける。
先頭3人は、Holstraatの登りにはいる。
イェンス・クークレールやヴィクトール・カンペナールツもアタックをかけるが、ウルフパックがチェックに入って逃げさせない。
わずか14秒のタイム差で最後の登りに突入。ワウト・ファンアールトがペースを上げる。
途中から先頭に立ったレムコ・エヴェネプールが全開で引くが二人は離れない。これでレムコ・エヴェネプールの勝利はなくなった。
ラスト1kmからレムコが全開で前を引いたが二人を離すことなど出来ない。これゃあ、だめだと言った感じのジャスチャーを見せる。
ワウト・ファンアールトが先行してスプリント開始。
後方からエドワード・トゥーンスがまくりに入る。
勝ったのはどっちだ~。
ワウト・ファンアールトがわずかに先着だ~。
ワウト・ファンアールトは、アムステルゴールドからレースをしておらず、盲腸の手術もあり調子が疑問視されていた。
それに裁判の問題もあり数週間苦労していた。
だが、これでツールに向けて万全であるということを証明したと言ってよいだろう。
ワウト・ファンアールトは、
難しいフィナーレだった。エドワード・トゥーンスはブリッジを掛けたが、協力してくれなかった。スプリントを目指したが、主にレムコとレースを行っていた。
勝利後に馬鹿げているように聞こえるだろうが、まだ改善の余地がある。今日は正しいブレークアェイに乗れた。
ツールはこのレースとは大きく異なるが、自信を持ってツールに向かい、トリコロールのジャージを披露することが出来る。
一方レムコは、
勝つならば一人でフニッシュしないといけなかった。この二人は本物のクラシックスペシャリストなので、短い登りでは爆発しない。ベルギー選手権のレベルは非常に高く、更に難しい。
TTと今日は素晴らしいが、明日には誰が表彰台を獲得したのかを誰も覚えていない。
勝たなければ意味がないと言ってますね。ただ、登り調子なのは間違いないので、オリンピックに期待だ。
リザルト
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 |
VAN AERT Wout
|
Team Jumbo-Visma | 100 | 15 | 4:40:41 |
2 |
THEUNS Edward
|
Trek – Segafredo | 75 | 10 | ,, |
3 |
EVENEPOEL Remco
|
Deceuninck – Quick Step | 60 | 7 | 0:01 |
4 |
MEEUS Jordi
|
BORA – hansgrohe | 50 | 4 | 0:05 |
5 |
MENTEN Milan
|
Bingoal Pauwels Sauces WB | 40 | 2 | ,, |
6 |
MERLIER Tim
|
Alpecin-Fenix | 30 | 1 | ,, |
7 |
DE BUYST Jasper
|
Lotto Soudal | 20 | ,, | |
8 |
STUYVEN Jasper
|
Trek – Segafredo | 10 | ,, | |
9 |
NAESEN Oliver
|
AG2R Citroën Team | 5 | ,, | |
10 |
CAPIOT Amaury
|
Team Arkéa Samsic | 3 | ,, | |
11 |
VAN ROOY Kenneth
|
Sport Vlaanderen – Baloise | 3 | ,, | |
12 |
LAMPAERT Yves
|
Deceuninck – Quick Step | 1 | ,, | |
13 |
PLANCKAERT Baptiste
|
Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux | 1 | ,, | |
14 |
BENOOT Tiesj
|
Team DSM | 1 | ,, | |
15 |
ALLEGAERT Piet
|
Cofidis, Solutions Crédits | 1 | ,, | |
16 |
DEVENYNS Dries
|
Deceuninck – Quick Step | ,, | ||
17 |
DE WILDE Gilles
|
Sport Vlaanderen – Baloise | ,, | ||
18 |
SERRY Pieter
|
Deceuninck – Quick Step | ,, | ||
19 |
DECLERCQ Tim
|
Deceuninck – Quick Step | ,, | ||
20 |
VAN HOECKE Gijs
|
AG2R Citroën Team | ,, |
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